宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

にわか鑑賞やまず(続)

2010年03月27日 | にわかフィギュアスケート
Radio-Canada のライブストリーミングで、世界フィギュアスケート選手権女子シングルフリープログラムを見た。
(恥ずかしながら(?)2ちゃんねる情報のおかげです。ありがたい~)
http://www.radio-canada.ca/sports/index.shtml

ショートプログラムは、You Tube とフジテレビの録画でちょっと見ていたのだが、やっぱり生中継で見たいなと思って。
見始めたのは、第3グループが始まろうとしているところ。
鈴木選手が快進撃だったらしいのに見られなかったのは残念だけど、後でチェックしよう。

おおーちゃんと映っている。
文明の利器ってほんとにすばらしい。
もうテレビ見ないかも。
(解説は聞きたいけど、アナウンサーのヘンな口上いらない)

以下、印象を書き留める。
にわか鑑賞者には、今のフィギュアの採点方式は複雑すぎてよく分からないので、記録より記憶と思って気にしないようにしていたのだが。

・安藤選手の演技がものすごくよくて、興奮してしまった。モニターの前で拍手。でも五輪のときよりも点数が低いのってヘンなのー。
(とりあえず手元の雑誌『Number』で確認)

・キム選手、虚心坦懐に見る限りでは、私結構好きだなー。少なくとも前日のSPよりも気持ちを入れてやっているようにみえるし。
が、転倒と抜けがあって、130点??
シロウト目には安藤選手のほうが断然上だと思うんだけど、ジャンプ構成の差とか?分からないなー…

・浅田選手のすばらしい演技に泣く。後半はもうミスする気がしない安定感。ステップには拍手が。会場スタンディングオベイション。
五輪の得点が131点とかだからそれ以上かな…と思っていたら、え?129点?キム選手より下ーーー???
そんなことがありえるの??

・アメリカ娘ふたりは、ジャッジの思惑に振り回されてしまったような印象でかわいそうだった…特に未来ちゃん…

・SP見てない選手もいるので主にフリーの印象だけど、私見では、浅田選手ダントツの金、銀は安藤選手。銅は、うーん、どうせなら、地元ということもあるし、コストナー選手がよかったなぁ。(実際レピスト選手よりよかったと思うし)

・そもそもの謎なのだけど、競技記録って、他人との競争だけでなく、過去の自分と比べてどれだけ成長したか確かめるためにあるものでは? 同じ演技構成で、前回よりも納得いく演技ができたのに、前より点数が悪かったら、何を基準にすればいいのか分からないような… 選手のみなさんはそこのところは(試合ごとに点数が乱高下しても)割り切ってるのかなぁ…

真摯な選手のみなさんの気持ちと今後を思うと考え込んでしまうけど、ともあれ、いろいろ楽しませていただきました。
特に浅田・安藤両選手には、明日への活力をもらった。おめでとうありがとう!!
(わー実はやらないといけない仕事があるのに、フィギュアスケートを見まくっていて全然…(T_T))

にわか鑑賞やまず

2010年03月26日 | にわかフィギュアスケート
オリンピックでのにわかフィギュアスケート熱冷めやらず。
イタリアはトリノでの世界選手権にも無関心ではいられない。
(といいつつペアとアイスダンスはとりあえずスルー^^;)

昨日、今日は男子シングル。主だった選手のプログラムを You Tube でチェックする。
(フリーの早朝TV生中継やっぱり見ればよかったかなー。でもなんとなく心臓に悪そうな気もして…)
文明の利器とはなんとすばらしいものよ。
訳分からないけど、イタリア語解説も乙なもの。

何度もリピートしたくなるのは
高橋選手のSP、FP
小塚選手のSP
ジュベール選手のSP
シュルタイス選手のFP
かなー。
(逆に、ニュースで結果を先に知った織田選手のSPは痛ましくて見られない…スケート以外の話題しか知らなかったので、オリンピックではじめて織田選手のあの羽のようなふわっとしたジャンプの着氷を見て、認識を大きく改めていていたところだったのだけど。いい雰囲気のチャップリンが見たかったんだけどなぁ…)

