


昴が結界を張り出す・・・。
「・・・より来たる精霊の御名において・・・」
透明「

縛鎖が振動し始める・・・。
す、凄い


昴は私とはスペルの詠唱場所が違い
詠唱言語も異なっている

私のキョウダイ達はそれぞれ違う能力を持つため
それぞれに得意の分野があり
詠唱呪文も個々バラバラなのだ

しかし、本来なら昴は誰よりも呪術者向きなのだが
それを拒んで法具師として生きている・・・。
何か理由があるのだろうけど、正直勿体ない・・・。
昴の詠唱が終わり、改めて昴の凄さを感じる

透明「こ、これって・・・。」
昴「はぁはぁ・・・久しぶりで、疲れた~


透明「大丈夫か

昴は、右手を挙げている


透明「し、しかし、見事なもんだ

これほどの結界は、円でも張れないぞ

完璧過ぎ・・・。」
昴「はぁはぁ、そ、そう言えば・・・。
何で円は来ないんだよ

透明「えっ

昴「だって、彊呪って呪いみたいなもんだろ?
デスペル専門の円の方が、適役なんじゃないのか

透明「う~ん・・・実はね、彊呪っていうのは
ただの呪いっていう訳じゃないんだ

昴「

透明「彊呪っていうのは、人外

ものでは無くて、人以外の者が起こしたものなんだ

例えば・・・天罰とか・・・。」
昴「ええ~っ


お、お前


透明「いやいやいやいや



天罰ならこんなに回りくどい形にはならないから

昴「

透明「多分、別の何か・・・。」
昴「・・・そうか・・・これだけの障気・・・
死神、餓鬼、獣忌、悪鬼・・・・・。」
透明「う~ん、正直その類だとは思うんだけど・・・。」
昴「・・・。」
透明「どちらにせよ、不足のない相手だね


昴「あ、あほか~



透明「まっ、仕方ないでしょ

人助けをしてきた人だから、弟子の俺らが
引くわけにもいかんのよ

昴「はぁ~~~っ

お前は相変わらずお人良しだな~

透明「まあまあ、でも昴の御陰で結界も張れたし
相手が誰であれ、この結界内には手出し出来ない
だろうから、一安心だよ

昴「・・・でもさ~、ちょっと変じゃないか

透明「

昴「星呼っていうのは、必ず彊呪とかにかかるのか

透明「・・・それは無いよ

昴「えっ


透明「う~ん、ここに来る前にある神社に
行ってきたんだけど・・・。」
私は昴にここに来る前に行った神託の祭壇の話をした。
透明「だから、多分その法陣が原因で何かが星呼に
彊呪をかけたんだと思うんだ・・・。」
昴「・・・非道いな~

透明「本来、星呼として生まれた子は、
幼少期に身体が出来ていないせいで
バランスが上手く取れないことはあるけど、
呪濁するほど対外的に何かを受けることは
滅多に無いはず

管理者

ターゲットになったんじゃないかと思うんだ・・・。」
昴「・・・それって・・・

透明「うん

彊呪に襲われていたと思う・・・。
ただ、問題なのが、今はまだバランスのとれない
星呼が彊呪にかかったとなれば、普通の子より
症状の悪化も進行度も段違いに早い

だからこそ、急がなくちゃ

昴「・・・あ~もう



俺も手伝ったる

透明「えっ

昴「一人で二人をみるのは厳しいだろ

まあ、お前みたいに普段から鍛えてないから
何処まで手伝えるかわからんけど、
いないよりはマシだろうよ

透明「昴・・・わり~な~

終わったら飯でもおごるよ

昴「よし


透明「えっ


昴「決まり


透明「うう~っ・・・。」
私達は、星呼のかかっている呪いをひとつひとつ
取り除いて行くために、二手にわかれ作業を始めた

私は大地くん


ここからが正念場

徹夜の作業が続いて行く・・・

続く・・・。
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