2016夏の甲子園 第14日

北海、初の決勝進出＝作新学院は５４年ぶり―高校野球

　2試合共に1枚エースのチーム対複数投手で勝ち進んだチームの
対戦となるが、第1試合は一発のある作新の打線に対し今大会無失点
の明徳のエース･中野がどこまで抑えられるかがカギを握る。

　第2試合は北海のエース･大西が秀岳館打線をどこまで抑えられる
かが通常なら焦点ではあるものの、北海打線も打てない打線ではない
事から3試合で1点づつしか取られてない秀岳館の複数投手陣から何
点の援護ができるか。

　第1試合：作新学院 10－2 明徳義塾

　1回に作新はエラーと四球などで2アウト2･3塁から5番の2点タ
イムリーで先制すると、3回にも1番のヒット&エラーでノーアウト2
塁から2番の内野安打で1･3塁から内野ゴロで追加点を上げ更に4番
&5番の連続2ベースで5－0とリードを広げる。

　明徳もその裏に2番のHRで1点返すが直後の4回に作新は8番&
9番の連続2ベースで1点を追加すると内野ゴロと2番の内野安打、
そして盗塁と4番のタイムリーで8－1と大量リードを奪う。

　その裏に明徳はエラーで出たランナーを内野安打とバントで1アウト
2･3塁から1番の犠牲フライで1点返すものの、4回&5回に作新から
追加点を上げられ6回以降は交代した宇賀神と入江にも抑えられる。

　明徳に惜しまれるのは2点をリードされた1回裏に1アウトから2つ
の四球とヒットで満塁のチャンスで5番が遊ゴロ併殺に倒れ、1点を返
した3回にも1アウト1･2塁のチャンスで追加点を取れないなど前半で
今井から攻めきれなかった事だろう。

　第2試合：北海 4－3 秀岳館

　1回に秀岳館は1番が3ベースで出塁し2番四球と絶好のチャンスを
作るのだが1塁ランナーが盗塁失敗の後、キャッチャーが弾いたスキに
3塁ランナーがホームに突入してアウトになり無得点。

　1回、2回とランナーを出しながら得点できなかった北海は3回に先
頭の4番が四球で出塁すると、5番がヒットでつなぎ2アウト2･3塁
から8番&9番の長短打で3点を先行する。

　更に5回には1アウトから8番が歩くと9番のゴロでランナーが入れ
替わり盗塁と悪送球で2アウト3塁から1番のタイムリーでリードを広
げる。

　2回以降立ち直った大西から得点できなかった秀岳館は7回に4番
&5番の長短打でノーアウト1･3塁にすると2アウト後暴投でようや
く1点返すと、8回にも死球で出塁した1番が2塁に進み2アウト後
4番のライト前ヒットをライトが後逸し打者走者まで一気に還って1
点差になる。

　しかし大西は崩れず9回も2アウトから内野安打のランナーを出す
ものの討ち取り夏は初の決勝進出。

　立ち上がりに失点しがちな大西から1回にノーアウト1･3塁のチャ
ンスで、結果的にチグハグな攻めで得点できなかったのが明暗を分
けた形だ。