的場徹 特撮監督について

 ウルトラセブンの最終EPの1つ前の‘あなたはだあれ?’で特撮を担当
したのが、的場徹監督である。
 的場監督はウルトラQで当初 特撮を担当していた川上景司監督が
‘バルンガ’を最後に降板した後に特撮メインで引き継いでいる。
 最初にガラモンが登場する‘ガラダマ’から最終製作となったガラモンが
複数で東京で大暴れする‘ガラモンの逆襲’まで‘虹の卵’‘2022年の
挑戦’を担当した有川貞昌監督作品2話分を除いた 10話を担当した。

  続くウルトラマンでは最初に製作された‘侵略者を撃て!’ ‘科特隊
出撃せよ’‘ミロガンダの秘密’の3本を飯島敏宏監督と組んで撮影する
が、以後は降板して快獣ブースカに回ったと思われる。

 ウルトラセブンで復帰して‘宇宙囚人303’‘怪しい隣人’‘プロジェクト
ブルー’‘地震源Xを倒せ’‘明日を捜せ’‘超兵器R1号’ ‘サイボーグ
作戦’‘栄光は誰れのために’‘悪魔の住む花’を担当して怪奇大作戦の
特撮に回っていたのだろう。 

 氏の演出の特徴は、きめ細かい描写に尽きる。

‘宇宙囚人303’では人質に取られたアンヌを救出するためにホーク
1号のβ号に対しα号とγ号でドッキングするシーンで、時折接触して
火花が散る描写が印象深い。

 ‘怪しい隣人’ではイカルス星人が全身からと円盤から発射される
アロー光線を受けた部分が酷く焼け焦げているシーンがあった。

‘地震源Xを倒せ’では天候を操れるギラドラスによって一瞬にして天候が
荒れ模様になり着陸していたホーク1号、3号が雪に覆われる描写が
凄いし、何といっても‘ミクロの決死圏’を髣髴させる体内のシーンを
撮った‘悪魔の住む花’だろう。
 CGが使えない当時としては、できる限りの機材を使って体内の様子を
セットで作っていた。

  こういった職人監督を円谷と縁の深いた東宝からではなく、大映から
連れて来た円谷英二氏の慧眼には驚くばかりだ。  

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