大きなシネマコンプレックスで今上映しているのがほぼ邦画で、ぜひ観たい!というものがなかなか現れないのが寂しかったりもするのだが。
ちょっともう記憶が遠くなってしまったが10月某日
シネコンの大劇場で「川っぺりムコリッタ」(荻上直子監督)を観た。
荻上監督といえば、私には「かもめ食堂」「めがね」のイメージで止まっている。
今回観た主な理由は「富山ロケ」。
川べりやお寺や空の風景が美しく、セミの声とか「やっと夏が終わった」頃に観たせいもあって、夏のあれこれを懐かしく感じた。
モーモーちゃんの「とやまの牛乳」もさりげなく登場。
毎日イカの塩辛にごはんだと塩分過多にならないかと思うけど、若いからいいのか。
劇中、満島ひかりが妊婦さんの生々しさへの違和感を語る場面があったけど、それが、監督からのこの映画への釈明のようにも感じられた。
「死」とか「散骨」とか考えれば考えるほど重いテーマだが、そこもファンタジーっぽくふわっとした印象で描かれている。
それを良しとするかどうかで評価はだいぶ変わってきそう。
塩辛になる前のさばいたイカのアップ映像なんかもあって、リアルな生々しさを見せたかったのかもしれないけど、なぜかピカピカきれいに見えた。
私も生々しいことは苦手だけど、かといって、生きるとは生々しいこと。そのへんの折り合いの付け方は難しい。フィクションの中へのリアルの折り込み方がうまくいってなかったかな、と、個人的に愛着持てる感じではなかったというか。
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「ほとり座」は上映期間が短く、タイミングが合わないことが多く残念。
ノルウェー映画だったか「わたしは最悪」というのがおもしろそうだったのだが、すぐに終わってしまった。
矢野顕子さんの楽曲「LOVE LIFE」から生まれたという同名の映画、シネコン上映が終わった後、ほとり座でもやっていたのだが、やっぱり観に行けずに終了。
予告を観る限りでは、絶対観たい、という感じではなかったから、まぁ、いいか…と。
私が、矢野さんの楽曲をフィーチャーした映画をつくるとしたら、違った側面からアプローチするなー、などと、ファンの対抗意識?か妄想が飛躍する。
最近、森茉莉のエッセイに励まされているせいか、やんちゃでファンキーなおばあちゃんが主人公の映画はどうだろう、とふと思う。
(ピアノということでフジコ・ヘミングさんのイメージが混じってきているような気もするが)
日本少女ならぬ日本老女…と書くと字面があんまりだから、永遠のJAPANESE GIRLってことで。私の魂のテーマ曲「The Girl of Integrity」は主人公が颯爽と登場する場面に使いたいですね。
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