意外に高いW杯ベスト8の壁

イングランド8強!PK戦制した コロンビア土壇場追いつくも無念

 サッカーW杯ロシア大会も日本時間の今日早朝で決勝ラウンドの
1回戦が終了しベスト8はウルグアイ-フランス、ブラジル-ベル
ギー、ロシア-クロアチア、スウェーデン-イングランドという組
み合わせになった。

 残念ながら2大会ぶりに決勝ラウンドに進出した日本はベルギー
相手に2-0からW杯史上48年ぶりとなる逆転負けを喫したのだが
初めて進出した02年はトルコに0-1で、10年はパラグアイと0-
0で引き分けながらPK負けと1点も取れてなかった事を考えると
勝てなかったが階段を一歩上がった感はある。

 なにせ02年は開始早々にCKからのヘディングシュートで先制さ
れると惜しいシーンはあったもののトルコから上手くあしらわれて
完敗だったし、10年も松井大輔のシュートがクロスバーを叩くシー
ンはあったが同じメンバーでの4試合目という事もあってパフォー
マンスは低下していたためPK戦に持ち込むのがやっとだった感が
強い。

 基本的に第3or第4ポットのチームはグループステージ突破を目
標にしているため今回の日本もそうだが、初戦にピークを持って来
る傾向が強いので突破はノルマ達成というムードで燃え尽きる可能
性が高く日本でいえば02年が典型的だろう。

 そんな状態のチームがトーナメントに入ってから調子を上げて来
る上位シードチームと対戦すれば勝てないのが当たり前ではないか。

 日本のようなチームでなくてもサッカーライターのみなさんが目
標にするべきと話題になるメキシコは、自国開催の86年にベスト8
入りした以外は94年から7大会連続の1回戦敗退である。

 そのうち1位通過は94年、02年と2度あるのだが94年はブルガ
リアと引き分けPK負けし、02年はアメリカに0-2で敗れるなど1
位通過のアドバンテージを生かせなかった。

 98年はオランダ相手にロスタイムで追い付いて引き分けに持ち込み
06年はポルトガルに次いで2位、10年はフランスやウルグアイに開催
国の南アフリカと同組を1勝1敗1分で14年もブラジルやクロアチア
と同組で2勝1分と勝負強さを発揮しているのが分かる。

 ただし98年はドイツに06&10年はアルゼンチン、14年はオランダ
に敗れているし今年もブラジルに完敗である。

 他にはスイスやチリにナイジェリアなどの国が日本同様に86メキシコ
大会以降3度グループステージを突破しているものの今でもベスト8入り
は敵ってないし、デンマークやパラグアイにコロンビアなどが1度だけ
ベスト8入りしているものの残りはベスト16敗退というケースが目立つ
わけで中堅国のベスト8が意外に壁が高いか分かるだろう。

 グループステージでは素晴らしいサッカーをするのに決勝ラウンドに
進むと、あっさり敗退というのを見るとグループステージの初戦にピー
クを持って来過ぎなのではなどと思ってしまう。

 かくも大変な決勝ラウンドでの勝利だが90年のアイルランドのよう
にボール保持者に激しくタックルしてボールを奪うと敵のゴール方向に
思い切り蹴り込んで殺到するという泥臭いスタイルで、イングランド・
エジプト・オランダと3試合連続で引き分けて2位通過し決勝ラウンド
でも1回戦でルーマニアと引き分けPK戦でベスト8進出するという偉
業を達成したケースもある。

 これはあくまで例外で何とか2位通過したチームが1位通過した強豪
相手に勝つと
いうのはいかに難しいか、今回のベルギー戦で改めて実感
するのだった。


コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (imapon)
2018-07-08 12:10:48
こんにちは、
そういう意味では西野監督が予選突破が決まったわけでもないのに6人も選手を入れ替える策を取ったのは大胆にして勇気のある賭けでしたね。ベルギー戦の善戦は主力の休養無くしては成されなかったでしょう。

メキシコの事、いっぱい書いてくださりありがとう。
 
 
 
まったくです (こーじ)
2018-07-08 21:38:38
>imapon様

 常人ならば‘まずグループステージを確実に突破’と考えるのを決まる前からトーナメントを睨んでいたとしか
思えない采配は凄過ぎます。

 メキシコもそろそろトーナメントで1勝はして欲しいですね。
 
 
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