宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

エキシビション/あまりに文学的な

2010年02月28日 | にわかフィギュアスケート
(3/1記)
オリンピックフィギュアスケートエキシビションを見た。
録画したものを、さーっと観たいところだけ再生したんだけど。
(NHKのサイトにも動画が上がっていた。よいサービスだなぁ)

なんといっても、華はプルシェンコだったー。
最初のひと滑りで、場の空気が変わる。
本気全開の演技で、ひーたまらん(あ、下品)、格の違いをみせつけていた。当然のスタンディングオベイション。
これならソチまで大丈夫なのかしらん。

ランビエールもなかなか素敵だった。
たまたまなのか、プルシェンコもランビエールも、曲はフレンチ・ポップスだった。(ポップスと言っていいのかな ジョニ・アリデイとジャック・ブレル)。
なんというか、「汎ヨーロッパ」(北米に対して)って感じ。

日本選手3人ともよかったけど、ああ、どの人も衣装がなんだかなぁ・・・
鈴木選手の衣装担当の人にでもちょっと聞いてみたらいいんじゃないかしら。(←衣装の色や布地の質感などがいちばん好きだったので)

そうそう、エキシビション前の練習の様子を何かで見て、日本(高橋)、ロシア(川口)、アメリカ(長洲)と国籍の違う選手が一緒におしゃべりしている様子があったんだけど、その共通言語は(当然といえばそうなんだけど)日本語なのだよねたぶん。なんだか不思議。

キム選手の「タイスの瞑想曲」。出てきたときは地味だと思った衣装もこの音楽に合わせて舞ったら素敵に見えるな、とは思ったんだけど・・・
こういう演目って、それこそヨーロッパ選手によるすばらしい演技を過去に見たことがあるような(バレエかもしれないけど)・・・そういう既視感をもってすると、なんだかなぁ・・・観ていて悲しくなってしまった。

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実は、演技よりもキム・ヨナさんの人物のほうに、俄然興味が湧いてきているのである。
心の内はいったいどうなってるんだろう。
心ある韓国映画の監督に、(今は無理と思うが)ぜひキムさんを題材とした映画を製作してもらいたいものだ。
どう描くかで、監督の力量がまるわかりになる、手ごわいテーマだと思うけど。
でも、ネットでちらっと彼女のこれまでの言動を見たところ、うーむ、これは優れた映画の題材になる!と思った私の直感ははずれかなぁ・・・見極めがつかない。

感動をありがとう(タイトル要再考)

2010年02月28日 | テレビ・ラジオ・映画など
(3/1記)
オリンピックを観ているうちに2月後半が過ぎてしまった。

フィギュアだけでなく、他の競技もなかなかおもしろく、夏のオリンピックよりも好きかもと思った。
雪や氷がレフ板の役目を果たすのか、競技中あるいは競技後の選手のみなさんの顔が、はっとするほどきれいに見えるし。
(テレビに映る人の容姿をあれこれ(いい方に)言うのはOKかな・・・と)
中学以来1回しかしてないけど、またスキーやろっかなとまで思ったりして。
(スピード恐怖症なので、滑降はじっくりボーゲンで^^;)

そうそう、なんの関係もないけど、富山県住みなので言わなくては。
スピードスケート女子団体パシュート銀メダルおめでとう!
3選手のうちの田畑さんと穂積さんが、富山県の企業にお勤めなので、以前からニュースで話題になっていた。
特に田畑さんは4度目のオリンピック出場。
どちらかといえば地味な競技で、メダル圏内でないと注目してもらえないし、胸中どうなんだろうと漠然と思っていたもので(私はスポーツに無縁な人生なものでアスリートの気持ちがよく分かっていないと思う)、こうして嬉しい結果が出てほんとうによかった!

