動けない。予定を決められない。予定が無い。その時を無為にやり過ごす。
玄さんは、「目標を決めれば楽だよ。」
それが、だめなんです。
「そうか、そうすけはダメな人なのか。」
そうなんです。ダメな人間なんです。
あとから未来に追い越される。今は「今」過ぎたるものだ。
プラスでもマイナスでもなく東西南北でもない。方向が無い。座標が無い。位相が無い。
つかめないものに執着をする。変わるものを変わらないと思い込む。おもいこんだら男の道と行くが恰好がいいという無駄な信念。
根っからのデ・ダ(ラ)メ人間の生活は孤立している。自由を獲得するために狂気をはらんだ第三の目がひらく。それがどれだけ生きることを困難にさせることか。
宗教団体に入らず、政治結社に入らず、労働組合に入らない。
結婚をしない。家族をつくらない。地域社会に奉仕しない。
愛を与えず。愛を求めない。
自由になるために働く。時給月給晦日締めの翌月二十五日払い。
税金を納める。年金を納める。保険を収める。
ローンを払う。光熱費を払う。通信費を払う。酒と漬物を買う。靴下を買う。
自由とは穴のない靴下を履くことだ!
体制側の人間ではないのだ。経済活動優先の社会に背を向けている。
それは、つらい。貧しい。孤独だ。末期は野垂れ死にだ。
「汝自身を知れ」骸骨が熱せられたフライパンの上で踊っている。
「正義に殉ずることなかれ」道化が綱渡りを失敗しトタン屋根に叩きつけられる。
「汝、諦めよ」とは、弱者に対する思いやりを持てということだ。弱者を救うこととは愛ではなく慈悲である。それは、非生産的である。
只今をつくりたい、と手を合わせる。