宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

記憶と年代

2023年07月29日 | 週報

apple music の「はじめての細野晴臣」というプレイリスト(って言うのね。ソロだけでなく参加バンドでの曲も含まれている)で、「風来坊」と「夏なんです」が続けて流れる。

私が初めてこれらの曲を聴いたのは、たぶんNHKFM、正確な番組名は分からないけど「渋谷陽一のロック講座 はっぴいえんど」と言っていた。

「夏なんです」の歌詞について「東京原住民感覚」と言っていたことを、いまだに曲を聴くたびに思い出す。

この「渋谷陽一のロック講座」を聴いたのは高校生の頃で、カセットテープに録音したのを何度か聴いたためもあると思うけど、とにかく何十年も前のことなのに、いまだに覚えている。

若い頃の記憶は鮮明だが、年をとると記憶に残ることが少なくなるとは、よく言われているが、残念に思う。なんとかならないものか。

「書いておく」ことが記憶に残す助けになった、という実感はある。

高校生の頃から時を下って、とは言っても今から20年くらいさかのぼるわけだけど、私にとってはついこの間くらいに思える頃、つかのま、自分のホームページをつくって掲示板を設置して来訪者からコメントをもらったりしていたことがあった。

その頃に自分で書いていたので、矢野顕子さんとジェーン・バーキンがミュージックフェアで共演していたことも覚えている。たしか矢野さんのピアノを「繊細にして野性的」と評していたような…?とやっぱり記憶が曖昧になってしまうが…そしてその頃、中野翠さんのコラム目当てで見ていた雑誌「サンデー毎日」の表紙が、「卓球の愛ちゃん」こと福原愛さんで、確かそのころ15歳くらいで、親の影響や思春期の諸々を乗り越えられるか私は勝手に心配していてそういうことを書いたのだった。その後の活躍に、私なんかが心配するまでもないことだったと、自分の杞憂ぶりが気恥ずかしかったりしたものだが…

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新型コロナウィルスにまつわるいろいろも、若い頃だったらきっと鮮明な記憶になっていたのだろうけれど、もはや「何をそんなに恐れていたのだったっけ?」と自分の中では不思議に思うくらいである。

が、昨日映画を観に行った場所が、2年前「映画:フィッシュマンズ」を観るために初めて行ったところで、2年前の記憶がよみがえった。

あの時は、かなり感染の心配をして恐る恐るという感じで赴いたのだった。その日が曇り空だったことも覚えている。

初めての場所で、フィッシュマンズについて初めて知る映画、だったというのも、記憶に残る理由だな。

というところでしみじみしていたら、フィッシュマンズそして東京スカパラダイスオーケストラの「欣ちゃん」こと、茂木欣一さん緊急手術の報が!

とにかく快癒祈念。

ゆっくり無理しないで~。

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「記憶」についてじっくり考えたかったのだが、ごちゃごちゃになってしまった。

観に行った映画について書く余裕がなくなった…


テクノと少女小説

2023年07月20日 | テレビ・ラジオ・映画など

ここ2週間ほどの間に観たテレビ番組。いずれもNHK。

7/6「MUSIC SPECIAL 坂本龍一」(ソロワークは自分の思い出と相当結びついているな…と。深夜にでもコンサート映像フルで流してほしい…)

7/8「民謡魂 エボリューションスペシャル」(「やのとあがつま」登場。コンサートでナマで観たい! …前回のツアーはコロナ禍で見送ったのだった...)

7/14「アナザーストーリーズ YMO」

(「細野は世界を狙うための音楽をこう表現した。」とナレーション。

備忘メモ。

「下半身モヤモヤ」→リズム

「みぞおちワクワク」→メロディー

「頭クラクラ」→コンセプト

個人的には、YMOのコスチュームと髪型の発想元という北京中央楽団、スネークマンショーの方々の若かりし頃(あまりよく知らなかったので)、1980年代前半の世相と若者の風俗が垣間見れたことがおもしろかった。)

そして、音楽番組ではないが、

7/12「北海道道 没後15年氷室冴子をリレーする」

氷室冴子さんもまた私の中学高校時代の思い出と分かちがたく結びついている。『なぎさボーイ』『多恵子ガール』のシリーズはまさに作中人物と同じ年の中学三年生の時に刊行されて、同級生なんだなぁと思っていた。

