令和3年3月18日(木)
草 餅 : 蓬 餅
蓬の葉(餅菜)を茹でたものを入れて搗いた餅に
餡を包んだ餅。
真っ青な草の色と蓬の香が食欲をそそる。
昔は、蓬の代りに春の七草の一つの御形(ごぎょう)
を用いたこともあった。
蓬を摘んで来て家でも餅を搗いて、野趣に富んだ香り
を楽しんだ事も在った様である。
市販で売られているものは、餡を包んだ草大福が多い。
餅に草を練り込む風習は、草の香りが邪気を祓う力が
あると信じられ、上巳の節句(雛祭り)に蓬を練り込
んだ草餅を食べるという風習が、平安時代に中国から
伝わり宮中の行事となった。
江戸時代になると、女子の成長を祝う雛祭りとして、
庶民の間にも広まった。
今では家ではあまり作る事はないが、農村には残る。
蓬餅を餡で包んだものや、餡なしで黄粉を塗したもの
亦、普通の餅の様に餅をのして四角に切り、焼きもち
雑煮、善哉などでも食べられている。
切り餅
矢合観音、門前屋
門前やの草餅
数年前、吟行で出かけた矢合観音では草餅を土産にしたが、、、
今日の1句
草餅に心の揺るる日和かな ヤギ爺