松沢病院の予約時間は11時、夫には言わなかったが京王線なので「帰りに
高尾山へ行かない?」と誘うつもりだった。10年間定期診断を受けている先生
の診察が終わったのが、11時半だった。夫に「これから高尾山へ行って美味し
いお蕎麦食べない?」と誘ったら、「お天気も良いし行こうか」と即答えた。
我が老夫婦は昔から実にのりが良いので、気が合うのかも知れない。
八幡山から急行が止まる千歳烏山まで行き、急行を待ったらラッキーなことに
特急高尾山行きがきた。高尾山で降り以前美味しかったお蕎麦屋さんで昼食
ケーブルカー駅に行ったが、去年の紅葉の頃は物凄く混んでいたが、人影が
なく空いていた。
ケーブルカーの終点から、歩いてすぐのビアガーデンへ行ったが、そこで見晴らしを
見ながらゆっくりしようと思ったが、階段がかなり急で、足が弱くなった夫は大変だった。
ようやく上りついたら、何とメニューは飲み放題の食事つき3900円だけで、その他の
メニューはないそうだ。今食べたばかりなのでとても無理だ。
それから夫は、大変な思いをして階段を降りたが、やはりカップルが二組入らずに
降りてきた。入口に表示してあったが気づかなかったのだ。
大分以前の夏に「高尾山のビアガーデンに行かない」と、誰かに誘われたことが
あった。「私は時間と交通費をかけて、いくら素敵な夜景でも行きたくない」と
断った。価値観の相違はあるが、私は都心のホテルのきれいな夜景の方が好みだ。
足が弱くなった夫は、歩き方が随分遅く注意して歩いているが、気づくと随分
離れている。お天気もよく広い視野のベンチでしばらく景色を楽しんだ。
登山した人はほとんど軽装で、私達のような服装一人もいなかったし、また
高齢者にも会わなかった。帰りはケーブルの一番前で景色を楽しんだが、秋の
雰囲気はまだ当分先のように感じた高尾山だった。
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