BS‐11でOAされている電光超人グリッドマンは93年に作
られたわけで、時系列からいけばビデオ作品だったウルトラマン
グレートの後ぐらい。
コンピューターワールドという架空の空間で戦うという当時と
しては斬新な発想の下で作られているわけで、藤堂武史がカーン
デジファーと組んで送り込んだ怪獣がコンピューターワールドを
破壊する事によってコンピューター制御の機械を誤作動させてい
くという展開。
これはコンピューターワールドに送り込まれた怪獣などが実際
にはコンピューターウイルスという事になる一方で、グリッドマ
ンはワクチンプログラムという設定だろうか。
確かに番組が制作された99年代前半はコンピューター制御の製
品が多く作られ始めており特に車なども話題になっていたので、送
り込まれた怪獣によって誤作動から車が暴走するという事例などは
十分考えられる事。
世間一般にパソコンが普及しインターネット接続ができるよう
になってのはウィンドウズ95が発売された95年からなので、ま
だまだコンピューターウイルスやワクチンプログラムといった用
語も浸透してなかった中でグリッドマンのような物語がよくぞ作
られたと思う。
コンピューターワールドのセットも近未来都市的なデザインに
なっており、グリッドマンと怪獣との戦いがこの場所で行われる
のは予算的にも効率がいいという事になる。
さらにグリッドマンには修復能力があり怪獣を倒した後はフィ
クサービームでコンピューターワールドを修復するだけでなく、
コンピューターワールドの中から洗脳された人々を元に戻したり
するわけだ。
こういった作品は意外に少なく独自性を持ったヒーローだから、
昨年アニメ版でリブートされたのは嬉しい限りである。