ダーク・ファウストが意外にモロかったのは

　ウルトラマンネクサスに登場する闇の巨人ダーク・ファウストは
主役である孤門の恋人・斎田リコが、元ナイトレーダー副隊長である
溝呂木眞也から殺害され操り人形として変身していた。

　ダーク・ファウストは執拗に姫矢を追いかけウルトラマンと対戦
する時には必ず位相空間メタフィールドを自らが有利なダークフィ
ールドに変換し、有利に戦いを進めていた印象が強いのだが意外に
ダメージを被ると あっけなく退散するというパターンが目立った。

　これはデュナミストである斎田リコが完全な悪人ではないという
要素もあるのではないか。

　悪のデュナミストはザ・ワンに乗っ取られた有働貴文から始まり
メフィストの溝呂木眞也や、ツヴァイの三沢広之ら野望を内に秘め
たようなタイプだ。

　有働の場合は乗っ取られる前の人間性は描かれてなかったものの
溝呂木の場合は己の欲望のために手段は選ばず的なところが見受け
られ、三沢も溝呂木と同じような雰囲気を醸し出しているのに対し
リコは完全な善人で孤門を想う心が強い。

　ウルトラマンとファウストはダークフィールド内での戦いが多い
ので気付かなかったが、ファウストが優勢に戦いを進めていたのは
ダークフィールドでのアドバンテージがあったからこそで実際は
メフィストほど強くないのではないか。

　つまり闇の巨人の強さはデュナミストの怒りや憎しみといった
マイナスエネルギーの強さがシンクロするので、溝呂木や三沢に
比べて弱いリコだからこそファウストは意外にモロかったのかも
しれない。