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今夜の娯楽 ( ST 管ラヂオのレストア完了 )

2010年10月29日 20時24分55秒 | 真空管式ラジオの修復

遂に完成しました。
早川電機の RS-350, 7球高1付スーパー ST 管ラジオ .... レストアは大変、夏からの課題は長い期間がかかりました。

ST 管ラジオは高校の時以来の所有となりました。
マンションの中で室内アンテナですが SONY ICF-2001D と遜色のない感度です。

分解、アンモニア水で洗浄、乾燥から始まって、
電源トランス、出力トランスは全て巻き直し、チョーク・コイルを追加、
抵抗、ボリューム、コンデンサー、ANT, RF, OSC コイル、パディング・コンデンサー、照明など、ほとんどの部品を新品へ変えました。
全くオリジナルの部品は、真空管、バリコン、IFT, スピーカー、ダイヤル機構、電源スイッチ、筐体 ... くらいです。
骨董的な価値は大きく下がりましたが、末永く使える安心感の方を選択しました。

途中、何回も挫折しそうになりました。技術的、金銭的にも。
最後一番難しかったのは OSC コイルの調整でした。
オリジナルのコイルが不良だったので自作用の新品コイルを買ったのですが、
オリジナル ( 工場生産 ) の回路と、一般的な自作回路に多少の違いがあり、戸惑いました。
結局オリジナルには無いパディング・コンデンサーが必要と判断し 「 内田ラジオ 」さん まで買いに行きました。

P.S.
後で分かったのですがオリジナルの設計 OSC 付近 ↓ の回路図で、赤矢印のコイル延長部分がありますが、ここは本来コンデンサーを使う所をコイルを利用してリアクタンスを稼いでいたようです。
本体裏に糊付けしてあったセピア色の配線図では全く理解できない部分でした。
この部分はレストアで再現不能、コイルではなく一般的な温度補償用 90pF セラミック・コンデンサーを入れました。

やはり 内尾氏の教科書 がなければ完成には至らなかったでしょう。

上手く行かない時は、電車の中で考えるとか、寝転んで考えると " ハッ " と気付くことがあります。
今回の経験では、あまり集中しすぎたら、どんどん負のスパイラルに入ってしまいました。

やり残したことがあるとすれば前面パネルの仕上げ、処理です。

↓ 後ろから覗いたガラス管の中の灯り、美しいです。


↓ " Sharp " のエンブレム、真っ黒で何か分からない状態からピカールで磨きました。


癒しのメーターに代わり初体験の ↓ " Magic Eye "


↓ コリン's 51S-1 よりも遥かに大きく、居間に置く案を考えています。

3つのつまみ上にある真鍮の横棒、腐食により真っ黒だったのでピカールで半日かけて磨きました。

今夜は RS-350 をタンスの上に置いて家族揃って正座して「 夜の娯楽 」として聴きますか。( 笑 )

このラジオの 16 cm Speaker でクリスマス・ソングなんか聴いてみたいです。

コメント (6)
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