周囲は『なんて素敵にジャパネスク』のファンが多かったけど、私は70年代風な雰囲気残る『さようならアルルカン』とか『恋する女たち』とかも好きだった。『恋する女たち』は後に斉藤由貴さん主演で映画化もされた。『クララ白書』『アグネス白書』は、原田治さんが挿絵で、友達は少女漫画の絵でないことが不満と言っていたが、私はそこもハイセンスでいいと思っていた。

と、氷室冴子さんに関しては、一人でひっそりというよりも、貸し借りし合って、友達間で共通認識が持てる嬉しさもあった。

とはいえ、自分はやっぱり少しズレもあったかも。自分の中で一回り年上1957年生まれの著名人といえば、氷室冴子さんと『構造と力』浅田彰氏なのであった。

2008年氷室冴子さんの死を知ったのは新聞の訃報欄で、そのころにはもう氷室さんの本は読まなくなっていた。一緒に氷室さんの本を読んでいた友達ともそのころは会わなくなっていた。

今も氷室さんの本が読まれ続け「リレーされている」ことを知って、嬉しいというか、当然だ、もっと評価されるべきと思ったけれど、自分自身はバトンを受け取らずに脱落(?)してしまったのでは、という気持ちにもなった。

関連本も読んでみようかなと思った。


あと何回の満月

2023年07月10日 | 

週1更新が途絶えてしまったが、あまり気にせず^^;ぼちぼち続けよう。

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6月末に『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』(坂本龍一 新潮社)を読了。

坂本さんの生前にはこのタイトルに込められた切実さがよく分かっていなかったな。

・アルバム『async』について、「アルバムのミックス段階では、プロデューサーであるパートナーに諭されて、車上でのリスニングをしてみました。アメリカでは車を運転しながら音楽を聴くひとが多い。だから」云々とあった。

なるほど、当時「設置音楽展」の感想コーナーに「自分が音楽を聴くのは運転中スピーカーにつないだiPhone くらいで」みたいなことを書いたのだけど、その後に聞いた坂本さんの発言が、その感想に呼応しているように感じたのは、そういう経緯があったからなのね、と腑に落ちた。(別に自分の感想を読んだからってわけじゃない糠喜びだったってことだが、でもまぁ全くズレたことを書いていたわけでもないってことで、良し)

・2020年の12月12日のオンラインのピアノ・コンサート、とても親密な気持ちになった素敵な演奏だったのだけど(とブログにも書いた)、それが余命宣告を受けた翌日のことだったとは驚いた。観ているこちら側は何も分からないものだ。

・ちょうど再放送を録画した『スコラ 音楽の学校』ドラムズ&ベース編を観ていたところだったので、予定調和や台本の作りこみへの坂本さんの失望にはまったく気づかなかった。これも観ているこちら側は何も分からないものだなと思ったこと。

本の感想から離れるが

・『スコラ』ドラムズ&ベース編はYMOの細野晴臣さん、高橋幸宏さんが出演しているのだが、その第4回の最後で、幸宏さんが「体が動くうちにナマでどんどんやろうと」「今じゃなきゃできない演奏っていうのがあって、積み重ねて耳が覚えたことを、やっとできるようになった、それを今やりたくてしょうがない」と話し、坂本さんが幸宏さんと冗談で話していたこととして「でも、もうすぐ体が動かなくなるから、動かなくてもできる音楽をそろそろ追求しようかなと。でもそれYMOを始めた当初、30数年前から言ってるんですよね」と言っていて、そこに出演のピーター・バラカンさんが「でも70代、80代で立派にやっている人もいますよ」と返し、細野さんも「若い人には真似できないよね。老人力。憧れる」と話している。これは2010年の放送とのこと。言っても詮無いことだが、切ない…70代80代のお姿も見たかったなー…でもYMOに関しては、わだかまりのない良い形の晩年(?)があって本当に良かったなー…なんて。

この本にしても、本当に周到に、あらゆる面において語るべきことを語り、後の人々が参照できるように形として残していることに、改めて感嘆する。

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『街とその不確かな壁』(村上春樹)に、ちょっと文脈から逸脱してなぞらえてしまうと、私にとっての坂本龍一さんは、この小説の中の「子易さんの図書館」みたいな感じだったかなと思う。

田舎者にとっての「知への入り口」というのもあるし、親しみやすくウェルカムだが奥は深い。そして、亡くなったはずの子易さんが館内を軽やかに歩いている。話を聞こうと思えば、できる。でもたぶんきっとその姿はだんだん薄れていく…のかな?