このパシュートという種目、3人が「あうん」の呼吸で協力しあうことが大切みたいで、和を重んじる(昔ながらの)日本人には合っているなぁ、と思う。
同じスピードスケートでも、駆け引きで相手を出し抜くやつは、気持ちの優しい人には向かないのでは、と思っていたので(そんなこともないのかしらん?)こういう種目があるのってよいことだ。

3人手をつないで表彰台にぴょこんと飛び乗っていたのが、とってもかわいかった。
あれ、金メダルのドイツ選手たちはどうやって乗ったのか見たかったんだけど、テレビには映らなくて残念。
補欠の15歳高木選手にメダル3つかけてあげてたのも、なんだかよかったなぁ。

フィギュアスケートもそうだけど、日本チーム内で、みんな仲良さそうなのを見ると(少なくとも普通におしゃべりしてる。実情は知らないけど)、こちらもほほえましく嬉しくなる。「和」って素敵な美徳だなぁ、などと。

不可解なこと

2010年02月27日 | テレビ・ラジオ・映画など
(前項からの続きで)

NHKといえば、最近私はほぼNHK放送しか観てないんだけど、ひとつ不可解なことがあった。

毎夜7時半からは、オリンピック番組をやっていて、時々視聴者からの応援メッセージを紹介している。
26日はいつにもまして大量のFAXが届いたそうでボードに貼り出されていた。
「真央ちゃんおめでとう」とか「3選手ともお疲れさま感動をありがとう」とか、似顔絵イラストつきで、特にちっちゃい子が描いた絵はほほえましい。
私も時間があったら似顔絵描きたいんだよねええ。

それはいいんだけど。
司会のひとりベッキーが、「中にはこんなファックスも」と紹介したのが、イラスト付の「キム選手金メダルおめでとう」FAX。
最後に金メダリストの演技をもう1度放映するためのきっかけとして、そういう演出をしたのかもしれないけど、おかしくない??
私は決して嫌韓ではないし(韓国映画はむしろ大好き)、キム選手のガーシュインも好きなので(まぁ2回見ると、にわか鑑賞者でもさすがに「世界最高得点か・・・な・・・?」と思うけど)、これは全く素朴な疑問なんだけど、他競技や過去オリンピックにおいて、こういう応援メッセージが紹介されたことはあるのだろうか?
「素敵」「憧れる」「好きになった」ならいいと思うけど、日本の公共放送が(本人に直接言うならともかく)あの場で「おめでとう」を紹介するのは、グローバル・スタンダードでルール違反だろう。

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27日には、浅田選手とキム選手をライバルとして捉える1時間番組をやっていた。
二人の選手の違いを冷静公平に描き出そうとしたなかなかの好番組だったと思う。
けれど、カタリナ・ヴィットに「キム選手は世界最高得点にふさわしいすばらしい演技だったと思う」と言わせるのは・・・どうなんだろう・・・
彼女は成長期を旧共産圏で送った人なんだよなぁーと思うと、なんとなくプロパガンダっぽくみえてくる・・・これは偏見と言われたらそれまでなんだけど。
(全体に、フィギュアスケートを愛する製作者の、NHKの内部事情からくる苦労が伝わってくる内容だったような・・・うがちすぎかもしれないけど)

ま、それはいいとして
二人の少女の成長物語としては面白かったけど、戦略の違いがどういう背景で生まれて、なぜオリンピックであれほどの得点差につながったのか、そのへんのところを今度は『追跡! A to Z』で、ぜひお願いしたい。

個人全集の楽しみ2/便乗私の夢

2010年02月27日 | にわかフィギュアスケート
神様(か何かは分からないが)の采配はこう来たかー。

2/26オリンピックフィギュアスケート女子フリープログラムを観て思った。

「浅田真央物語」はまだ第一章にすぎなかったのだ。
スケートの神様にほんとに愛されているのだなー、4年後にはどれほどのことになっているのか。
3Aジャンプの成功はもちろん、終盤の鬼気迫る怒涛のスケーティングに、表現力でも無敵になったと思った。

でも、真央ちゃんには(浅田選手と呼ばなきゃだけど)、鈴木さんや長洲未来ちゃんみたいに、純粋にオリンピックで滑る喜びを味わってもらいたかったなぁ・・・
スポーツ選手の涙を見て、こちらも涙腺決壊してしまったのなんて、はじめて。

他選手では、
・初見の印象では、安藤選手のクレオパトラが、いちばんだった。
衣装も内容も独特で好み。
ショートプログラムの衣装と顔つき(日焼け頬こけ)には、すみません、うげーと思っちゃって、気を入れて見てなかったんだけど、見返すと、ショートプログラムのときの演技のほうが、すごくいいんだよねー。採点結果の影響でフリープログラムがおとなしくなっちゃったような気がしてならない。
ほんとはもっと迫力ある演技ができる人なんだろうなー。

