ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

13回目のサヨナラ 

2020-10-21 15:20:12 | エッセー

 ある大先生とお知り合いになったが、私が今までお目にかかったことがないほど

凄い能力の持ち主だった。私は「精神世界」をご指導いただけないかと、伺ったら

「あなたは力のある方だから指導料は要らない」と、有り難いことに無料でしばら

くご指導を頂いた。無論義理堅い私だから、自分なりのお礼はしたつもりだった。

しばらくしてその先生は過去の職歴をワンランク上に公表し、自分を仙人のように

見せるためか、カリスマ的に見せるためか、「一日一食」とか「睡眠時間は4時間」

などと言っていた。それを信じて「本当にすごい方なのだ」と思ったが、実は嘘だと

分かったのはすぐだった。でも、講演会で大勢の人々に当然のように、同じことを話

した時は本当に驚いた。

 それ以外にも「他人の時間を平気で奪う」「約束は守らない」など、私の感性に

合わない部分が多かった。凄い能力の持ち主で人間的には大変魅力的な方で、これから

人生に役立つ実践的な事も随分教えて頂いた。でも、どうしても私の価値観「人間関係

のルール」に合わないので、残念ながら敬遠をしたが、なかなかご縁が切れなかった。

そんな機会が13回あったが、ある日娘にそんな話をしたら「13回も許したの?」

の一言でハットした。そのため、今までとは違うかなり具体的な言葉で「さよならメール」

したら、相変わらず全く気にしていなようで、何度も電話があった。

 電話は数回出ず、今回はもう一度かなりハッキリとして表現をしたメールをした。

 初めて使った言葉は、大先生に相当効果的があったようで、それ以来全く連絡は途絶えた。

本心ではずっとお導き頂きたかったが、どうしても私の感性が耐える事は出来なかった。

3年近くご教示いただいたが、その内容の中身は濃く、それは今でも感謝している。

 でも、自分の意思に反することができなかったのは、きっとご縁がなかったのだと思う。

こちらから「お世話になりました、有難うございました」のサヨナラは13回で終了した。

 これもまた人生かも知れない。

コメント
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