日本野球の進化を阻むもの

 先日バックハンドキャッチについて田口壮や桑田真澄に宮本慎也
らが語る肯定的な意見に対して、広岡達郎らの否定的な意見がある
事を扱ったのだが実は日本のプロ野球界には この手の話が多い。

 現役時代に輝かしい実績を残したOB達が自分達がやってきた事
こそ正しいと主張して、それ以外のやり方が例え最新鋭の理論でも
異端視するわけだ。

 さらに年配者を中心にしたファンも かつてのスーパースター達が
言う事の方を信用して支持するのだからタチが悪い。

 例えば試合や練習中の水分補給は昭和の時代までタブーとされて
いたのだが科学的に水分補給が義務となっているにも拘らず‘オレ
達の時代は水分補給などしなくても大丈夫だった’的な事をOB達が
言うと、末端の年配者を中心に我が意を得たりとばかりに‘かつて
のスーパースターの○○も水分補給なんか必要ないと言っていた’と
主張するケースが多々あるのだ。

 また60年代まではエースが先発にリリーフに大車輪の活躍を見せ
大事な試合では何連投もしていたのを見てきた人達は、現在の投手
達は先発が週1度のローテで投げ球数制限が設けられ継投する事に
‘かつての大エース達に比べて今の投手達はだらしない'的な発言を
する。

 そう言う人達は現在の打撃レベルは稲尾や杉浦達が投げていた頃
と違って格段に上がっているのに気付いてないわけで、そちらの方
には目をつぶり批判しているのケースが多いのだ。

 何の競技でも理論は進化するわけで一時代前ではセオリーだった
のが現在では通用しない事が多く、そのセオリーが変った事を受け
入れらないOB達がいるというのが最大の問題だろう。

 こういうOB達は現役時代に輝かしい実績を残した人ばかりで
現役時代を知っている世代は納得できるだろうが、知らない世代に
とって時代遅れの理論を振りかざす鬱陶しい存在としてしか認知
されないわけで自分達や業界にとっても百害あって一利なしと思う
のだ。

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