中田英寿引退から1年

 昨年の今頃はサッカーW杯ドイツ大会の決勝ラウンドが
たけなわで、セミファイナルが行われる前日に衝撃的な
ニュースが入って来た。
 それは代表の司令塔の中田英寿が現役引退を表明した
というもの。
 
 確かにグループリーグ最終戦のブラジル戦で1-4と完膚
なきまでに叩きのめされた試合後に、1人ピッチに長時間
横たわっているシーンを見て奇妙に思ったが、そういう事 
だったのかと納得してしまった。

 本来選手は代表ではなくクラブと契約しているので、代
表を引退してもクラブチームでプレーするというのはよく
ある事。
 しかし中田は代表でしか自分の居場所がなくなってきて
いたのだ。

 面白いのが、中田がイタリアで所属した最初の3チームで
最も中田のやりたいプレーができたのはローマだった。
 最初のペルージャではトップ下に入るものの、登録はFW
で1トップの打ったこぼれ球を押し込んだりするケースが
多かった。それで1年目からイタリアで10得点も挙げている。

 そしてローマに移籍するが、ここにはイタリア代表チーム
のフランチェスコ・トッティがいて同じポジションだ。
 中田が出場するのはトッティとの交代出場ではなく、トッ
ティがFWに上がり下がったFWの代りに出場しトッティがいた
ポジションでカウンターのキラーパスを出していたのだ。
 ただしイタリアの10番とポジション争いをしても、控えに
しかなれないチームよりという事でパルマに移籍。

 当初パルマで中田はトップ下でプレーしていたが、途中か
らボランチにコンバートされている。
 結局トップ下でシュートに絡まない司令塔は現在のヨーロ
ッパーではトップ下失格でカウンターのパスを出すボランチ
での起用が目立ったのだ。
 結局イタリア3年目で最低の成績になってしまった事になる。

 トップ下で、FWやサイドアタッカーにパスを供給して魅力を
発揮する中田に対しヨーロッパでは司令塔はシュートに絡むか、
ボランチで奪ったボールを前線にしっかりとフィードさせると
いうのが常識になっている。
 パスだけ出して悦に入る中田はヨーロッパのクラブからは
冷たく扱われやすい。
 
 反対にジーコ率いる日本は中田のやりやすいスタイルでプレー
していたが、それが惨敗に終っていよいよ居場所がなくなった
のだろう。
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