1993年から1995年にかけ、中国・成都市に滞在した折、当時はまだ、成都市内の人民南路沿いにあった四川省博物館を訪れたりしていた。その折、展示品の中で、異様に飛び出た目(縦目)を持つ巨大な青銅の獣面に出会った時の強烈な印象を今も覚えている。
これら神秘的な、独特の器物からなる三星堆遺跡出土品から漢民族のものとは異なる独自の高度文明(古蜀文明=古代四川文明)が四川にあったことを学んだ。それ以来、この謎に包まれた出土品 、その後の発掘、研究成果が気になっていた。
三星堆遺跡、発掘について何回か書いた。→こちらの弊ブログなど
j三星堆遺跡の関する写真等は、こちらのWIKIPEDIAサイト、又は、こちらの東海大学の先生のサイトなどで見ることができる。
三星堆遺跡出土品は、現在は1997年に完成しオープンした三星堆博物館に展示されている。→三星堆博物館のサイト
大きな発掘作業はここ34年間はなかったが、この度、「2019年11月から2020年5月までの間に、三星堆文化の祭祀の遺跡である新規「祭祀坑」6ヶ所で発掘が研究が行われ、出土した黄金仮面の遺物、鳥形の装飾品の破片、金箔などの重要文化財は500点を超える。」と成都市で開かれた「考古中国」重大プロジェクト作業進展報告会で報告された。→こちらの中国網報道 AFP報道 新浪科技報道(中国語)など(驚くべき発掘物の写真が見れる)
新規「祭祀坑」6ヶ所とは、初期(1986年)に発掘された1号抗・2号抗付近に位置する。→こちらの報道(中国語)
最近の報道をリストアップしてみよう:
三星堆遺跡 文化財千点あまり新たに出土→こちらのAFP報道(主に8号杭に関する動画)
祭祀坑6基から重要出土品千点余り発見→こちらのAFP報道
三星堆遺跡で「青銅製頂尊人像」を発見→こちらのAFP報道
この「青銅製頂尊人像」は下記3号杭の全景写真の最下部の象牙の下から発見された。
3号杭の全容:壺や象牙が多くみられる。
三星堆遺跡で最大の絹の残留物見つかる→こちらのRecordChina報道
この絹は8号杭で見つかったもので、青銅器のかけらに付着していた。その絹の組織が極めて鮮明で、大きさは1,8×0,9cmと、現在までに三星堆遺跡で発見された絹の残留物の中で最も大きいサイズと。
三星堆遺跡で初となる「ひざまずき横を向いた人」の青銅像が出土→こちらの人民網報道
三星堆遺跡の「祭祀坑」から出土した象牙の謎に迫る→こちらの新華網報道
無数の象牙が遺跡から発見されているが、現在の成都平原には象は生息していない。これほど大量の、はるか昔の象牙は、はたして時世の激変や気候変動によって残された本土のものなのか、それとも他国との貿易によって輸入されたものなのか? 興味深いですね。
三星堆文化は紀元前3000年~1000年の時代のものと言われており、謎が多く、興味深いですね。
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