いわき市のおやじ日記

K流釣り、K馬、そして麺食いおやじのブログ。
山登り、読書、映画、陶芸、書道など、好きなことはいろいろです。

「クレオの夏休み」

2024年08月21日 | 映画

夏の終わりに最高の、素晴らしい映画でした。

 

6歳のクレオはパリで父親、乳母のグロリアと暮らしています。

クレオはグロリアを本当の母親のように信頼しており、グロリアもクレオが困った時にはぐっと抱きしめ、優しい言葉をかけたりします。

二人は深い愛の絆で結ばれていたのですが、グロリアは故郷の島(アフリカ北西部のカーボベルデ)に帰らなくてはいけなくなりました。

クレオは突然の別れに戸惑いますが、夏休みに再会できることとなり、ひとり海を渡り彼女のもとに旅立ちます。

カーボベルデではグロリアの娘、息子が暮らしており、娘は妊娠中です。息子は母親の愛情に飢え、クレオに冷たくあたります。

やがて娘は出産し、グロリアに孫ができたことで、クレオの心境に変化が訪れます。

自分だけのグロリアと思っていたクレオは、赤ん坊に嫉妬します。

いろいろな経験をしながら、クレオは成長していきます。グロリア家族とも信頼関係を築いていきますが、やがてクレオはパリに帰らなくてはなりません。

おそらくグロリアとはもう二度と会えないでしょう。ラストシーン、クレオとグロリアの姿が印象的でした。

 

時折出てくるアニメーションがクレオの心情を表していて効果的でした。

そしてこれは演技ではなく記録映画ではないかと思ったぐらい、クレオ役のルイーズ・モーロワ=パンザニさんと、グロリア役のイルサ・モレノ・ゼーゴさんの自然さが素晴らしかったです。

映画のレビューで金原由佳さん(映画ジャーナリスト)がこんなことを書いていらっしゃいました。

幼少期に常に楽しくおしゃべりができる相手がいて、その人は日々の小さな変化を見落とさないだけの繊細な眼差しを注ぎ続けてくれることが、いかにその子にとっては温かい環境となっているか、しみじみと思い知らされる。

当たり前のことのようですが、今の時代、大切なことだと思います。

 

ところでカーボベルデ共和国と日本の関係ですが、日本のマグロ漁船がカーボベルデ第二の市であるミンデロに多数寄港し、親密な関係にあるそうです。

ミンデロの人々は日本の船員を歓迎し、彼らを「サイコー」と呼ぶようになり、「Saiko Dayo」という歌も作られました。

国民的歌手にも歌われているそうです。

Saiko Dayo

 

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「サマーウォーズ」

2024年07月31日 | 映画

どうでもいい話ですが、7月31日は13時半からいわきPITで「ブリング・ミンヨー・バック」を観るか、12時からまちポレいわきで「サマーウォーズ」を観るか迷い、「ブリング・・・」はその日が最終上映だからそっちにしようと決めていました。手帳にも書いておきました。

そして今日、なぜか私は12時にいわきPITに行き、入口の女性に「サマーウォーズ」観に来ました、と言っていました。

女性は怪訝そうな顔をして「ここではやってません、まちポレさんじゃないですか?」

観るべき映画と時刻を間違えてました。すぐにまちポレに移動し、「サマーウォーズ」上映には間に合いましたが、歳はとりたくないものです。

こっちじゃなかったんだよな、と思いながら2時間映画を観ていました。

「サマーウォーズ」は最初に上映されたのが15年前。

その時には観ていなかったので、リバイバル上映の今回、近々観ようとは思っていました。

15年前なので、登場人物がみんなガラケーを持っている以外は、今の映画と言ってもいいぐらい現実的でした。

SNS、AI、仮想世界、サイバーテロなどが出てきます。

仮想世界OZに突如現れてさまざまなトラブルを引き起こすAI(ラブマシーンという名前がつけられていました)。

そしてそれに立ち向かうのが、田舎(といっても長野県上田市)の武家の末裔たち。

大勢の親戚が、絆を武器にラブマシーンに立ち向かいます。

「どんなハイテクなネットワークよりも、家族の絆は何よりも強力なネットワーク」というのがテーマのようです。

そこに高校生男女の甘くて酸っぱい恋が絡みます。いいですね、こういうの。

なにより、最後にラブマシーンと人間が花札で勝負するというところがナイスです。

アニメーションは現実世界は非常に細かく描かれ、仮想世界は淡白で単純な描き方でした。

その辺りも細かいこだわりを感じました。

 

