宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

2023年の終わりに

2023年12月31日 | 週報

12月31日の朝NHKで放送していた

「耳をすませば 新たな音楽を追い求めて ~高橋幸宏・坂本龍一~」

30分と短かったけどすごくよい番組だった。

大みそかに観られたことがありがたい。

YMOファンで音楽番組をつくりたいとNHKに入社した人もいるんだろうなぁー。

昔の映像に「30代はやっぱり人生における真昼なのだなー」と思ったり、でも晩年のほうがお二人ともよりステキなお顔になっていることがすばらしいと思ったり。

坂本龍一さんも言っていたが、音楽が楽しめるのは平和だからこそ。

坂本さんは「言いたいことが言えない社会はよくないですよ」とも言っていた。

幸宏さんは「『いま世の中がどういうことになっているんだろう』ということにすごく興味があってほしい」と言っていた。

2024年が良い年となりますように。

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個人的には、ここのところ、身体の経年劣化が顕著に表れてきて(膝とか関節の違和感など…)焦っている。老化を受け入れることは大切だと思うが、とりあえずはサプリメントとか運動とか体にいいことをして60歳まではアンチエイジングの方向でがんばる。


人生は無駄な時間こそが大切だ

2023年12月23日 | 

『六角精児の無理しない生き方』(主婦の友社)に

「今の世の中は(中略)『より賢く、より小ずるく、より要領よくなれ』って世間全体が言っているような気がします。」

とあって、あっほんとうにそうだな、と思った。

ニュースで知る犯罪も、この強迫観念が悪い形で出たものが多いような気がする。

私も、世間の空気を読んでしまい「より賢く、より小ずるく、より要領よく」を意識している自覚があるので、

「でもそんなに打算的に小さくまとまっているだけじゃ人生は面白くならないから、ときには周りから嫌われる覚悟で自分の好きなことを貫いてみるという場面も必要なんじゃないかな。」

というくだりにも、ほんとうにそうだなとうなずく。

「同年代からのQ&A」での「好きな言葉、ためになる言葉を教えてください。」によると、六角さんの好きな言葉は

「人生は無駄な時間こそが大切だ」

(見城徹と藤田晋が出した本のタイトル)「人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない」

とのこと。

他のページにあった「間違いもまた正解」(正解ばかりが正解じゃない。)もいい。

「物事をすぐに諦めながらそのままツルツルと先に進んでしまうと、自分の骨格を作り上げる『節』ができないんですよ。」

(失敗しても(間違っても)諦めないで、悩んで考えてやっていくことで正解に近づく。ということでいいかな)

ほかにも名言がいっぱい。

この本を企画した編集者さんは偉い。

六角さん自身も「よかったらためしにこの本を手に取って読んでみてはどうでしょう」と語っているし(意外とそんなふうに著者が薦めている本はあまりないように思う)、ふだん本を読まない人でも読みやすいと思うし、お勧めです。六角さんを全く知らない人にはどうか分からないけど…六角さんとは正反対のタイプの人の方が、たまたま読んだら得るところが大きいかも。

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本から離れますが、六角さんといえば

NHKBSの「六角精児の呑み鉄本線・日本旅」を、放送日に気が付けば観ている。

この番組のナレーションはずっと壇蜜さんがやっていたのだが、今年の夏だったかに放送された富山の鉄道旅では、NHKアナウンサーの方に変わっていた。

けっして悪くない。悪くないのだが何かが違う。

それまでは逆に、アナウンサーがナレーションをやったほうが経費削減になっていいんじゃないのとまで思っていたので、自分ながら意外な感想だった。壇蜜さん起用の理由にやっと思い至ったというか。

お酒に合う声、なのだろうか。ほろ酔い気分になる声というか。

声質が似ていても、微妙なニュアンスや個性があって同じ原稿を読んでいても違うものなのだなぁーとあらためて感じた次第。

検索したら壇蜜さんは春ごろから体調不良で休養中だったそうで、復帰されてよかった。


読んでいる本これから読む本

2023年12月15日 | 

買って読んでいる本があるのに、また買ったり、図書館で借りたりして、1冊をしばらく読み進んでは他の本もめくってみるという今日この頃。覚え書き。

『わたしの香港 消滅の瀬戸際で』(カレン・チャン 古屋美登里 亜紀書房)

