2019選抜高校野球,第11日

東邦が記録ずくめのセンバツ制覇　史上最多5度目V＆春単独最多勝

　いよいよ決勝戦を迎える選抜高校野球は習志野－東邦の顔合わせ
となるわけだが、最大の焦点は東邦のエース・石川と多彩な習志野
攻撃陣という事になるのだろう。

　面白いのが2回戦以降3試合連続逆転勝ちの習志野がジャンケン
で勝つと先攻を取り、先攻&後攻2試合づつの東邦は全て先行逃げ
切り型の勝ちパターンになっている事。

　先攻を取るチームは先行逃げ切りを得意とするわけで追いかける
展開になると厳しくなるのだが習志野は準々決勝&準決勝と2試合
連続で初回に3点を失っているにも拘らず、じっくり腰を据えて追
い上げて逆転勝ちしているのだが仮に石川相手に先制されて準決勝
までのように落ち着いて戦えるか。

　習志野 0－6 東邦

　1回に習志野は1番がヒットで出塁するが2番のバントが石川の絶
妙のフィールディングで併殺になり3人で終わると、東邦はその裏に
先発左腕の山内から2番が四球で出塁し3番の2ランで先制し 2アウト
後5番&6番の短長打で3－0とリードを広げる。

　ノーアウト1塁のピンチを自らの好フィールディングで併殺に仕留
めた直後、自らの2ランで先制したのだから石川にとって最高の形の
スタートとなった。

　習志野も4回に再び1番がヒットで出塁するものの2番がエンドラ
ンでフライを上げて再び併殺でチャンスを潰すと、5回に先頭の4番
が死球で出塁しても後続が倒れ2塁すら踏めない。

　3回に先頭の2番がヒットで出塁したものの3番が併殺に倒れた直
後4番がヒットで出塁するなどチグハグな攻めが見られた東邦は、
5回に先頭の9番が内野安打で出塁し交代した飯塚から1番が送り
2アウト2塁から3番がこの日2本目のHRを放ち5－0とする。

　習志野は8回にも1アウトから6番がヒットで出塁するが7番が
投ゴロ併殺でチャンスを潰すと、その裏に東邦は3番の2ベースを
足場に犠牲フライで決定的な6点目を挙げて勝負を決めた。

　できれば先取点を取りたかった習志野にとって1回のノーアウト
1塁でのバント併殺でチャンスを潰した直後に先発の山内が3番・
石川の2ランを含め3失点したのは、前日の明豊戦同様に想定の範
囲内だったろうが自らの好フィールディングと2ランで気分をよく
した石川の攻略が難しくなったのは否めない。

　機動力が武器とはいえランナーが出ないと使いようがなく4回に
2度目のノーアウト1塁でエンドランをかけると、今度はフライで
併殺になり5回のノーアウト1塁では何もできず直後に飯塚が石川
から打たれた2ランで勝負が決まってしまった。