パンフレットには「こいこい」の遊び方が載っていました。

20歳前に高専の寮で花札をやって先生に見つかり叱られたのを思い出しましたが、久々にやってみたくなりました。

それからパンフレットで知ったのですが、仲里依紗さん(最初の上映時20歳)が38歳のおばさんの声で出てたんですね。

全く気づきませんでした。

下は来場者特典のミニ花札です。

全部で4種類(4DX上映限定を入れると5種類)あるようです。

これは当たりかな。

最後に、いわきPITの受付の女性の方、駐車場の割引券ありがとうございました。助かりました。

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「関心領域」

2024年07月10日 | 映画

アウシュビッツ収容所と壁1枚を隔て、隣に住む家族の話です。

その家族は川辺で遊んだり、綺麗に整備された庭の花を愛でたり、プールで遊んだり、牧歌的に過ごしています。

素敵な妻、元気に学校に通う子ども。幸せを絵に描いたような家族。

しかし、夫は収容所の責任者で、どうやったら荷(ユダヤ人のこと)を簡単に処分できるか、自宅でナチスの幹部と会議をしたりしています。

 

映画は強制収容所の中には触れず、淡々と暮らす家族を映します。

煙突から出る黒い煙、炉か何かの重低音、腐臭、時には銃声もある中で、家族は何も起こっていないような安穏とした生活を続けます。

 

今でも世界では戦争や虐殺、ジェノサイドがあります。監督はそれを見てみぬふりをしている私たちに向けて、メッセージを送ったのでしょう。

ホロコーストを風化させないという意図もあったと思います。

私たちの関心領域を測られているような映画でした。

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「朽ちないサクラ」

2024年07月03日 | 映画

夏はミステリーがいいですね。

本を読むのもいいし、映画でもいいし。

映画「朽ちないサクラ」を観てきました。

NHKのあさイチで紹介され、面白そう、これは観なければと思いました。

ミステリーといえばどんでん返しがあり、犯人は最も犯人のイメージから遠い人だったりします。

しかし作る側はそれを悟られないようにしなければならず、しかも犯人のヒントを適度に散りばめます。観る方は一瞬の油断もできません。

今回もまさかなぁ、まさかなぁと思って観ていたらまさかでした。

これから観る方も本を読まれる方もいらっしゃるでしょうから、ストーリーについては触れません。

やや強引な展開と思ったところもありましたが、面白い映画でした。

犯人が分かった上でもう一度観たらまた別の面白さがありそうです。

それにしても杉咲花さんはいい女優になったなぁ。

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「マッドマックス フュリオサ 」

2024年06月11日 | 映画

「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の前日譚。

映画.comで「公開から3日しか経っていないのにもう3回観たという人が3人いた」という話題の映画です。

復讐がテーマで勧善懲悪、はでにドンパチやるからそりゃ面白いわけです。

冒頭の幼いフュリオサを母が助けるシーンから既にトップギア。

148分飽きることなく観ることができました。

この幼少期のフュリオサ役の女の子(アリラ・ブラウン)が可愛すぎて、トレーシー・ハイドとかジョディ・フォスターとかダコタ・ファニングとかエマ・ワトソン級の衝撃でしたが、アニャ・テイラー=ジョイに似せるためにCG加工していたようです。

最近の映画はなんでもありですね。

予想通りのラストですが、観終わった後の満足感は大きく、何度も見たくなる気持ちも理解できます。

これ、IMAXとかULTRA 4DXで観たいです。ポレポレ小名浜さんで観ることができる日は来るのでしょうか。

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