・事前の特集番組で鈴木選手のステップを見て感動していたので、本番でも、本人も周りも嬉しくなる演技を披露してくれて、ほんとによかったなぁと思った。個人的に衣装のセンスとか演技の魅せ方(っていうのかな)が、出場選手全員の中でもいちばん好きかも。

・緊張感張り詰めた最終滑走グループで、最初と最後のアメリカ娘にはほんとに癒されたわー。
レイチェル・フラットちゃんは、私が思うアメリカのハイスクール・スチューデントそのもの。ぽちゃっとした印象だけど機敏な動きでかわいいんだよねー。
長洲未来ちゃんも、顔つきは典型的ジャパニーズ・アメリカンって感じだけど、演技の、かわいらしさ優美さには、思わず知らずという感じでひきつけられてしまった。おじいさんコーチの、未来ちゃんがかわいくてたまらないという表情にも和む。
彼女が最終演技だったというのは、いろんな意味でよかった。
(・それまでのギスギスした割り切れない気持ちが癒された。・審判陣の焦り(時間がかかっていた)に、こう言ってはなんだけど自業自得ザマミロって感じ)

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さて、4年前のオリンピックフィギュアスケート女子フリープログラムも、たまたま生中継で見ていて、印象を書きとめていたのだが、これが今見るとにわか批評もいい加減にしろって感じで非常に恥ずかしい・・・このころのミキティ(って言ってたよね)フィーバーぶりってすごかったんだなとは分かるけど。安藤選手はもちろん、浅田選手の過去映像にも思ったけど、10代20代における4年間の成長変化ってものすごいものがある。私も若者ほどでなくてもちゃんと成長していたいな・・・

ということもあって、ふいに、私の「夢ノート」に新しい項目が加わった。
次のソチオリンピックまでにロシア語習得だー!!
フィギュア王国の今の状況とか、日本選手の評判とか原語で知りたいし。
なんたってプルシェンコが親善大使(でしたっけ)、インタビューとかロシア語の音声だとさっぱり分からなくて残念だったので、動機づけとしては、ばっちり。
と、考える人は多いと思うので、NHKロシア語講座のテキストは来期きっと売り上げ倍増することだろう。(たぶんね)

尊いものを見た

2010年02月25日 | にわかフィギュアスケート
さて、オリンピックも終盤、2/24はフィギュアスケート女子シングルショートプログラムを観た。

2/21NHKで『浅田真央 金メダルへの闘い』という番組を観たこともあって、真央ちゃん応援の気持ちが高まる。
この番組、涙なくしては観られなかった。
ごめんなさい、今季調子悪いとかいう話が漏れ聞こえてきたときは「メンタルが弱いのかな」くらいにしか思っていなかった。
難しいプログラムと課題に対応するためだったのね。失敗はオリンピックで最高の完成作品を花開かせるための過程だったのだ。きっと。
他の誰かとの闘いではなくて、自分で納得できる最高の演技をするために黙々と練習し、技術の修正を試みる姿に、サムライ魂を見た。

さて本番はほんとうにすばらしかった!
見ていると涙が出てくる。
ほんとになぜなんだか分からないけど「尊いものを見た」という気持ちになる。
(私だけじゃなくて、こういう意見ほかにもよく見かける。普遍的なものなのだろうなー)

何度も放映があるから何度も見たけど、見るたびに発見があるというか、にわか鑑賞者なので、初見では「でも音楽の表現ということになるとどうかな」とか思ったんだけど、いやとんでもない、柔らかい手の動きとか、ひゃー難しそうなステップ、とか充分に舞踏会の雰囲気をかもし出していた。

そして、真央ちゃんの演技を思い出すと、心がすがすがしくなるというか、こちらも前向きにいろいろがんばろうという気持ちになる。それが不思議。

フリープログラムでも、こちらは演技中は荘厳で崇高な圧倒的な迫力で、でも演技後はまた、あのこぼれるような笑顔が見られるといいなー。
いや、きっとそうなるんだろうけど。