高橋選手は全員の中でも、プログラムの完成度や表現力が別格な感じ。
いろんな国の人からの盛大な応援や、You Tube の熱いコメントの数々が、うんうん、何の関係もない私も嬉しくなってしまう。
で、高橋選手ってなぜか、オリンピックでも今回も、表彰台に立つ他のふたりの間の微妙な空気を中和する立場にいるというか、常に意見や人の接し方に偏りがない感じがする、根っからいい人なんだろうなーと思う。

小塚選手のSPの後、私にはさっぱり分からないイタリア語解説が、
「ほら、ノスタルジックな日本語があるでしょー」
「『サビシイナ』かな?」
「そうそう『サビシイナ』。彼の演技が終わってしまうのはほんと『寂しいな』って感じだわねー」
と言っているように聞こえたんだけど、どうなんでしょう~??
(『寂しいな』って日本語で言ってたのは確かだと思うんだけれどー)

個人的に、曲にジミ・ヘンドリクスを選ぶセンスや、衣装のシンプルさなど、70年代少女マンガ的男子フィギュアに対する含羞(?)が感じられて、好感を持っているのであった。
(逆に高橋選手は70年代少女マンガ的フィギュアを体現しながらも進化させて最先端に持っていっちゃってるところがすごい。別のところで見たヒップホップ版白鳥の湖にはびっくりした)

復調ジュベールの会心の演技が見られたのも嬉しかった。
SPの『Rise』、ノリノリでほんとに嬉しそうで、何度も見たくなる。
他でも見たけど、あの、エスカレーターを逆走してるような動き、好きだなー^^
しかし、ミーハーチックに容姿のことをいうと、多くの人がジュベールを格好いい素敵と思っているようなのが、私にはどうもよく分からないのであった…
(いやまぁ、言うまでもなく私の審美眼がズレているのでしょうが…もちろん魅力的とは思うけど、ウットリ(はぁと)というのとは違うような…)
(後日付記:このときのジュベールのコーチもサイコー! スケート連盟の(?)コワそうな人に抱きついてるし^^)

シュルタイス選手のFPは、話題になっていたので、事前にオリンピックでの演技を(You Tube で)見ていたのだけど、これはすごい!!
曲名のひとつが『Insane in the Brain』ですよ。パックマンの音も入る。
精神病患者の苦悩を描いているらしい。(?ちょっと違うかな)
動きも独特だけど、ジャンプがまた、曲に合わせたかのように、助走や幅のない、ひょよよーんと真上に跳ぶ独特な形。
(後日付記:見返したら、助走や幅が「ない」ってこともなかった・・・初心者にはよく分からないなー。初見では衝撃だったけど、何度も見ていたら、だんだんこんなの普通かも、と思えてきたのがなんだかコワイ^^;)
全体になんだかムンクの絵を思い起こさせるような雰囲気。
ムンクはノルウェーでシュルタイス選手はスウェーデンの人だけど、「北欧」が持つイメージのひとつを体現してるように思った。
いやー、こういうのってジャッジの判定が難しいだろうなー。
暗に採点方式への批判になってる気もして爽快。

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なんだか分からないけど、間違えてタリンでのヨーロッパ選手権の映像も引っ張ってしまい、ついでにプルシェンコの演技も見る。
オリンピックエキシビションにおけるNHK実況アナウンサーの
「やっぱりプルシェンコはいいですねー」
の音声がよみがえる。わーなんだかやっぱり違うわー。
ゆっくり養生して先に備えていただきたいものだ。
その間に自伝が読めるくらいロシア語がんばろうっと。
(まだキリル文字を覚えてる段階ですが^^;)

グルーヴィー(?)な夜

2010年03月20日 | 音楽
UA × rei harakami というコンサートに行ってきた。
(円形劇場ヘリオス)

ふたりのコラボレーションがあるのかなと思っていたのだけれど違っていて、1部ハラカミさん、休憩を挟んで2部ウーアという、全くの別構成だった。

オールスタンディングとあったけど、2階席だと座れたみたい。
会場が小さいので、後方でも充分見える。
(視界の先に背の高い人がいなければ、だけど)

