7月にBSプレミアムでウルトラマン放送開始50周年を記念し、
もう1度見たいエピソードのベスト10がOAされていた。
7月9日にOAされた特集でのベスト10発表の前にベスト20も
6月23日に発表されていたのだが、それらの中にウルトラセブンの
セブン暗殺計画が入ってないのは意外だった。
セブン暗殺計画は無敗を誇るガッツ星人がセブンの弱点を徹底的
に研究して結果的にセブンをエネルギー切れに追い込み捕獲すると
‘夜明けと共にセブンを処刑する’と宣言し地球側の戦意喪失を狙う
内容で、前編は狡知に長けた星人の作戦が後編はウルトラ警備隊が
死力を尽くしてセブンを復活させる展開が楽しめる作品である。
前編のラストで夕陽の中透明カプセルに磔にされたセブンの姿に、
このクールから導入されたBGM「英雄の死」が見事に嵌ったと飯島
敏宏監督や音楽を担当した冬木透氏が後に語っていた。
このプロットは第2期ではウルトラ兄弟最初の共演になった帰って
きたウルトラマンのナックル星人&ブラックキング編などにつながる
もので、当時はウルトラ兄弟という設定がなかったので余計に次回は
どうなるのかとハラハラする事になっていたのだ。
ところが80年代に朝日ソノラマから出版されたウルトラセブンの
ファンタスティックコレクションで印象に残るベスト3EPではノン
マルト編のノンマルトの使者や、メトロン星人編の狙われた街にペロ
リンガ星人編の円盤が来たが選出されセブン暗殺計画はあまり語られ
てなかった。
今回のウルトラマン放送開始50周年編でもギエロン星獣編の超兵器
R1号や第4惑星の悪夢などが取り上げられるのは投票した世代が大人
なので、OA当時は難解だった問題作や異色作の方をもう1度見てみ
たいと思っての事だろうから企画的にも仕方ない点がある。
ただ先述したように後のヒーローピンチ編の元祖的な作品なので、
もう少し取り上げてもいいのではと思われるセブン暗殺計画だ。