(上京のおり何か本を買おうと思ってアンドレイ・クルコフの『侵略日記』との間で迷ったのだけど、周庭さんカナダ亡命のニュースが影響したかも。かなり厚い本なのだけど読み進めずにはいられない。)

『この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた』(高橋源一郎 斎藤美奈子 河出新書)

『何が何だか』(中野翠 毎日新聞出版)

『語学の天才まで1億光年』(高野秀行 集英社インターナショナル)

『月と散文』(又吉直樹 KADOKAWA)

(図書館で、ずっと貸出中だったのだけど、ふとした折に検索したら貸出可だったので借りてくる)

『六角精児の無理しない生き方』(六角精児 主婦の友社)

(図書館で目に留まらなかったら読むこともなかったかもしれないので^^;ラッキーだった。あっでも良書の予感)

加えて

『戦争と平和 3』(トルストイ 望月哲男訳 光文社古典新訳文庫)

(図書館で借りて、延滞していたのでいったん返却。しばらくしたらまた借りようと。タイトルへの先入観に反してびっくりするほどおもしろい。あらゆる感情が的確に言い表されていて、文豪の呼称に偽りなし(古典あまり読んでないもので^^;)。3巻はアンドレイとナターシャの恋路について。が、裏表紙の惹句によるとナターシャはこの先浮気…? というところまで読んだ。)


解像度

2023年12月15日 | 昔はなかった言葉

「解像度」という言葉自体は昔からあったのだろうけれど、一般的に使われるようになったのは、デジタルカメラの普及に伴ってのことと思われる。

そして次第に、直接的に画素数の多さを示す以外に「クリアになる。はっきりと分かるようになる」ことの比喩表現としても、多くの人にとってしっくりとくるものになってきた、ような気がする。

先月の話ですが、

11月26日放送の「日曜日の初耳学 King Gnu × 林修」(TBS系)で、King Gnu 常田大希さんが「自分と、音楽にそこまで触れていない人との、耳の解像度の誤差」について話していた。

たくさんの音から構成されている音楽を、製作者はその一つ一つを把握しているわけだが、私のような耳が肥えていない聞き手は、漠然とまとまった音として聴いている。

なるほどー。すごく分かりやすく腑に落ちたので、ここに書いてみた次第。

音楽に限らず他のことでも同じように言える。

解像度が低い人を切り捨てず、かといって迎合することもなく、間口を広くして、解像度を上げていくきっかけをつくってくれる作り手が、やっぱり好きだな。

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King Gnu といえば、11月29日にアルバム「THE GREATEST UNKNOWN」が発売され、それに伴ってのテレビ出演のようだ。

買いましたよ アマゾンで。予約購入したんですよ。初回生産限定盤を。

「ツアーのチケット先行受付シリアルナンバーが入手できる特典も」に魅かれたことも大きい。

が…なぜか漠然とアルバムの中にシリアルナンバーが封入されているものと思い込んでいた私、アルバムが届いてがーんとショックを受ける。…11月になってふとサイトを覗いたらもう見切れ席が発売になっていておかしいとは思っていたのよね… まだ名古屋会場は受付をしていたので、ローソンチケットで申し込んでみたもののあえなく落選。

まぁ…アルバム予約以降はすっかり忘れていた程度の私なので(apple musicでは聴いていたけど)しょうがないか…私が次のチャンスを得るためにも充実のバンド活動を続けていただきたいものだ。

それはそれとして、新アルバムに込められた熱量には圧倒された。

配信で既に聴いていた曲もアレンジがみんな変わっているし、全部がすごい全21曲!

限定盤のパッケージ、歌詞カードにも、ああ…涙が出るくらい、なんていうのかなぁ、できるかぎりのもの全部をここに込めたんだなぁー。(つい言ってしまうけど)これが若さというものなんだなぁー「尊い」ってこういうときに使うのかもなぁー…と感慨があった。ファンにとっては宝物だ。

が…「終活」「断捨離」が気になる年頃を実感して、複雑な気持ちになったのも事実^^;

(「月曜日の初耳学」出演のとよた真帆さんほか、そういうお年頃のファンも多いようだけど、ガチファンはそんなことないのか)


バンドだよ

2023年12月07日 | 音楽

遅ればせながら 

12月3日は

矢野顕子さとがえるコンサート2023 @NHKホール

へ行ってきた!