照明がまだ点いている間に、スタッフの人のような雰囲気でハラカミさん登場。照明OFFの合図をして、演奏開始。
最前列に陣取れば、あの箱を操る指先の秘密が分かったかもしれないのだなー。
目の前にあるのはただの箱ひとつだけで、つまみとかをちょいっと動かすだけのようにみえるんだけど、ハラカミさんのまなざしや動作は、ライヴパフォーマーそのもの。ときおり汗もぬぐう。
で、生み出される音は、目をつぶって聴いていたほうが心地よく感じたりするのが困る。
困るってのもヘンだけど、せっかく天才のお姿を目の前で拝めるチャンスなので、音に身を任せるだけでなく、しっかり(時々)目を開けて、パフォーマー・ハラカミさんを鑑賞する。
思うに、多くの人にとっての、思考・表現・伝達etc.のための道具の第一は「ことば」だけど、ハラカミさんとかは「音」なのかなぁ。
(ダンサーは「体」だし、数学者は数字と数式?が、自分と世界を結ぶ道具だったりするのかなぁー、と。「ことば」は時に曖昧であやふやだけど、他のものは絶対的な関係を結べそうで幸福純度が高いように思う…と閑話休題)

ハラカミさんが発した言葉
(記憶があいまいでいい加減なもんです。お赦しを^^;)

「(演奏終了後)、ということで。」
「近いっすねー。クラブみたい」
「暑いっすねー」
(後で上着脱いでTシャツだけになった。意外に筋肉質にみえたのは、やっぱりあれって(箱のつまみを動かす)体力いるのかな?)
「どうせみんなCD買ってくれないんでしょ」
「ま、最近あんまり(CD)出してないんですけど」
「そんなあなたに、特製タオルをおてごろ価格で。ネーム入り」
(微妙にイラッとくる(笑)イラストに「れーはらかみ」のネーム入りタオルが500円で売られていた)
「孤独なんですよー。そんな孤独な作業を10年近く」
「ちょうど時間ぴったりでしたね」(で、全演奏終了)

んーこれで全部かな??

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20分間の休憩の後、バックバンドのみなさん、そしてUA登場。

登場の瞬間、衝撃が走った。
「う~あ~、カワイイーーーー」
(あっシャレではない^^;)

いや、UAに関してはほとんど知識がなく、以前ダウンタウンの番組で
「昔、まっちゃんのおっかけしててん」
って言ってた記憶しかなくて。
(って古すぎか…かれこれ15年近く前??)
CDジャケットとか、顔のアップのイメージが強かったので、全身像の美しさが衝撃的だったのだ。
ワンショルダーでパッチワークみたいなドレスだったんだけど(UAのウェブサイトで見た新アルバムのジャケット写真と同じ)、首から肩、腕にかけての線がものすごーくきれいで、昔の「オリーヴ」とか少女雑誌のモデルさんみたい。
骨格がしっかりしてるからか、細くても全然病的じゃないし、とても経産婦とは思えない。
マッシュルームカットの髪型が、また、頭部から首にかけての美しさを際立たせていて、あれはカツラだそうだけど、よい選択だと思った。
人々の頭に隠れて、足元が見えなかったのがすごーく残念。
モード雑誌とかに全身像を載せてほしいー

ということで、ひと目でUAに夢中になってしまった(ハート)
音楽的にはちょっとよく分からないけど(すみません…後でじっくりCD聴いてみよう)、バックバンド編成が、ギター、ベース、ドラムス、コーラスのお姉さん2人(この方たちの声が独特の効果を生んでいるということを後で知る)、サキソフォンとトロンボーン(だったかな?とにかく管楽器が2つ)で、鍵盤楽器がないっていうのが珍しいなと思った。
後ろでUAをぐるっと取り囲む配置なためか、みなさんお茶目なUAさんを温かく見守っている保護者のようなイメージ。

