今から10年前の今日02年6月30日は日韓W杯のファイナルが横浜で行われ
ブラジルがロナウドのゴールなどで2-0で勝ち通算5度目の優勝を飾った。
フィリップ・トルシエ率いる日本代表は2度目の出場でベルギーと引き分けると
ロシア・チュニジアに勝って2勝1分の成績でグループステージの突破を果たし
たのだが、共催国の韓国がベスト16でイタリアにベスト8でスペインに勝って
ベスト4に入ったので大会終了後の盛り上がりは今ひとつだった。
たしかに日本を率いたフィリップ・トルシエと韓国を率いたフース・ヒディングの
違い的な事を言うメディアもいたが、忘れてはならないのがスタジアムの違い。
韓国がイタリアに勝った大田のスタジアムはサッカー専用競技場だったのに
対し、日本がトルコに敗れた仙台のスタジアムは国体用に建設された陸上競技
場だったという所に注目したい。
開幕戦が行われたソウルのスタジアムが専用競技場だったのに対しファイ
ナルが行われた横浜国際競技場はトラックを覆っていたものの陸上競技場で、
W杯開催が決まって新設された日本の専用競技場はセミファイナルが行われ
た埼玉と日本がグループHを2位通過した場合に予定されていた神戸の2箇所
のみ。
これはサッカーだけでは もったいないし陸上競技場なら国体の開閉会式で
使えるという発想から来るのだろうが、正直言って陸上トラック越しに見るのと
トラックなしで見るのは全く迫力が違う。
仙台でのトルコ戦は ただでさえ陸上トラックがあるのにスタンドとの間に距離が
あったためサポーターの声援が届きづらかった感じだったのに対し、大田での
試合は専用なのでイタリアの選手達がCKを蹴る時などヤジなどがモロに聞こえ
そうな距離でサポーター達の声援の迫力が違ったので いわゆる番狂わせが
起きる雰囲気が蔓延していた。
スタジアムが醸し出す雰囲気が奇跡を起こすとは よく聞く話。
だからこそ日韓W杯終了後に行われた日本代表&五輪代表の主要試合の
ほとんどが専用競技場である埼玉で行われるのは当然で、願わくば埼玉こそ
21世紀の日本サッカーの聖地として認知されて欲しいものだし将来 仮に東京
五輪が行われた新国立競技場を代表の試合では使うべきではないと思うのだ。
21世紀のサッカーの殿堂は専用スタジアムこそ相応しい!