

透明「千世の大神様、荒神様、大丈夫です

人間は、そんなに弱くありません
」

千世「透明 ・・・。」
荒神「・・・・・。」
透明「確かに、神様からすれば、手のひらをすり抜ける
砂のように、儚き灯火かもしれません
砂のように、儚き灯火かもしれません

しかし、その一瞬のキラメキの中には、沢山の人生と
経験と学びが詰まっています
経験と学びが詰まっています

生きていれば苦しいこと、悲しいこと、悩むこと、
沢山あって、それでも人は幸せになるために、
苦しみ、悲しみ、悩み、抗って生きているのです
苦しみ、悲しみ、悩み、抗って生きているのです

この経験ですら、自らの学びとしていける

それが人間の本当の強さです

神様方も、人間の時はそうではありませんでしたか
」

千世「くすっ
・・・そうであったのぉ~
」


荒神「・・・強さか ・・・。」
透明「荒神様・・・この世に意味の無いことって無いと思います

それは、神様も同じではありませんか
」

荒神「
」

透明「愛しき者が消えてしまう・・・慈しむべき者が
穢れてしまう・・・。
守りたいと思う気持ち、守ることができない、
手の届かない
自分の手の出せない範囲に

救いたい者がいるもどかしさ・・・

それは、きっと身を切られる想いだとお察しします

ですが、我ら人間の親である神様には、もうひとつ
お役目があるのではないでしょうか
」

千世「お役目か ・・・。」
透明「はい
愛しきものを信じて、見守るという大切なお役目


その者が、必死に抗い成長してゆく様を、見守るという
お役目が
・・・人間風情が生意気なことを言ってしまい

本当に申し訳ありません
・・・しかし、私達人間も
神様が大好きなのです
愛しき方なのです
」

神様が大好きなのです


千世「
」

荒神「
」

透明「大切にされているからこそ、大切にしたいのです

もちろん人間は、神様とは違い、足りない部分が多い生き物です

ですから、中には失礼を働いたり、堕落する者もいるでしょう

ですが、人間も神様と同じ様に、愛しきものを守ろうと必死で
生きています
ですから、そんな愛しき神様が穢れてしまうのは
生きています

悲しいのです・・・
」

荒神「あああああ ・・・・・。」
神様の苦悩が、涙のように流れてゆく・・・。
千世「荒神よ
もうよいであろう
そろそろ、自分を許してやれ
」


そろそろ、自分を許してやれ

荒神「おおおおおお~~~~ ・・・。」
透明「下界は、人間である私達が綺麗にしてゆきます

穢れたのであれば、自らの仕事として浄化してゆきます

ですから、神様

帰ってきてください
」

荒神「人間よ・・・ありがとう・・・ 。」
凄まじい風と共に、結界が浄化されてゆく

千世「もう一杯、いただくこととしよう
」

そう言うと、周りに飛散する穢れを吸い込んで行く大神様

風が止んでゆく・・・。
千世「透明
見事な刃引きじゃったぞ
」


透明「えっ
は、はい
ありがとうございました





でも、私はただ・・・思っていたことを
口にしただけで・・・
」
口にしただけで・・・

千世「それで良い
いや
それが良いのじゃ
」



そういうと、ケラケラと笑う大神・・・

荒神「透明 ・・・。」
透明「荒神様
」

荒神「すまない・・・・間に合わんかった・・・ 。」
透明「
」

千世「な、なに
」

荒神様の身体が、黒く変色して行く
ま、まさか、完全に ・・・。

ま、まさか、完全に ・・・。
どうする 

続く ・・・。







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