スキスピスキズキ・鑑定６１ー８

スキスピスキズキ・８




透明「(多美さん単刀直入に聞くけど、

　　　どうすれば梁井さんから出てくれる)」

多美「(どうすればって

　　　こいつが私を縛りつけたんだよ

　　　最初に喧嘩売ってきたのはコイツだし

　　　ただ縛られているのもシャクだから

　　　何かしてやろうと思ったら、身体の

　　　中に入れちゃって

　　　身体の中に入ったら、こいつ苦しがった

　　　から丁度いいやと思ってそのままいる

　　　だけなんだけどね

　　　だから、こいつが放してくれればこんな

　　　ヤツの側にはいたくないよ

　　　あっでも、一言謝って欲しいかな)」



呪縛系と降霊術か・・・。

また、面倒なことを


透明「(了解その縛は私が解きますから

　　　梁井さんが謝った時点で彼の身体から

　　　出ちゃってくださいね)」

多美「(うんわかった)」



はぁ～素直な人でよかった

後は・・・。



透明「梁井さんもういいですよ」

梁井「ど、どうでしたか」


ここは大袈裟に


透明「う～ん・・・このまま行くと

　　　命にかかわります」

梁井「えっええ～～～～っ」

透明「かなり身体は蝕まれています

　　　早めに処置しなければ・・・。」



まあ、本当のことだけど・・・。


梁井「ど、ど、ど、どうすれば」

透明「梁井さん

　　　今から言うことをよ～く聞いて下さい

　　　梁井さんは、独自で修行したと言って

　　　いましたが、その中に降霊術がありましたか」

梁井「こうれいじゅつ」



やっぱりわかってない・・・。



透明「多分、梁井さんは知らないで

　　　調べた情報をそのまま行ってしまった

　　　為に霊を呼ぶための降霊術を行って

　　　しまったんだと思います」

梁井「えっえっ」

透明「要するに、梁井さんは自ら霊を呼び込ん

　　　でしまったんだと思います

　　　その後に、霊の気配を強く感じた

　　　梁井さんは、除霊方法を調べて行った

　　　それが呪縛術だったワケです」

梁井「じゅ、じゅばくじゅつって」



・・・一から説明しなくちゃね・・・。



透明「簡単に説明しますね

　　　梁井さんは、多分ネット情報か何かで

　　　徳の高い霊、高霊の召喚方法を

　　　試しませんでしたか」

梁井「は、はいやりました」

透明「高霊は確かにその人の力になってくれる

　　　霊ではありますが、その霊を降ろすには

　　　それなりの交霊(こうれい)、いわゆる

　　　交信をして仲良くなってから降りてきて

　　　もらうものです

　　　その特定者が存在しない場合

　　　その方法はただ近くに漂う霊を引っ張って

　　　きてしまうものにしかなりません　」

梁井「」

透明「その為、近くにいた霊が呼び込まれ

　　　梁井さんの近くに漂ってしまった・・・。

　　　梁井さんは触覚視が強いために

　　　霊の存在を感じ、除霊の方法を模索

　　　そこで見つけた方法が呪縛術だったと

　　　言うわけです

　　　しかしこれも問題があります

　　　本来、呪縛術はその場に縛り付け

　　　その霊がその場所から離れられない

　　　ようにする為のもの

　　　その後に、あの世に送る方法を行うか

　　　迎えに来てくれる人を降霊して迎えに

　　　来てもらうかしなければ、ただその場に

　　　縛り付けられるだけで、苦しい想いを

　　　させたままになってしまうんです」

梁井「そ、そうなんですか」

透明「梁井さんの場合、この呪縛術も要石や

　　　寄り代を使わずおこなった為に、

　　　梁井さんの身体に縛り付ける結果に

　　　なってしまったんだと思います」

梁井「ぼ、僕はどうすれば」





やれやれ、とにかく多美さんとの約束を

果たしますか






　　　　　　　　　続く・・・。








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スキスピスキズキ・鑑定６１ー７

スキスピスキズキ・７




透明「さて、梁井さん

　　　これから少し梁井さんの身体を

　　　調べさせていただきます」

梁井「えっ」

透明「多分、梁井さんの言ったように

　　　霊障による体調不良が原因で

　　　アレルギーが起こっていると

　　　すれば、必ずその痕跡が残って

　　　いるはずなので」

梁井「 な、なるほど

　　　そ、それじゃ～、お願いします」


梁井さんは服を脱ぎ出す



透明「いえいえいえいえ

　　　そのままで大丈夫ですよ

　　　服は着ておいてください」

梁井「そ、そうなんですか」

透明「それでは始めましょう

　　　少し目をつむっておいてくださいね」

梁井「・・・・・・。」



梁井さんが目をつむったのを確認し、

私は梁井さんの身体に向かって念で

問いかける・・・。



透明「(隠れないでもいいですよ)」

？？「」

透明「(大丈夫です特に何をするワケじゃ

　　　ないですから)」

？？「(あなた、私がわかるの)」

透明「(はいところで、何で梁井さんの

　　　中にいるんですか)」

？？「(ふんこいつが悪いのよ

　　　たまたま通りかかった私にチョッカイ

　　　かけてきた挙げ句に、苦しい思い

　　　させたんだから)」

透明「(やっぱりそうなんだ・・・。)」

多美「(そう言えば、自己紹介してなかったね

　　　私は多美(たみ)あなたは透明さんだったよね

　　　よろしく)」

透明「(よろしくです)」

多美「(あなたいい人そうだから言うけど、

　　　こんなヤツと付き合わない方がいいわよ

　　　ろくな目に合わないから)」

透明「(あははっそう言われても仕事だから)」

多美「(あなたも大変ね)」

透明「(い、痛み入ります)」



何故か霊・多美さんに慰められる透明先生

しかし、梁井さん・・・知らないでやっては

いけないタブーを犯してしまったというワケか




梁井さんが犯したタブーとは

次回、全てのことが明らかに





　　　　　　　　　続く・・・。






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