ある大先生とお知り合いになったが、私が今までお目にかかったことがないほど
凄い能力の持ち主だった。私は「精神世界」をご指導いただけないかと、伺ったら
「あなたは力のある方だから指導料は要らない」と、有り難いことに無料でしばら
くご指導を頂いた。無論義理堅い私だから、自分なりのお礼はしたつもりだった。
しばらくしてその先生は過去の職歴をワンランク上に公表し、自分を仙人のように
見せるためか、カリスマ的に見せるためか、「一日一食」とか「睡眠時間は4時間」
などと言っていた。それを信じて「本当にすごい方なのだ」と思ったが、実は嘘だと
分かったのはすぐだった。でも、講演会で大勢の人々に当然のように、同じことを話
した時は本当に驚いた。
それ以外にも「他人の時間を平気で奪う」「約束は守らない」など、私の感性に
合わない部分が多かった。凄い能力の持ち主で人間的には大変魅力的な方で、これから
人生に役立つ実践的な事も随分教えて頂いた。でも、どうしても私の価値観「人間関係
のルール」に合わないので、残念ながら敬遠をしたが、なかなかご縁が切れなかった。
そんな機会が13回あったが、ある日娘にそんな話をしたら「13回も許したの?」
の一言でハットした。そのため、今までとは違うかなり具体的な言葉で「さよならメール」
したら、相変わらず全く気にしていなようで、何度も電話があった。
電話は数回出ず、今回はもう一度かなりハッキリとして表現をしたメールをした。
初めて使った言葉は、大先生に相当効果的があったようで、それ以来全く連絡は途絶えた。
本心ではずっとお導き頂きたかったが、どうしても私の感性が耐える事は出来なかった。
3年近くご教示いただいたが、その内容の中身は濃く、それは今でも感謝している。
でも、自分の意思に反することができなかったのは、きっとご縁がなかったのだと思う。
こちらから「お世話になりました、有難うございました」のサヨナラは13回で終了した。
これもまた人生かも知れない。