ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

映画「コンフィデンスマンJP ロマンス編」

2020-06-11 11:11:21 | 映画
先日TVで、映画「コンフィデンスマンJP ロマンス編」(監督:田中亮、脚本:古沢良太)を見た。ネタバレあり注意!

2018年放映のドラマを見ていないので、そっちを見てからにしたかったが、事情があって順番が逆になってしまった。
いずれドラマの方も見ようと思っている。

一応あらすじを書いておくと。
華麗に大胆に人を騙し続ける百戦錬磨のコンフィデンスマン(信用詐欺師)、ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)、五十嵐(小手伸也)。次なるオサカナ(=ターゲット)は香港マフィアの女帝で、その冷酷さから「氷姫」という異名を持つラン・リウ(竹内結子)。
彼女が持つと言われている伝説のパープルダイヤを狙って3人は香港へ。ランに取り入ろうと様々な策を講じるが、なかなかエサに食いつかず苦戦する。
そんな中、天才詐欺師ジェシー(三浦春馬)が現れ、同じくランを狙っていることが分かる。そして以前ダー子らに騙され恨みを持つ日本のヤクザ、赤星(江口洋介)
の影もちらつき始め、事態は予測不可能な展開に。騙し騙されの三つ巴の戦いを制するのは誰なのか?

見終わって分かった。これは、とにかくスッキリしたい時に最適。
しかも、どんでん返しが何度も仕組まれていてスリル満点。
ジャンルとしては、ターゲットをだますと見せかけて視聴者をもだますという部類に属する。

俳優陣では竹内結子が久し振りに拝めた。しかもこの人、ただの美女ではない。時には威厳のある低い声も出せる。
「無礼を許せ」とかなんとか言った時は、宮崎駿監督の映画「ラピュタ」に出てくるクシャナ殿下を連想したほど。

主演の長澤まさみは、三谷幸喜作「紫式部ダイアリー」で生で見たこともあり、初舞台にしてはうまい人だと思っていたが、今回その魅力を改めて知った。
TVでは「ラストフレンズ」、大河ドラマ「真田丸」で見たが、その前に「プロポーズ大作戦」で見たことをすっかり忘れていた。
あの時の、セリフも少ない静かなヒロインから、そして「ラストフレンズ」での、実家に居場所がなく、やっと幸せになれたと思ったら過酷なDVにあって、
それでもじっと耐える気の毒なおとなしい女性から、何という変貌ぶり!今や怖いもの無しのダー子ですよ。
ただ、とっても魅力的だが、演技派と言えるかどうかは微妙でしょう。

そして、何と言っても小日向文世にリチャードという役名を思いつくのがすごい。並の人にはなかなかできませんよ。ダー子もボクちゃんも同様。
3人へのネーミングのセンスにしびれた。脱帽です。

ただツッコミどころはある。
例えば、①そもそも宝石というのは偽物が多い。真贋は素人には一目では分からないし、氷姫が持っているという宝石の何百億という値段にしても、
噂に過ぎない。そんな状況で、その何百億がいずれ手に入るんだから、それに比べれば安いもんだ、と元夫に30億円キャッシュであっさりやってしまうってどうなの?
②元々資金が潤沢だからって、一つの町全体をフィクションの町に作り変えるって、まあ言わばファンタジーですよね。非日常のスケールのでかさが楽しいからいいか。
氷姫とそのお屋敷が、現に山の上に実在するのに、別の屋敷をそれと思い込ませるって・・さらに、それにコロッと騙される赤星とジェシーって一体・・・。
③外国に旅行するのに、一番のお宝であるでっかい宝石をはめたペンダントを首にぶら下げて行くってどうなの?

という風に、言い出せばいろいろあるが、一応ジェットコースター的気分が味わえて、ラストはスッキリハッピーエンドなわけだから、もうそれで十分と
認めないわけにはいかない。
TVドラマを見てないと分からないシーンもいくつかあって残念。
あとは、伏線が冒頭にいくつかあるため、その回収が待ち遠しいってところか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする