遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

イグ・ノーベル賞

2020-09-23 16:27:39 | 日記

令和2年9月23日(水)

イグ・ノーベル医学・教育賞

今年の「イグ・ノーベル賞」の医学・教育賞部門に今年、世界

世中に大流行した新型コロナウイルス感染症(COV[ID-19)

について「政治家は科学者や医師よりも、生と死に直接的な

影響を与える」という事実を世界中に教えたと発表した。

 

今朝(9月23日)の中日新聞のコラム「中日春秋」に今年の

イグ・ノーベル賞の記述が在り面白く読ませてもらった。

「怪しげなこと、力をたのむこと、世を乱すようなこと、鬼神

に関することを、孔子は語らなかった。論語に言う(怪力乱神

を語らず)は、後世に伝えられている。立派な人物は理性で説

明出来ない事を口にすべきではないという戒めである。

論語

 

孔子の時代から凡そ四数百年後にも、戒めは生きていた様だ。

吉田兼好は(とにもかくにも虚言多き世なり)と嘘や根拠のない

話ばかりの世の中を嘆きつつ、(よき人はあやしき事を語らず)

と徒然草に書いている。 人の性質も虚言の多い世も、どれほど

時が経とうと簡単に変わらないものらしい。

先日発表の在った「イグ・ノーベル賞」で、医学・教育賞の授賞

者に、トランプ米大統領ら9カ国の首脳が選ばれた。

トランプ大統領、コロナは中国の、、と何でも中国の所為

 

コロナ禍の中、あやしき事を語って来た顔ぶれが並んでいる。

「ウイルスは奇跡の様に消滅する」と言い、抗マラリア薬効果を

うたっているトランプ氏の他、「コロナはちょっとした風邪だ」の

ブラジル大統領、「ウオッカが効く」と言ったベラルーシュ大統領

もいる。 思えば国の大小は問わず、首脳の言動が「世を乱す」事

の多い、この半年余りだ。

ボルソナーロ大統領、ブラジル

ルカシェンコ大統領、ベラルーシュ

 

授賞の理由は「政治家が学者や医師よりも生死に影響を及ぼす事を

知らしめた」だそうだ。 笑って考えさせる賞の皮肉は効いている。

さほど大きなニュースにならなかった様だが、後世に伝えるのには

有意義な賞だろう」(中日新聞朝刊コラム「中日春秋」より引用)

イグ・ノーベル医学・教育賞受賞者

トランプ米大統領:ウイルスは奇跡の様に消える

ボルソナーロ ブラジル大統領:コロナはちょっとした風邪だ

ルカシェンコ ベラルーシュ大統領:コロナはウオッカで治る

ジョンソン首相英国、

プーチン大統領、ロシア

エルドアン大統領、トルコ

モデイ首相(インド)

オブラドール大統領、メキシコ

ベルデイムムハムド大統領、トルクメニスタン

 

その他:ジョンソン大統領(英)、プーチン大統領(ロシア)、

エルドアン大統領(トルコ)、オブラドール大統領(メキシコ)、

モデイ首相(インド)、ベルデイムハメドフ(トルクメニスタン)

イグ・ノーベル賞とは、

1991年、ユーモア系科学雑誌のマーク・エイブラハムズ編集長

が「風変わりな研究の年報」(サイエンス・ユーモア雑誌)発刊

の際に、面白いが埋もれた研究業績を広め、並外れたものや想像力

を称賛し、化学・機械・テクノロジーへの関心を刺激するためにと

始めた。この賞の共同スポンサーは「ハーバード・コンピューター

協会」「ハーバードラヂクリフSF協会」等、世界のSF研究会が数多

く協賛している。

「人々を笑わせ、考えさせる業績、風変わりな研究や社会的事件等

に、皮肉を込めて授与する。また、脚光の当たりにくい地道な研究

に対して人々はに注目を集め、科学の面白さを再確認させた(例、

日本のたまごっち等)、「多くの国々のに奇人変人を蔑視する中で

日本やイギリスでは誇りにする風潮もある」と創設者は言われる。

賞には、ノーベル賞と同じカテゴリーの賞も在るが、心理学賞や

昆虫学賞など、ジャンルは多種多様。

時には「皮肉、風刺」が理由となる場合もあり、

1995年、フランスのジャック・シラク大統領が「ヒロシマの

50周年を記念とし、太平洋上で核実験を行った」に平和賞を、

亦、今回の世界中がコロナ禍で恐れる中、トランプ大統領を含む

9人の世界の首脳の怪しき言動に、医学・教育賞授与も在る。

授賞式に出席しなかった、出来なかった受賞者も多いのも事実。

 

今日の1句(俳人の名句)

物いえば唇寒し秋の風    松尾 芭蕉