安藤さん(美姫ちゃんとは言えないなーなぜか)、鈴木さん(こちらもあっこちゃんとは言えないなーなぜか)も、それぞれ、素敵だった。フリーがほんと楽しみ。

個人全集の楽しみ

2010年02月25日 | にわかフィギュアスケート
と言っても、文学の話ではない。

フィギュアスケート4回転論争って、思っていた以上にシリアスな話題だったのですね。
にわか鑑賞なもんで、単純に、わー、面白い、とゲラゲラ喜んでたんだけど、プルシェンコは体中故障だらけだっていうし(T_T)、いろいろ記事を読むと現行採点はかなり問題があるみたいで、ミーハーチックにいろいろ書く楽しみがトーンダウンしてしまった。

しかしながら、スポーツの振興はミーハー観客あってこそのもの。
あープルシェンコって昔はほんとに銀河の王子様(=宇宙人)っていう風貌と演技だったのね。
でも、今のほうが、なんというか人間味が増してきた分、断然興味が惹かれる。
皇帝キャラで君臨してほしいーー

タイトルを「個人全集」としたのは、フィギュアって、ぽっと1回だけではなく、長いスパンで選手の成長を見ていくほうが、より楽しめそうで、それは文学全集を読むのとも似ているなと思ったのだ。
映画を俳優で観るというのとも似ている。
プロ野球とかもそういう楽しみで長年ファンをやってる人が多いのだろうなー。
ただ、フィギュアスケートって他競技に比べて、選手生命が格段に短いのが悲しい…プルシェンコはこれからのほうが、味わい深い(表現しづらいが、より変態ちっくな?)演技になりそうなんだけどなー、体に堪えそうだし競技アスリートとしては厳しいのだろうなー。

(バンクーバーオリンピックフィギュアスケートにわか鑑賞の経緯は「ほらあなJournal2」に)

容姿あれこれ(スノボ編)

2010年02月18日 | テレビ・ラジオ・映画など
オリンピック中継で、今日はたまたまだけど、スノーボードのハーフパイプというのを観た。

思っていた以上に、すごーく格好いい。
華麗に宙を舞う選手の姿に釘付け。

終わった後の選手の顔が、なんというかみんなあどけなくてほほえましい^^
聞くと、20歳そこそこくらいが選手層の中心とのこと。

制服着崩し問題で名前を覚えた国母選手登場。
おおー、すごい、格好いいじゃないのー。
最後の大技が決まらなくて残念だった。

それはいいんだけど
この競技、スタート前に、別撮りした選手の姿が大スクリーンに映し出される。
人によって違うけど、カメラを見据えてニコッとほほえむのがデフォルトらしい。
一歩間違うと、モデルきどりのものすごーく恥ずかしいものになりそうなんだけど、大体の選手は、きどらずでもぎこちなくもなく、自然ないい感じだった。
競技中はヘルメットにゴーグルで顔が見えないから、こういう紹介のしかたもありかなと思った。

のだが。
国母選手ー。あごひげをなでるのはやめてくれー。振り向きざま(ではなかったかもしれないが)のニコッも、うう、ちょっと失笑…かも。
笑顔自体はいいと思うんだけど、格好良く見せたいという自意識が透けて見えて気恥ずかしい。

思うに、格好良く見せたいという自意識は、技の向上のためだけに使えばいいんじゃないかしらん。
というか、「格好いい」の方向が間違ってる。
はっきり言って、ドレッドヘアが似合わないし、これは個人的好みかもしれないけれど、ウエアの色合いもイマイチに見えた。

ついでにいうと、国母じゃなくて青野選手ー、映像は普通の笑顔でよかったんだけど、あのウエアのボトムは、ずり下げすぎだろうー。
はっきり言ってものすごおく格好悪くみえた。
注意してみると、アメリカの選手とかも、ずり下げてるんだけど、ジーンズっぽい色合いのせいか、ほどもよくて、いい感じ。
そもそも他国は揃いのウエアなのに、日本人選手はバラバラなのも不思議だった。各人好みがうるさくてまとまらなかったのかしらん。

制服着崩し問題については、昔からある「いまどきの若い者」系の話題のひとつとしか思ってなかったんだけど、意外に競技成績に影響を与える深いものを内包してるような気がしてきた。

アスリートと容姿は無関係だと思ってたんだけど、ぱっと見の印象が意外と観客の「気」を動かすものだし、それが選手に影響を与えることってあるような。

オリンピックあれこれ

2010年02月18日 | テレビ・ラジオ・映画など
バンクーバーオリンピック、うちの居間で主に付けてあるチャンネルがNHKだからというせいもあるけれど、楽しく見ている。

