‘名伯楽’死す

小出義雄さんは肺炎で死去 元陸上長距離指導者

 バルセロナ&アトランタ五輪の銀&銅メダリストの有森裕子や、
シドニー五輪の金メダリスト・高橋尚子を育てた小出義雄氏が24
日に肺炎で亡くなったとの事。

 今年の3月末に指導の第一線から退いたというニュースを聞いた
時には年齢的にも80歳だし仕方ないかと思っていたのだが、その
直後だっただけに あまりにも早過ぎるというのが第一報を聞いた
時の感想だ。

 基本的にマラソンの指導者といえば瀬古利彦を育てた中村清氏の
ようにストイックなイメージの人が多かったのだが、小出氏は酒に
まつわるエピソードには事欠かず見るからに豪放磊落という感じだ
った。

 氏の指導方針は褒めて育てるという平成の初めの日本では珍しい
タイプだったし有森裕子や高橋尚子に鈴木博美といった違う個性の
選手を上手く育てたというイメージで、特に高橋尚子のような両腕
を前で振るようなフォームは他の指導者なら強制的にでも直させる
のではないかと思ったりする。

 また企業スポーツがダメになってきている事を考慮して才能ある
選手の受け皿になるという目的で佐倉アスリート倶楽部を設立する
など先見の明もあって、単なるエリートばかりを集めるのではなく
ジュニア選手を指導する小出道場を併設してジュニアの部分からの
育成にも心を砕いていたようだ。

 酒好きゆえか心臓が悪くペースメーカーを入れていたようで肝臓
や腎臓なども弱っていたようで、こういった状態で肺炎を患えば仕
方ない結果になったともいえるが寝たっきりのような長患いをせず
に済んだ事が救いだろう。

 ただ来年は東京五輪だから教え子が出場し五輪が終わるまでは生
きていて欲しかったと思うわけで、それこそが唯一の悔いではない
だろうか。

 日本人選手が五輪でのマラソン金メダルを見せてくれた小出氏に
は感謝の言葉もないし、あの世で好きな酒を好きなだけ飲んで欲し
いと思うのだ。

 

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ボルカドンと... グリッドマン... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。