

透明「ふあ~~~~~~~ぁ

・・・・・げっ


寝坊した~~~~~


朝から騒がしい透明先生

急いで身支度をし、目的の場所へ・・・


電車を乗り継ぎ、当初予定された待ち合わせ
時間の5分前になんとか滑り込む


透明「はぁ~


さてと・・・・・・。」
んっ

誰が待ってるんだ

何も聞かされていないけど・・・。
10分後・・・・・

透明「・・・・・・。」
20分後・・・・・


透明「おいおいおいおい

待ち合わせ場所間違えた


30分後・・・・・


透明「うそ



「チョンチョン

透明「

いきなり後ろから背中をツンツンされる

透明「えっ

いきなり背後をとられた


何の気配もなかったのに・・・

慌てて後ろを振り返る



透明「



透明「あ、あの~





透明「(ええーーーーーーっ


目の前には、杖をつき、少し腰が曲がった
お年寄りが


透明「えっ・・・と~~~




透明「おじいさん




透明「あの~っ、つかぬことをお聞きしますが

どなたかと待ち合わせですか





透明「えっ

太元「わしは太元(たいげん)という・・・
まあ、導師とも呼ばれておる・・・。」
透明「し、失礼しました


私は透明と申します

太元「うむっ

透明「は、はい

ほ、本当にこの人が、待ち合わせの人


失礼ながら、ただのボケ老人かと思っちゃったよ


でも、さっき、いくら気を抜いていたといっても
あの距離で気づかなかったのは・・・。
半信半疑だったが、太元導師の導きで
車まで案内される・・・

透明「・・・・・・。」
太元「・・・・・・

透明「・・・・・・

太元「・・・・・はぁ~

透明「・・・・・・


(お、遅い


亀より遅い んじゃないか


太元「・・・・あれじゃ

透明「

私の視線の100メートル先くらいに
ワンボックスカーがポツンと一台・・・

太元「・・・ふ~っ


透明「えっ


太元「休憩じゃ


透明「あっ、な、何か飲み物でも

太元「大丈夫じゃ


そう言うと、手に持っていた手提げ鞄から
何やら不思議な液体の入ったペットボトルを
取り出し飲み始める・・・。
ちなみに、駅からここまで約60メートル

今見た感じだと、後一回は休憩が入るんじゃ


透明「ど、導師



導師「んっ



そう言うと、車に向かって杖を上げる

それが合図になっていたのか

いきなり車が私達の目の前まで走ってくる


続く ・・・。







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