揺れるチューリップ!

2023年07月01日 | 音楽

6月29日(木)は

東京スカパラダイスオーケストラ ホールツアー「JUNK or GEM ~Spring & Summer ガラクタかオタカラか?スカしてるならそれがタカラだ。」@富山・砺波市文化会館

へ行ってきました!

ご当地ネタとしましては、

砺波市はチューリップの球根・花卉栽培が盛んで、チューリ君とリップちゃんというシンボルキャラクターもいるのですが、

(黄色いチューリップがチューリ君)

ぬいぐるみのチューリ君を肩に乗せたGAMOさんに歓喜。

チューリ君はその後もドラムセットの前におかれたり、楽屋での写真や大森さんの動画でも一緒にいて、いやーひそかに推している地元キャラクターが注目されるのは嬉しいものです。

欣ちゃんの「観客がチューリップに見えてきた」発言。確かに、並んで左右に揺れるチューリップっぽい、と思ったけど「前後にも揺れる」に笑った。

谷中さんの「チューリップのポーズをしよう」発言には「??」からの大笑い。和みました~。

欣ちゃん「砺波(となみ)のみんなはモナミ(mon ami)」って言った?と思ったら、twitter にも「TONAMI...mon ami.」とあって、ステキな語呂合わせ、ありがとう~ あと欣ちゃんが撮ったチューリップタワーの写真、上に登って仰角で撮るという発想が自分には全然なかったので、すごい!自分も真似しようと思いましたです。

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6月29日は、パーカッション担当大森はじめさんの誕生日。誕生日をお祝いできて嬉しい。

私の中での大森さんのイメージとしてなぜか「ショートケーキのいちご」というのがある。パーカッションという特性か?アクセント華やかおいしいという感じ?

何かのテレビ番組でメンバーへの「犬派か猫派か」のアンケートがあり、大森さんだけが猫派で、あとの皆さんは全員犬派だったことが、すごく印象的だったのだけど、その場面はなんのフォローもなく一瞬で終わったのでマボロシだったかも?

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コンサートに戻りまして、

コンサート中なので曲名は書かない方がいいのだろうけれど、沖さんからのあの曲は個人的には嬉しかった。(今のスカパラ観客層とはもしかしてギャップがあるのかもしれないけど…)

(沖)「突然ですが連想クイズ、夏といえばー」(観客)「海ー」(沖)「海といえばー」で、「『すいか』と言いたいけど、もしかして『さかなクン』もあり?」と一瞬ためらった^^;

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ここからはちょっと個人的ないろいろ…

今回の私の座席はいちばん端っこながらなんと最前列!!

はー遮るものがないってすばらしい。みなさんのスーツのポケットの色柄違いもばっちり認識。みなさん非の打ちどころなくほんとうーにかっこいい。同じ次元にいるとは思えない。

それだけになかなか切ないものがありますなー自分の容姿がひときわ気になったり、目線が合わないと悲しい…とか…^^;近くの席に小学生の男の子がいて、そちらに結構目線が行っていたのが、ほほえましいいやうらやましい…なんて。

そして、今回イヤーマフの貸し出しや、グッズでもイヤープロテクターがあったけど、座席の中でスピーカーにいちばん近い私こそがもっとも耳を気遣うべきなのでは、とふいに思い始めると注意がそがれてしまった。(全然心配いらないレベルと思うけれども。中央よりも音はやっぱり割れて聴こえる感じが…音質を取るか、皆さんのビジュアル(!?)を取るかで座席の評価は変わってきますな…)

可動領域が広いのは嬉しいが、俯いてしゃがんでいる監視のお兄さんを踏んづけたりしないかと気になったりもした^^;

そして、あー演出のネタバレになりますけれども、とっさにスマートフォンの懐中電灯機能をオンにできなかったのは、痛恨の極みであった…なんてことないのになぜかパニックになってしまい「鏡」とか検索しだす始末^^;^^;ああすごく恥ずかしい~

遠出はもうやめようと思っていたのだけど、この演出にちゃんと参加し直すためにもどこかに行こうかな~と思い始めている…