UAさんは、やっぱり根が関西人(現在は神奈川県どこだったか忘れたけど緑区在住になるそう。「区」になるのいややーって言ってたけど)、サービス精神あふれるMCで、その人柄がまた好きになった。
「徹子の部屋」をもじった「うー子の部屋」、UAと目が合ったという女の子がステージに上がったんだけど、もう少し前にいたら私が手を挙げたいくらいだったわー!
(思い入れの強い人に対しては絶対できないんだけど、100%ミーハーな場合は結構大胆になれそうなワタクシ…^^; というか、ステージの盛り上げにちょっと協力したかったな、と)
UAのお母さんの故郷、加計呂麻島の名前も覚えました。

極私的スケートに合うと思う音楽

2010年03月17日 | 音楽
オリンピックの余韻をひきずってか、フィギュアスケートのプログラム曲を集めたCDまで聴いたりしている。

フィギュアスケートにはやはりクラシック曲が基本だと思うし、無知な身には、この機会に好きな曲が増えたりすると嬉しい。

けれど、時々は斬新な曲も面白い。
過去動画を見ていたら、プルシェンコのプログラムにものすごいぶったぎりのマイケル・ジャクソンメドレーがあって驚いたのだった。
これでいいんだったら、なんだってできそう。

ということで、私の敬愛する矢野顕子さんのアルバムに、これ、フィギュアに合うんじゃない!? と思う曲があるので、書き留めておこうと思った次第。
まぁ、単なる妄想ということでお許しを^^;

1."It's For You"
(アルバム『WELCOME BACK』収録)

矢野さんのピアノとパット・メセニーのギターの掛け合いがメインのインストゥルメンタル曲。
(矢野さんのスキャットは入ってるが。「愛してるー」と言葉が入るところは、はしょってもいいかな、と)

この曲は以前から、後半のピアノのフレーズが繰り返されるところなど、バレエのピルエット(でいいのかな)が頭に浮かんだりしていたのだった。
ここは各種スピンの連続でお願いしたい。
といっても、テンポが速いし、超難度プログラムでないと映えないかもー。

2.気球に乗って
(アルバム『JAPANESE GIRL』収録)
伝説の矢野さんファーストアルバムの1曲目。
後に英語の別ヴァージョン(アルバム『yanokamic』)で出たときは『Sayonara』というタイトルだったから国際的にはこっちかと。

で、実況紹介では
「曲は『ジャパニーズ・ガール』から『サヨナラ』」
と、いかにもオリエンタリズムを狙いましたーというふうでありながら、流れてきたのがこの曲で、観客の度肝を抜く、と(^o^)/

それはともかく、イントロがいいし、ピアノの間奏が入った後の後半インストゥルメンタル部分が超盛り上がる。気に入っているフレーズは実は1と似てるんだけど、こっちのほうがインパクトが大きいかな。でもどう編集するかが難しい…

でも、現役のソングライター&パフォーマーにとっては自分の曲が勝手に編集されるのは嬉しくないことのような…結局クラシック曲になるのはそういう理由もあるのかも。
(もしくは、オリジナル曲をつくってもらうか。高橋選手の『eye』は coba さんがスケート用に提供したのだろうか? そういえばプルシェンコの『tango amore』は、演奏者エドウィン・マートンのウェブサイトからダウンロードするしか手に入れる方法がないみたいで、びっくり。CDとか出てないの~?)

などと考えながら(ヒマなのか!?)久々にこのアルバムを聴きなおしてみたら、あっ
3.へこりぷたあ (←ヘリコプターのことです)
は、いいんじゃないのー!?
前半の「緩」から後半の怒涛の「急」への落差が、たまらなくいいんだよねー。
最初はつづみの音で安直なジャポニスム路線かと思わせながら、これまた観客を異常な世界に引き込み、最後はスタンディングオベイション、と。
(というか、音楽だけなら絶対スタオベの嵐)

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盛り上がることでは間違いなしと思う上記3曲だけど、ただ残念なのは、ステップを刻む箇所が無さそうなところ…ジャンプのタイミングとかはぴたりとはまりそうなんだけどなー…
(後日付記:また聴いてみたら、『へこりぷたあ』はステップもいけそうな気がする。)