今回はじめてカーリングのルールを知った。
じっくり見ると、なるほど「氷上のチェス」、ただ丸の真ん中にボール(?…ストーンと呼ぶのだった…)を持っていけばいいというわけではなくて、8回の投擲をどう有効に使うか、いろいろ作戦が考えられる、ということが分かった。

大会全般で不思議なのは、選手名の表記の仕方。
国際大会では、みんな 名前+苗字 (山田花子さんなら Hanako YAMADA) の順番になるのかと思っていたら違っていた。
中国、韓国の選手は、苗字+名前 だ。
中東とかアフリカとか私にとってあまりなじみのない地域の国については分からない。
また、これはオリンピックに限らず悩ましいことなのだが、日本人の名前をローマ字表記すると、たとえば由香(ゆか)さんも優香(ゆうか)さんも同じ Yuka という表記になる。(たぶん。Youka は「ようか」さんだよな)
けど、たとえば、フィンランドの人の名前って、結構 aa とか uu とか母音が続く名前が多い。
北欧ばやりの昨今、優香さんは Yuuka でもいいんでないの? と思ったりするんだけどどうだろう。

そういえば、スピードスケート500メートル銅メダルの加藤条治選手の名前表記は Joji だけど、発音としては George だよなぁ。(あ、ドイツ語だとゲオルグとかになるのかな? と考えると、ヨーロッパだと綴りが同じなのに呼び方が違う場合もあるし、なかなか複雑)

お知らせ

2010年02月14日 | 音楽
ヘリオスグルーヴィーナイトvol.19
UA × rei harakami
2010年3月20日(土)
円形劇場ヘリオス(↓ウェブサイト)
http://helios.city.nanto.toyama.jp/

先日たまたまポスターを目にして初めて知ったのだった。
意外にご存知ない方もいるのではないかと。
(でもヘリオスはいつもほとんど他の媒体でコマーシャルしていないから、コアな音楽好きにはちゃんと情報網があるのかな?)

興味ある人が偶然目に留める機会が、ほんの少しでも増えればと、ここに書いてみる次第。

オールスタンディングというのがキビしくもありますが…

新譜を聴く

2010年02月11日 | 音楽


2/9CD『音楽堂』(矢野顕子)購入。聴いている。
(↑フライングゲットというやつである)

まず、このアルバムに『いい日旅立ち』のカヴァーが収められると知って
「やっぱり、セールスって大切だからなぁ…」
と思った自分を、(誰にというわけではないが)深く詫びたい。

いやーだって山口百恵さんの往年の名曲ですよ。
国鉄(!)の「DISCOVER JAPAN」キャンペーンソングですよ。
年代のせいもあるけど、私には百恵ちゃん以外の歌唱はありえないうただったのだ。(作詞作曲の谷村新司氏でさえもありえない感じ)

しかし、一聴、ぶったまげた。
「他人の曲、やのがうたえばやのの曲」(でしたっけ)とは、以前から言われていたが、これは本当に、今現在の矢野さんがうたうべき曲、という以外のなにものでもない。

当時から、このうたの歌詞はかなり謎だったのだ。
「でもまぁ、最初にコマーシャルありきのうただしな(国内旅行を促すコピーとして)」と、一応納得はしていたが、『いい日旅立ち』というすがすがしいタイトルのわりに、百恵ちゃんは思いつめた表情でうたっているし、よく分からなかった。

ところが、矢野さんがうたっているのを聴くと、これはすみからすみまで矢野さんのためにある歌詞なんじゃない? と思えて、本当にびっくりした。
それでいて、聴き手のこともちゃんと思っていてくれて、思わず知らず滂沱の(は大げさだけど)涙が…

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『ほぼ日』のコンテンツにある調律のお話を読んで、聴くと、うんうん「微妙なずれというか崩れ」というのが、なんだか分かるような気がする。
過去の弾き語りアルバムとはまた違った空気感。
『へびの泣く夜』の一節に、「悲しみのサイハテ」というのがあるけど、悲しみではないかもしれないけど、何かのサイハテまで行って、また来ましたよっていう感じかな…なんだか違うような気もするけど。
でもサイハテまで行ってきた人って、「同じだけど違う」感じがするよね。

ともあれ、これから聴きこむのがほんとに楽しみ。
聴いてると他のことができなくて困るけど。