会津名産に「身知らず柿」というものがある。
渋柿だが、焼酎で渋抜きをすると実に美味い。
その木が家にもある。
身知らず柿の名前の所以に、たわわに実がなるので、その重みで枝が折れてしまうからと言う説がある。
「それは誇張であって、それほどたくさんの実がなることなんだろう」と思っていたら、本当に枝が折れた。
このようにたくさん実をつけ、
ちょっと見づらいが枝の根元が折れてしまった。
「自分で実をつけて折れるなんて、なんてお馬鹿な木なんだ」。
そして、無駄に脂肪と贅肉をつけ、高血糖、高血圧、高コレステロール、さらに腰やひざに痛みを伴い、さらに前立腺まで害してしまっているわが身が、
「ああ、俺は身知らず柿のようだ」と思った。
しかし、身知らず柿は食べて美味いし、皇室にも献上されている。
「ああ、俺は身知らず柿よりも有名でもないし世のためになっていない。」
仕方がないから俺も焼酎で渋抜きするか。