じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

血の婚礼

2007-05-13 19:39:02 | 観劇記
今日はちょいと汗ばむ、でも爽やかな風が吹いていて絶好の観劇日和でした~~ ま、観た作品は爽やかさとは180度反対のドロドロ 重々しかったですけど 風林火山まであと1時間……勘助サマ に染まるまでに感想を書いとかなくちゃ。ではでは早速 いつもの如く、ネタバレありなのでこれから観るの~という方は気をつけてくださいませ。


劇場は東京グローブ座。シェイクスピア作品の普及が目当てで作られたそうで、ロンドンのグローブ座を模した外観に張り出し舞台、客席がステージを囲んでいるのが特徴。とっても観やすい劇場でした~~ 最近ずっと帝劇や梅芸みたいな大きいハコが多かったので、舞台が近いのがいいですわ←ストプレだと普通なんだと思いますが じいは2階席で、行く前は正直 だったんですけど(舞台の熱気が感じられる1階席派なので…)だったんですけど、結構舞台に近い方の席だったので役者さんの表情も良く見えたし、今回は照明効果がバッチリ だったので楽しめました。ただ、欲を言うなら前柵がもう少し低い方が良かったかな~~役者さんがせり出した舞台の前方に来ると見えにくいところがあるので。日生のGC席並みにしてもらえると嬉しいかも(落ちそうなのでちょっと怖いんですけど

物語の舞台はスペインのアンダルシア地方。婚礼の日、花嫁がかつての恋人と逃げ出した。花嫁と一緒に逃げた男は、花婿の父親と兄を殺した一族の人間だった。この因縁めいた出来事は、宿命なのか。(公式サイトより)最後は一人の女を巡って争った花婿と元恋人が殺しあい、残された女性たちが悲嘆にくれるという、まぁ、何とも救いようのない結末です。幕が下りた後、ドヨヨ~~ン とした気分にはなりましたけど、後味は悪くなかったですわ。自分の奥底にある燃え滾るようなあつぅ~~い“血の感覚”が湧き出てきて、すっごく熱いエネルギーを注入された感じ。あ、別に危ない人になったわけではないので…念のため

理性と感性とでもいうのかな。ソニンちゃん演じる花嫁の気持ち、分からなくはないですね~~誰もが祝福する結婚をして花婿との穏やかな生活を願う気持ち、頭では絶対にダメと分かっていても押さえられない元恋人への衝動。。。どちらかをすっぱりと選べたら楽だし、全てが丸く収まるとは思うんですけど、世の中そうはいかないですからねぇ~~打ち消すことのできない人間の本性を見せつけられたような気がしました。何だか心をかき回されたような、本能を晒されたような感覚です。

舞台セットはいたってシンプル。天井から吊り下げられた赤い布が場面によって変わるだけ。でも照明効果がバッチリなので、物語の世界観を出してて引き込まれます。冒頭、実は結末を象徴したような人々の動きや踊りになってるんですけど、全体的に赤い(ちょいと黒みがかってるかな)照明なのが、最後に花嫁が舞台中央に残されて手を前に出した時に、その手から血が滴り落ちているような照明になって、しかもその血が床に広がっていくんですよ それがめちゃめちゃリアルで、照明とは思えないほど 思わず天井を見上げてどうなってるのかキョロキョロしちゃいましたわ

効果音、というか音楽ですね 舞台の横でギターの生演奏が聞けます。ギター弾きだったじいは、それを聞けたのも嬉しかったですね~~ストプレを観れて生ギターまで聞けて何とも贅沢な舞台 しかもフラメンコまで見れちゃうなんて……ただね~~一つ勘弁なシーンが 元恋人のレオナルドが花嫁を夜中にこっそり訪ねるシーンでいきなりダンスが始まるところ。突然歌いだすミュージカルと同じくらい引いちゃいました こういう演出、じいは苦手なのぉぉ~~

以下はキャスト感想。

森山未來クン:
生で会うのはメタマク以来です。あの時は結構華奢な感じでしたけど(周りが外見も中身もごつかったですから)今回は大きな感じに見えました。しかも全然笑わない セリフを喋る声の質や調子が、ふとズルムケJrを思わせるところがあったのはヲイヲイ と思ったんですけど、本能剥き出しの若々しさと残酷さがあったのは良かったです。あと、フラメンコ……もう、さすが ダンスは文句なし、まさに未來クンの真骨頂ですね~~ カテコのフラメンコ、未來クンファンへのサービスか なんてイジワルなことを思ってしまいましたが、あれがあって良かったかも。結末が悲惨なので通常のストプレのカテコだと引きずっちゃいそうだったので

ソニンちゃん:
可愛かった~~ でも、それだけじゃないんですよね。本人のコントロールできない衝動、意識的にやっているわけではないのに男を翻弄してしまう女性の持つ情念と罪深さ……見事に表していたと思います。まだまだ若々しさというか、青々とした未熟な部分はあるんですけど、ここまで演じられる人だとは……これからが楽しみです


岡田浩暉クン:
お久しぶり、ノビマリさん 実は……最初の登場の時は気付かなかったんですよ だって、岡田クンと言ったらスーツ着てるとか、学生して歌ってるとか、白衣着てるとか、そういうイメージしかなかったので 前半は相変わらずの爽やかさ+鈍感さ を振りまいてましたが、花嫁を奪われた後の豹変ぶりは凄かったですわ。全身から黒い靄に覆われたような雰囲気でしたから。

新納慎也さん:
シャープなダンス、素敵だなぁ~と思ってたら、かつて黄泉の国にいらっしゃったダンサーさん だったとは……ちょいとR15指定 な場面もありましたけど、めちゃめちゃかっこよかったです

江波杏子さん:
ちょいと口うるさい、でも家族を第一に生きてきたママを見事に演じられていました。声が低いので聞き取りにくいところもあったんですけど、アノ独特の雰囲気は……凄いとしか言えない 花嫁に「結婚したらまず…」と心得を言い聞かせる場面、思わずミセシンでの怖い姑さんを思い出してしまって……一人でツッコミを入れておりました

根岸季衣さん:
失礼ながら……薄幸の年配女性を演じられると右に出る者はいない??ラスト、残された娘に「ベールで顔を覆って、夫の枕には灰色の十字架を置いて、生きていくんだよ」みたいなセリフを言うんですけど、そういう諦めモードというか、刹那的な空気を醸し出しているところが凄かったです。

さすがストプレ というか、重厚な作りだなぁ~と思いました(決してミュージカルが軽い!と言ってるわけではないので…)こうなると……やっぱり観たくなりますね~~内野さんの舞台 映像もいいけれど、やっぱり舞台で会いたい、会いたい、会いたいよ~~~
コメント
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