【 2016年10月25日 】
山行第3日目
am5:10起床-5:30朝食-6:30大滝槍見台に向け出発-8:07明神見晴し
-9:34大滝槍見台到着-12:54徳本峠小屋到着-昼食休憩と荷物の整理-14:00
徳本峠小屋を出発-15:37徳本峠入口-16:58上高地バスターミナル着-17:00
バス発車-17:30平湯あかんだな駐車場着-18:45高山市通過-22:30京都自宅着
前日は、明神から徳本峠をへて『霞沢岳』のK1ピーク手前までの行程を12時間以上かかって歩き続けた。その疲れも残っていて、今日はどうしようと考えていたが、天気が下り坂で、午後には雨が降り出しそうな模様。当初予定していた『蝶ヶ岳』は取りやめ、「槍見台」あたりまで行って、下山しようと思う。
○ ○ ○
【『徳本小屋』の朝の食事 - この朝はしっかり朝食をとる 】
小屋を出て振り返ると、西穂の稜線に朝日が輝いている。天気予報だと午後の早い時間に雨が降り出すということだが、晴れ渡った青空を見る限りそうは思えなかった。
【 朝日を受ける『西穂稜線』】
京都を出るときは「月曜からの3日間、晴の予報」でこの上高地に向かったのだが、一日目の夜の予報では二日目が雨になっていた。2泊目の晩にはまた「昼間の雨マークが消え」て、《そんなバカな》と思ったが、明けて今朝の予報は「午前中は晴れで、午後から曇りで雨に変わる」と。3泊目を「蝶ヶ岳ヒュッテ」で取ろうと計画していたが、『蝶』からの【大パノラマ】が見れないなら、樹間の長いコースを行くまでのことはないと思い、晴れの午前中の間に『大滝槍見台』まで行って帰ってこようと決めた。
昨日より平坦な樹林帯の道を、足が痛むこと軽快に進む。らくちんな道だ。
【 小屋から樹林帯の中を歩く 】
見通しのきかない静かな道をGPSをのぞき込みながら一時間半ほど進み、まだかまだかと思っていたところにいきなり「明神見晴し」の立て札。
【『明神見晴し』に到着 】
左を向くと、それまで木々に遮られた視界がパッと開け、穂高が飛び込んでくる。
【『明神見晴し』からの穂高連峰 】
【 前穂北尾根Ⅰ峰からⅥ峰(拡大) 】
【『屏風岩』方面 】
【 さらに右に視界を移すと『大天井岳』が 】
明神岳から前穂の北尾根方面に雲が流れ、空の様子が刻々と変わる。右手の大天井岳方面の空は晴れわたっているのに、明神・前穂は雲に隠れする。
【『明神見晴し』からの明神と前穂 】
【 明神岳の尖峰 】 【 『前穂高』の威容(Ⅰ峰からⅤ峰)】
望遠で覗くと、明神の針峰、奥又白の大岩壁から前穂北尾根のノコギリの歯のように切り立った稜線が大迫力で、手に取るように見える。ここまで来た価値があったと満足する。
それならばと、雲の晴れている間に「大滝槍見台」まで行こうと欲を出す。途中、空の様子も峰々の様子も見えずもくもくと進む。9時20分、「大滝槍見台」に到着。
霧雨のようなものを感じる。「雨か!」。辺りは深い雲に覆われていた。
【『太滝槍見台』のやぐら 】
櫓の上に登ってみたが、やはり何も見えない。下の方まで、すっぽり熱い雲に覆われ、山の姿は全くない。
予想よりだいぶ早い雨に、カッパを着て早々に退去する。途中から本降りになり、午後1時前、徳本峠小屋に到着。あとは、上高地に下るだけなので、痛みかけている足をかばうつもりで、昼食のラーメンを取ながらくつろいでいたら、「上高地のバスは5時台が最終だと思うけど。」の声。帰りのバスの時刻など全く気にも留めていなかった。ここは街の中ではないのだ。いつか紅葉の時期に来た時の、「深夜まで超混雑の様子」が頭に残っていたが、上高地といえども、もう季節外れの10月末。
時計を見れば2時を回ろうとしている。大慌てで荷をまとめ小屋を飛び出す。明神に3時40分到着。間に合いそうだ。しかし、膝の靱帯が痛み出した。1時間もあれば河童橋までたどり着けて、バスターミナルはすぐ近くだ。雨が降りしきる中、ペースが落ちる。傘を差した数人が足早に追い抜いていく。最終バスの時間が分からない。【「5時台」って、何分発なのだろうか】と気にしながら痛い足を引きずる。また2人追い抜いていく。
5時15分前、小梨平のキャンプ場を通過。もしかしたらさっき追い抜いた人は「最終バスを急いでいたのか」とふと思う。最後の力を振り縛って歩調を速める。4時58分ターミナル到着。停まっているバスに乗り込む。乗客は私を含め3人。5時ちょうどに発車。それまで明々とともっていたターミナルの照明が一斉に落ちて、あたりは真っ暗になった。冷や汗ものである。
「あかんだな駐車場」も照明が全くなく、真っ暗な中を3日前に停めた自分の車の場所を探すのに一苦労した。少しくらい照明を残しておいてくれてもいいのにと思う。帰りは風呂にもよらず、台風並みの豪雨の中を走り、予定の時刻、午後10時30分ぴったりに自宅に到着する。
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家に帰り、翌日写真を整理していたら、現地では全く分からなかった「槍の穂先」が写っているのが分かった。何枚も撮った写真のうちの1枚に、雲間から、確かに『槍』が覗いていた。(上の写真の【『屏風岩』方面 】には雲に隠れて写っていないのが分かる)
【 上の赤丸の中に『槍の穂先』が写っていた 】
2016年10月『徳本峠』を訪ねる(3)-峠小屋より大滝槍見台までを往復し下山
【 PA250206明神槍見台(YouTubeで見る)】
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