先日 私と一緒に時代劇を見ていた息子が‘江戸城に天守閣あるん’
と言ったので‘これは姫路城の天守閣’と言うと驚いていた。
実は私も子供の頃に祖父などと一緒に時代劇を見ていて江戸城への
登城シーンなどに天守閣が映っているので、息子同様に天守閣が実存
すると勘違いしていた時期があったのを思い出した。
天守閣は城の象徴のようなものだけに城壁や櫓などよりも天守閣が
あった方が絵になるし、そういう場合に姫路城や彦根城などの映像が
使われていたわけで時代劇の作り手から まんまと騙されていたわけ
である。
編集に騙されたといえば最も我々の間で、インパクトが強かった
のがドラゴンへの道のコロシアムだ。
クライマックスのシーンでブルース・リーとチャック・ノリスが
死闘を演じる舞台がローマのコロシアムだが、それまで田舎の空き
地で戦っていたブルース・リーが悪人を追いかけて行くとコロシア
ムに行き着くわけで当時コレを見た多くの子供達は冒頭でノラ・ミ
ヤオの車でローマ観光していた時にコロシアムが登場するにも拘ら
ず街外れにあるものと思い込んでいた。
だから大人になって編集というテクニックがある事を知ってよう
やくコロシアム街外れ説から解放されたわけだ。
編集の妙といえばウルトラシリーズに登場する田舎の小学校とし
て黒川分校がある。
山の中にある分校でガラモン編のガラダマや帰ってきたウルトラ
マンのザゴラス編にウルトラマンAの第1話などに登場する田舎の
小学校ではあるが、セブンのノンマルトの使者では海辺の小学校的
な描かれ方をしているものの全く違和感がないのだから驚く。
黒川分校には今から27年前に実際に行った事があるのだが一緒に
行った友人達と‘こういう事でもない限り絶対に行かない所’と口々に
行っていたような奥地にあるのだから、いかに製作者達の編集能力
が素晴らしいか分かるのだ。