そうそう、これらの曲の別の利点としては、一度ハマった人ならば、何百回聴いても飽きないことである。
やっぱり年間ずっと同じ曲で練習するのだから(たぶん)、飽きないというのは大切な要素かと^^

ロシアへの入口2

2010年03月15日 | 
さて、ロシア語学習を始めるにあたって、『はじめてのロシア語』(中澤英彦)という新書も読んだ。

ロシア語の特色をざあっと概観できればいいかなという感じだったんだけど、著者のロシア語・ロシア語民族と言葉全体への愛情が感じられてほほえましく、この手の本としては意外なほど(文法説明が大部分なんだけど)読むのが楽しかった。
(覚えて活用するのはまた別の話で…^^;)

初学者の覚え書きとして
(と言っても、ほかの人には全く役に立たない)
・「スミルノフ」という苗字は「スミルノーイ=おとなしい子」という呼び名がもとになっている。→へー、フィギュアスケートロシアペアで川口選手とペアだったのは、スミルノフ選手だったよねー。そんなイメージ。
・「熊」のことを「メドヴェーチ」と言う。(もともと「蜂蜜食い」という意味だそう)→現ロシア大統領メドヴェージェフって、日本だと「熊のはっつぁん」って感じ?
(と私が思っただけで違うのかも…関係ないけど、メドヴェージェフ大統領の誕生日も9月14日だ。私のてきとう占いだと、謀反を起こして天下を取りたいとかは考えないタイプ。そういう意味でプーチン首相の後継者選びは正解かと)
・ヴォズネセンスキーの詩『百万本のバラ』の一説を解説→へー、加藤登紀子のあの歌って、この詩から来てるのね知らなかった。そういえば、学生運動世代の人はロシア語には近しいのだろうな(マルクスとか勉強してるから?)

この本の発行は1991年。ロシア人の性格をよく表すと言われる「ニチェヴォー=どうにかなるさ」という言葉が、90年代のモスクワではかつてほどには聞かれなくなった、と本文にある。
21世紀の世の中では、もっと聞かれなくなってるのかもしれない。
この本でなんとなく感じた、ロシア語のほほえましい雰囲気(動物のことわざがたくさんあるとか)も、今は失われてるのかもしれないなぁ…

ロシアへの入口1

2010年03月15日 | 
引き続き読んだ本の覚え書き

『強権と不安の超大国・ロシア 旧ソ連諸国から見た「光と影」』(廣瀬陽子)

著者の専門はコーカサス地域とくにアゼルバイジャンとのことで、私が漠然と求めていたスラヴ文化のことはなかったけれど、まるっきり知識も何もなかった旧ソ連諸国のことを知ることができてよかった。
著者が私より若い女性ということもあってか、なじみのない内容でも比較的読みやすかった。
本の中のコラムを読むと、著者はかの国々で相当危険な目にあっていてぞっとする。
こんな難しい地域を研究対象に選んだ理由ってなんなのだろう…と思うに、ちらっと、おじいさまが70年代モスクワに技術指導に行っていたと書いてあって、ふーん、そういう前の世代からつながりが無意識にせよ道をつけたりすることもあるのかなぁと思った。
(本書の内容とは関係ないけど、ひとがなぜその専門を選ぶかについてわりと気になるもので…)

それにしても政情不穏な国々のことを読むと、いろいろ問題があるとはいえ日本に住まうことの幸せをつくづく感じずにはいられない。
(政治はひどいと言われるけど、少なくとも挙げられている諸国家ほどにはひどくないと思う。言論は自由だし、信頼性のあるパスポートが得られて移動も基本的に自由)

エピローグの章ではソチ五輪招致の経緯を知ることができた。
ソチって素敵なリゾート地みたいだけど、地理的にはやっぱりなんだか危険な感じ…
プーチン首相みずからが熱心に働きかけて逆転勝利に導いたというのに驚き。

一流の!思考法!

