先日‘博士俳優’ 平田昭彦について記したのだが最近は氏が演じ
ていたような安心感のある博士というキャラが少ない気がする。
思えば昭和に登場した博士はウルトラQの一の谷博士に始まり、
多くの博士達が地球側のピンチを救う兵器を開発していたのを思い
出す。
ゼットンを倒した無重力弾を開発したウルトラマンの岩本博士や
ドローシー・アンダーソンと共にライトンR30爆弾を開発しキング
ジョーを倒した土田博士などが印象深いし、ジャンボフェニックス
やインベーダーの惑星Xを粉砕した反引力装置を開発したミラーマ
ンの御手洗博士達がいい例だ。
ところが平成になるとティガのホリイのようにイデのキャラを引
き継いだ隊員やマサキ・ケイゴのような悪の科学者はいるものの、
先述したような博士キャラはガイアの終盤に登場した浜田光夫演
じる乱橋チーフぐらいしか思い当たらない。
最大の理由は一の谷博士らは専門が今ひとつ分からない万能博士
というのはリアリズムに拘る平成以降の作品では違和感があるので、
どうしても それぞれの専門を置く必要が出てくるわけだから平田昭
彦のような名優を起用するわけにはいかなくなるのは当然だ。
更に博士役が似合う俳優も少ないという事情も重なるので安心感
のある博士キャラが消えたという事にもなるのだろう。