村田は準優勝=日本人初の決勝、僅差で敗戦―世界アマボクシング(時事通信) - goo ニュース
アゼルバイジャンのバクーで開かれているアマチュアボクシングの世界選手
権でベスト4入りしてロンドン五輪の出場権を獲得していたミドル級の村田諒太
が史上初めてファイナルに進出し22-24の判定で敗れたものの日本人初の
ファイナリストとなる快挙を演じた。
アマチュアボクシングの場合 五輪では東京五輪でバンタム級の桜井孝雄が
金メダルを獲得しフライ級の田辺清と森岡栄治がローマとメキシコで銅メダルを
獲得しているものの、世界選手権は78年にフライ級の石井幸喜と07年に
Lウエルター級の川内将嗣が銅メダルを獲得しているもののファイナル進出は
村田が初めてだったのだ。
アマチュアボクシングを‘タッチボクシング’などとバカにするプロの関係者が
いるようだが、プロの場合は基本的に相手を選べるのに対しアマチュアはトーナ
メントだから 相性の悪いスタイルの相手にも勝たないとメダルはないし計量も
初日だけでなく勝ち進めば試合毎にパスしないといけないなどプロよりも厳しい
条件がある。
更に村田のミドル級は世界で最もエントリーが多いので勝ち抜くのは大変だと
思うし、それを6試合戦ってのファイナル進出だから大いに価値がある。
五輪のボクシングでは森岡がメキシコで銅を取って以来ミュンヘンからソウル
まではベスト8が1人づついたものの、バルセロナからエントリー数に制限が
できてメダルどころか出場枠を確保するのが大変な事になっていて04アテネ
など予選で全員が敗退しLフライ級の五十嵐が他の国の選手の繰上げで辛う
じて1階級確保したのみという体たらくだった。
日本のアマチュアボクシングは最も頑迷にアマチュアリズムを宗教の如く遵守
していたのだが、アテネの惨敗からか最近は強化に力を入れ始めたようで手始
めとして川内の銅メダル獲得があったのだ。
これで村田が一躍ロンドン五輪ではメダル候補になるだろうし五輪終了後に
プロ入りするかは分からないが、村田の快挙で日本のアマチュアボクシングも
活性化し いい素材がプロ入りしやすくなって来るのは確実だ。
特にプロでもアマチュアからの転向組が活躍しやすいラウンドマストシステム
なので、アマチュアで活躍した者がプロ入りして活躍する傾向は強くなるだろう
から大いに期待したい。
プロで西岡利晃がラスベガスでのスーパーファイトで勝ったのに続きアマでも
銀メダル獲得と日本のボクシング界は快挙が続く嬉しい状況なので、マスコミも
もう少し取り上げて喜んで欲しいものだ。