

さっきから、ずーっとブチブチ言っている
円さんをよそ目に、私は自分の出来る範囲で
周囲の様子を調べてみる

すると私の目に小さな違和感が飛び込んでくる

透明「円

円「な、何よ~~


透明「これ見て

円「え~っ

ぶっきらぼうに言葉を吐き出しながら、
私の指差した方を確認する・・・。
円「こ、これって

透明「うん



円「本当に、この中にいるんだ


透明「箱庭には何年も人が入っていない
ということだから、これは確実だよ

円「はぁ~~~~っ


透明「くすっ

円もちょっと吹っ切れたみたいだ。
円「とにかく、急いで探すわよ

透明「出口を探すのは、子ども達を見つけた後な

円「わかってるわよ


そう言うと、私達は足跡を探しながら
箱庭の奥へと足を踏み入れて行く



しばらく歩くと、急に視界が開ける

円「な、な、な、何これ

透明「うわ~~~~~っ

目の前に広がっている風景に一瞬息を呑む

円「こんなに綺麗な場所が・・・。」
透明「これが、理想郷と言われる所以か・・・」
まさに理想郷、いや桃源郷とでも言うべきか

全ての配置が計算しつくされた見事な庭と草花

古いが風景にドハマリした小さな建物と、
それを嫌味なく強調している池が水をたたえ、
一枚の美しい絵のようにそこは存在していた。
円「・・・・・。」
透明「・・・・・。」
この景色に浸っていたい

そんな想いが出る程その場所に魅了される二人

円「・・・・・

透明「はっ



円


円「あっ



透明「足跡はここで終わっている

この庭のどこかに子ども達がいる可能性が高い

円「そう考えれば、あの建物が一番
可能性が高いんじゃない


透明「確かに


美しい庭を横目に、私達は庭の中央から
少しズレた場所に建っている建物を目指す



続く・・・。







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