原辰徳と大田泰示の因縁

 昨年ジャイアンツがドラフト1位で指名した東海大相模の大田泰示だが、
入団の経緯で高校の先輩である原辰徳監督との共通項があった。
  一昨年のドラフトの目玉は超高校級の打者と言われた大阪桐蔭の中田
翔だった。
 ジャイアンツは高橋由伸がケガがちで生え抜きの4番が不在だったので、
甲子園のスターである中田を取れば待望の生え抜きの4番候補だと思わ
れたのだ。
 ところが意外にもジャイアンツは中田を指名せず仙台育英の速球派
投手の佐藤由規を指名したものの抽選で外していた。

 それが昨年のドラフトでは東海大相模の大田泰示を指名して抽選で引き
当てたのだ。
 これを見て28年前に原が入団したシチュエーションを思い出した。

 今から29年前の79年のドラフト1位候補は早稲田で4番を打っていた岡田
彰布とアマチュアNo1サウスポー・日本鋼管の木田勇だった。
 当時のジャイアンツは4番を打っていた王貞治に衰えが見え‘王が引退
したら誰が4番を打つのか?’と、ファンの間でまことしやかに心配する声が
耐えなかった。
 そこで‘タイガースファンではあるが岡田を指名するべき’という意見が
主流になっていた。
 なぜなら翌年ジャイアンツ入りを熱望していた原辰徳を指名してもクジで
外す可能性があるのだから、少なくとも岡田を1位指名しないと・・・・と
言われていたのだ。

 ところがジャイアンツは木田を1位指名したものの、抽選で外して林と
いう高卒の投手を1位で獲得する事になった。
 ただし林はルーキーの年の紅白戦で王から三振を取ったのが唯一の
インパクトで聞かなくなったが・・・・

 そして80年シーズン終了後に長嶋茂雄が解任され、王も引退しONが
いなくなったジャイアンツが抽選で原辰徳を引き当てたのだ。
 ただし3塁手の原だが、レギュラーの3塁には中畑清がいたし2塁も篠塚
利夫がいた。
 原は結局シーズン開幕時に2塁でデビューするのだが、5月に中畑が
ケガをして欠場した間に3塁に入り篠塚も2塁で打ちまくったため1塁・中畑、
2塁・篠塚、3塁・原という理想の内野陣ができあがったのだ。

 中畑・篠塚がいるのに岡田と原が入って来たら、どちらかが不慣れな
外野に回される可能性があった。
 だから岡田を指名しなかったとしたら凄いギャンブルだった。
 なぜなら岡田と原の両方を取れない可能性もあったのだから。

 この話を適用し‘来年は大田を必ず指名して抽選で引き当てるから今年
は中田を指名せずにおこう’と考えていたのならジャイアンツの首脳は
大したものなのだが。 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (琵琶男)
2009-02-23 23:51:26
ブレイクは三年後ぐらい?
大成すれば巨人の三遊間は生え抜きで安泰ってことになりますな。日ハムの中田もボチボチ出て来る気配がありますし楽しみです。
しかし左の大砲候補が不在ですよね?
ですので今年は横浜高校の筒香に注目したいと思います。
強打者が続々とプロ野球に入り育ってくれないと面白くありませんからね。
ここ数年は比較的、投手の方が目立って、打者は小粒なのが多いと思います。

 
 
 
投手は手っ取り早いですから (こーじ)
2009-02-24 22:32:59
>琵琶男様
 そう、ゴジラ&ヨシノブと左の強打者が続いたのですが今度は不在になってきました。
 どうもバランスが悪いですが、右の強打者というのが昨今では日本の課題になってます。

 どうしても投手は手っ取り早く使えるけど、打者はブレイクするまで時間がかかりますからね。
 
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