忘れ物は 、何ですか ・11
円「えっ、え~っと・・・もしもし
アレをどう見たら女の子に成るわけ」
透明「あれっ違うの
女の子だよね伊能さん 」
伊能「ば、バカなことを
僕は、男だ 」
円「と、透明あんたまさか、さっきの呪詛で頭が」
透明「おいおい自分の腕を信じろよ
伊能さんどうして男の振りしてるの
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あっそ、そっかごめんごめん
今のは、気にしないで
伊能さもとい、伊能くんは男の子
だよね」
だよね」
伊能「ぼ、僕は、オナベじゃない」
円「」
透明「認めちゃったよ」
伊能「」
円「ちょ、ちょっと~何でわかったの」
透明「えっだって、伊能さんの能力って
古神道系・巫女の能力
つまり、巫力(ふりょく)が源だから
そりゃ~、男には使えないでしょ
穏行(おんぎょう)も完璧だし、あれだけの
穏行は、巫女の呪術形態がないと使えないしね」
伊能「くっ本当に頭にくるひとですねぇ~
僕が女だから手を抜いたんですか
そんな甘い考えでは、僕は捕まりませんよ」
そう言うと、胸元から四枚の御札を取り出す
伊能「ブツブツ・・・急急如律令」
突然、四枚の御札から式神が現れ呪詛溜まりに入る
透明「この子、陰陽もやるのか」
「キィ~~~ッ 」「グ~~~~~ウ 」
「ギャッ 」「ゲァ~ッ 」
円「ひ、非道い」
恐ろしい光景だった
式神を使って、呪詛溜まりを消し去った
当然、式神は脆く崩れ去る・・・それは即ち
式神の死に値するものだ
透明「カチ~ン伊能お前 」
伊能「正直痛いですねぇ~こんなことで式を
四体も失うとは
まあ、今日は挨拶ですから、こんなモノで」
透明「待て」
伊能「待てと言われて待つ人はいないでしょ
それと、今回は予想外のことが多すぎましたが、
僕も、貴方に対しての認識を修正できました
次は、覚悟しておいてくださいね
それでは、また魔女さんと占い師さん」
そう言うと、またも薄路を破裂させた伊能は、
私達の前から姿を消した
円「もう許せない私がとっつかまえてくる」
透明「円追うな」
円「どうしてよ~あんた、女に甘すぎよ~ 」
透明「そうじゃない 」
円「」
透明「女の子とかそう言う事じゃないんだ・・・。」
円「じゃ~なんなのよ~」
透明「何だか、似てないか」
円「へっ」
透明「俺たちにだよ」
円「」
透明「昔の俺たちに、何だか似てるんだ・・・。」
円「・・・そう言えば、そうだね・・・。
でも、私達はあんな人様に迷惑かける
ことはしなかったわよ」
ことはしなかったわよ」
おいおい十分私達に迷惑をかけた張本人が
言う言葉か~
透明「それは、先生がいてくれたからだろ」
円「うっそ、それはそうだけど・・・。」
透明「まあ、安心しろ
さすがに最後のは、やり過ぎだ
私も珍しく頭にきた次は真面目に相手をするから
もちろん、お仕置きもしなくちゃね」
円「はぁ~まっいいわあんたがそう言うなら
でも、私の前に現れたら、確実に息の根
止めてやる 」
止めてやる 」
彼女が、円にちょっかいをかけないことを祈りつつ
とんでもない一日が終わった
伊能・・・一体彼女は、何がしたいのか
まだまだ謎の多い人物だが、私を狙っていることは
間違いない
間違いない
この後、伊能との再会までには、1年以上の歳月を
要することになる・・・。
要することになる・・・。
完
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