浩二監督、キューバパワーに脱帽/WBC(日刊スポーツ) - goo ニュース
日本で行われているWBCも1次ラウンドを終了し明日から勝負の2次ラウンドが
始まるのだが、日本の3試合を見ていて改めてパワー不足という欠点が目に付く。
例えば前日のキューバ戦で1回に阿部が放った打球はフェンス直前でセンター
に捕られたのに対し、8回に出たデスパイネの3ランは外野フライと思われたのが
フェンスを越えたのを見るとシーズン真っ最中のキューバとシーズン前の日本と
いう要素を差し引いても差は歴然としている。
過去2大会の日本は長打に頼らず例えアウトになっても後ろにつなごうとする
スタイルで優勝してきた反面、ホームランを含めた長打が大会毎に減少している
感が強い。
ご存知のように国内では2年前から飛ばないボール・統一球を使用し始めてから
ホームランが激減しているのだが、本来なら統一球に対応したロングヒッター
育成を目指さないといけないのにホームランに頼らない野球が錦の御旗になって
ホームランを外国人選手に頼り日本人選手は つなぎのバッティングができる選手
ばかりを重宝しているのが実情だ。
つまり目先の勝利に拘るばかりに世界基準のロングヒッターを育成する事を
怠っているし、プロ野球OBも日本人のロングヒッター育成の必要性を全く指摘
しないのだ。
日本のスタイルは世界規準からすれば十分スモールベースボールの極みなの
だが過去2大会連続優勝という成功体験と統一球の導入で長打を否定し更なる
スモール化に邁進してとしか思えず、これではスモールどころかミニマムベース
ボールだし実際 対戦した中国のマクラーレン監督からも‘06年のチームの方が
強かった’と言われても仕方ない。
どうしても日本ではホームランで得点を重ねる事を‘大味な野球’と忌み嫌う傾向
が強く、4打数1安打・1HR&3三振の選手よりシングルヒットばかりの4打数3安打
の選手をありがたがる傾向が強い。
飛ぶボール時代を使用していた頃の‘ヒットの延長がホームラン’という詭弁は
最早通じない時代になっているのだから、日本の指導者やチームに保守的なOB
達の批判を跳ね除けて‘3回三振しても1回ホームランを打てる選手’を1人でも
育てる覚悟がないとスモールならぬミニマムベースボールと蔑視されるのは確実
だろう。