矢野さんに加えて、小原礼(ベース)、林立夫(ドラムス)、佐橋佳幸(ギター)によるバンド「The YANOAKIKO」の公演、今年で何回目だろう、とにかく、その進化(深化?真価発揮?)っぷりにあらためて驚嘆。

どの曲も本当にすばらしく、楽しいMC含め、全曲たっぷり堪能いたしました!

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ホールに入る前に、外の掲示板を見ていたら、代々木公園「青の洞窟」イルミネーションを見に来ていたらしいカップルが「本日の催し」を見て、「誰?」「あー、あの…」と、知らないなりの印象コメントをしていた。

ちょっと知っているという人でも、その人が抱いている印象と、実際の、特にバンドでの矢野さんのパフォーマンスは、相当かけ離れている場合が多いのではないか。一回観に来て目から耳からうろこを落としてもらいたい!

(という自分も、他のミュージシャンやいろんなことについて印象で決めつけている場合が多いかもと反省。先入観がくつがえされる嬉しい機会がたくさんあるといいな)

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さてさて今年は、まず私の激推し曲「The Girl of Integrity」で始まったことからして嬉しい!!(衣装は肩パット入りジャケットで80年代を意識?)

次の「PRESTO」とともに、音楽を届けてまわるツアーのテーマ曲としてはぴったりだとも思う。

宇宙飛行士野口聡一さんの娘さん(当時小学生)の詩に曲をつけた「宇宙から」、同じく小学生による雪の詩を曲にした「SNOW」をちょっと思い出した。そういえば雪もちょっと宇宙からの使者っぽく、あの歌には地上と宇宙との交信という視点が感じられるような?

「潮騒のメモリー」、個人的には次の朝ドラに関心が移って記憶が薄れかけていたけど、すっかり矢野さんの曲になっていた。深化していた。

「千のナイフ」はものすごくかっこよかったし、アンコールの「ラーメンたべたい」の熱量もすごかった!

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余談

・佐橋さんの衣装がかわいかった。

・「夢グループ」「タケモトピアノ」のCMはアメリカではみられない。

・終演後の会場記念写真、私はばっちり写る場所にいたのだが、マスク姿のうえ、もとの顔も薄く眼鏡も目立たず、誰だか分からない…

・終演後、クロークのそばに立っていたら「関係者」の腕章をつけた人が次々と関係者以外立ち入らないところへ入っていく。しばらくウオッチングしていたら、あっ満島ひかりさん、かわいい嬉しい。(旧twitterに写真があったのでやっぱり、と)

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人が音楽を聴くとき頭の中はどうなっているのだろう。

本当に音楽が好きな人は一つ一つの音に集中しているのかと思うけれど、私は気が散りやすいので、聴きながらつい他のことが頭に浮かんでしまったりする。

「春先小紅」とか「いいこいいこ」とかだと、初めて聴いたころと、今との意識の違いとか。「おかあさんもほめられたい」が実感に変わった人もいるのだろうな、とか。

「ニットキャップマン」の「死んじまった男のことなんか、知らないわ」(「知り合って別れた女たち」の声)に、いろいろもの思ったり。

「Love is all you get」(矢野さん以外の3人による演奏)は、どういう日本語訳がベストなのか、とか。ビートルズの「I wiII」歌詞検索せねば、とか。「終りの季節」で朝焼けを思い出したり。

でも「ラーメンたべたい」では、もはやラーメンはどこかにいってしまって、ただもう目の前の演奏を受け止めていた。

どう聴くのが良いということもないのだろうけれど。

シロウト考えでは、音楽に集中することは究極のマインドフルネスのように思うけれども、食事や他の行動におけるマインドフルネスの試みはあっても、音楽に結びつけて言われることはないようだ。

それはやっぱり、音楽は様々な感情が伴うことを前提としているからかな。ただ音そのものに集中するとやっぱり頭はすっきりするような。