2010年03月14日 | 
図書館で借りてきた本をもう返さないといけないのに、まだ全部読んでいない…

読んだ本
『一流の思考法 WBCトレーナーが教える「自分力」の磨き方』(森本貴義)

こう書いてみるとなんだか気恥ずかしいタイトルだけど、これまた、普段は見ない図書館の分類「スポーツ」の棚でたまたま目についたもの。

これは、ヘタな自己啓発本よりも、よほどよくできている。
スポーツ選手なんて、自分とはまったく別の世界の人のように昔は思っていたものだけれど、彼らが本番で最高のパフォーマンスができるように日々実践していることは、普通の人の普通の生活にも敷衍して活用できるものなのだった。

しかしながら、たとえば
「自信とは、自分との約束を守ることからしか生まれない」
ということが書いてあるページ、
「(成果を出す人は「自分との約束」をつくり、着実に実行する)一方、「今日からジョギング始めたよ!」と言いつつ、1週間後に会ったら「もうやめちゃった~」という人もいます。こんな人には、あまり魅力を感じません。」
とある。
がーん、私のことかと…
日々一流の人と接している著者は、やはりキビシ~のであった。

でも、たとえば、無意識にやっていることは失敗しない→そのための準備に時間をかける→無意識=ルーティンにするために「型」をつくろう、とか、ほかいろいろなるほどと思うことばかり。

直球過ぎて気恥ずかしい(と思うこと自体、私が「王道」の人ではないからなのだろうなぁ…)という以外は、とてもよい本だった。

ちなみに本の中のコラムに、著者の人生の師は高畠導宏さんとある。
おととしやっていたNHKのドラマ『フルスイング』のモデルになった人だ。
このドラマ、予告の熱血ぶりに自分とは関係ないドラマだと思ってスルーしていたのだが、年末アンコール一挙放送があり、たまたま見たところ、ガーンとショックを受けてしまったのだった。
ドラマのもとになった『甲子園への遺言』(門田隆将)も(これまた図書館で借りたんだけど)読んだ。

なんなんだろうなぁーー私はちょっとやそっとの前向き明るさポジティブパワーには、かえって「ケッ」と冷めてしまうほうなのだが、ほんとうに広くて大きくて深いまっすぐさの前には、素直になってしまうということなのだろうか。うまく書けないなぁ…

超個人的対露イメージ

2010年03月07日 | にわかロシア語
ロシア語の学習を始めるにあたって、はて? 私は今までロシアに対してどういうイメージなり感情なりを持っていたのだろう、と振り返ってみた。
けれど、驚くほどまでに、特別な関心が一切なかったのであった。

そういえば、富山県には、ロシア語を選択できる高校もあるし、近年は中古車貿易が盛んだったので、ロシア語ができると就職にも有利なんだなと思ったこともあった。
意外に実用的には距離が近かったのであった。

けれど、日本海に面している都市と、首都モスクワとはものすごい距離があるせいか、そこから国全体に興味を持つには、どうもピンとこない感がある。

バレエはよく知らないし、文豪の作品もほとんど読んでない…
ミーハーチックに愛着がもてたのは、チェブラーシカとマトリョーシカくらいかなぁ
(って並列するとなんだか変だけど、どちらも「カワイイ」が共通してる。「ーシカ」っていう語尾はカワイイものに付けるのかな?)

私は1969年生まれなので、人生の半分はソ連として、後の半分はロシアと他の国々、という認知をしているため、なおのこと、イメージが混乱するのかも。

実をいえば恥ずかしながら、大学2年のとき選択授業でロシア語を取ったこともあったのだった…
英語で言えば「This is a pen.」の段階で挫折したので、単位が取れたはずもないんだけど、お情けでもらったのかなぁ…記憶がない…
ソ連解体はちょうどその年にあったような気がするんだけど、関連する記憶がまるっきり、ない…
一緒に授業に出ていた人が、前年にシベリア鉄道で大陸横断したという話を聞いてすごーい、と思ったのは覚えている。

あと、中野翠さんのコラムには、親友K子さんがロシア通ということもあって(ロシア語専攻、関連企業勤務?)、わりとロシアの話が多いような。

(後日付記:中野翠さんの本によると「ソ連邦消滅」は1991年12月とのこと。ロシア語を取っていたのはその前年だった…)

