高校野球・夏の甲子園予選が始まると、いつぐらいからか‘速報
甲子園への道’という番組が夜中にOAされている。
私が初めて見たのは80年代前半で当時は23:30ぐらいからOA
されていたと思うのだが内容的には30分番組で地方予選の注目試合
を映像付きダイジェストで紹介し、2つ目のCM明けには各県の結
果が紹介されるか福岡県予選のダイジェスト映像が流れる構成で高
校野球ファンにとってはありがたい番組だった。
なにせインターネットなどない時代に各地区の試合の結果が新聞
よりも先に分かるだけでなく、注目カードは映像付きという贅沢な
もので紹介される試合数が減っていくと‘いよいよ甲子園大会が開
幕する’という気分になるわけでワクワク感満載の番組だった。
ところが最近はOA時間が大幅に遅れ早い時でも0:15過ぎから
だし、下手すると特別番組などの影響で2:00過ぎからなど不定期
になっているわけで録画でもしない限り見る事はできない。
一方インターネットやデータ放送の影響で試合結果はリアルタイ
ムで分かるため、よほどの事でも無い限りOA時間が遅過ぎると見
る気にもならないわけである。
こうしてみると同じTV朝日系が製作しているという事から、大
相撲ダイジェストを思い出してしまう。
大相撲ダイジェストは昭和の時代に生中継を見られない人達用に
23:00ぐらいから幕内の全取り組みを仕切りなしで30分枠にして
OAしており好評だったのだが、録画機やインターネットの普及で
飽きられる形で視聴率も下がり最終的に打ち切りになったわけだ。
たしかに録画して見るならば相撲好きな人は仕切りから見たいの
で大相撲ダイジェストよりもNHKの本放送を見るため、仕方ない
面があっただろうが高校野球の場合は開催県でなければ予選の試合
は見られないため‘速報甲子園への道’は生き残れているのだろう。
ただ現在のように放送時間が遅いと、よほど好きな者でなければ
見ない番組になってしまうのは避けられないと思う。