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以上は、「にわかロシア(語)」カテゴリーの最初の項としてこれは入れたほうがいいかなと思い、「ほらあなJournal2」に書いていた日記を転記したものです。 (4/10)

一応注:中野翠さんは『サンデー毎日』を中心に執筆するコラムニスト。私は中野さんのファンで、かつて中野さん情報を中心にしたウェブサイトを立ち上げたにもかかわらず、これまた中途挫折でとまったままにしている者です。すみませんすみません。

スポーツニュースはそんなに見ないけど

2010年03月06日 | 
図書館で新書を何冊か借りてきた。
オリンピック後ということもあって、いつもは見ないスポーツの棚で目に留まった1冊。
(と書き出すととお勧め本の紹介みたいだが、以下はただの悪口です。)

『スポーツニュースは恐い 刷り込まれる<日本人>』(森田浩之)

ニュース記事から受ける印象と実際に感じたこととの乖離にびっくりする今日このごろだったので、これは面白そう、と思ったのだった。
しかし、最初の数ページでがったり興味を失い、全体をぱらぱら見てもその印象は覆らず、結局私の読了本リストに追加するのはやめた。

内容は大体分かった。
簡単に言うと、
・スポーツニュースは「オヤジ」の目線で描かれている。
(女子選手にはやまとなでしこを求め、会社組織のごとく人間関係にうるさい。米メジャーリーガー日本人選手は食事と英語に苦労している…)
・国際大会においてはステレオタイプを蔓延させる。
(各国チームの特徴をステレオタイプで描く。日本は常に「辺境の地から世界へ挑戦」のスタイル。日本チーム=「我々」とする日本人アイデンティティの表出…)
ということで、いわゆる「メディア・リテラシー」を鍛えましょうということらしかった。

全くそのとおりだとは思うけど、著者が巻末に参考文献をいくつも掲げて論じている上記のような内容は、一般読者視聴者はとっくの昔に漠然と感じ取っているのではなかろうか。
また、イチローだけでなく、最近のスポーツ選手は、上記オヤジが描くところの日本人像からはみ出しているタイプのほうが多くなっていると思う。
ゆえに、上記内容のスポーツニュースに対する一般読者視聴者の違和感は、昔よりもずっと大きくなっているのではなかろうか。

ああ、最近一般大衆の「テレビばなれ」「新聞ばなれ」が言われているのって、こういう理由も大きいんだろうなという点では、腑に落ちた。
思うに、著者は、メディアに刷り込まれがちな読者視聴者を啓蒙したいようだけど、この本が示すところを真剣に考えるべきは、実際に記事・ニュースをつくるジャーナリストのほうではなかろうか。
読者がとっくに気づいていることを(まぁ論文にはできないかもしれないが)、「どうです、知らなかったでしょう」と(ほかならぬそういう記事を垂れ流してきた側にいたジャーナリストが)嬉々として語る傲慢さが、なんだか不快だったんだな。書いてみて分かった。

私ががったり興味を失ったのは、本の前半で浅田真央選手の名前が誤植されていたことも大きかった。それも1度ならず2度も。
今この時期に読むと本当に信じられない。2007年発行だけど重版時には直っているのだろうか。(重版されているのか知らないけど)
また、amazon のレビューに「(野球の)斎藤佑樹選手の名前が間違っている」というのがあり、がっかり度が増した。私は後半流し読みしていたので気づかなかったんだけれど、言われてみると、これはひどい…何回間違ってるんだ…
ほかはともかく、国民的に認知度がある選手の名前を間違うとは…スポーツニュースがテーマだけに、誠実さが足りないと言われても仕方がないのではなかろうか。

(まぁ同情的に推測すると、著者はイギリスの大学院で研究していたとのことで、横文字をずっと読んでいたせいで、選手名の漢字誤記に対して視覚的違和感を感じる力が鈍っていたのかも。…それにしても校正者も編集者もいるだろうに…
自分への教訓としては(私も何かと誤字が多いのでひとごとではない)、ほかのことは笑って許してもらうとして^^;まずなによりも人名・固有名詞を見直す、かな…)