親の家を片付けていたらこんなものが出てきた。
下の物は高専入学時、1万円で買わされたものである。
しかし、数回しか使った記憶がない。
これは計算尺と言って、掛け算、割り算はもちろん、ルートやlog、sin、cosなどが計算できる優れものである。
掛け算なんて、例えば5.6×7.8を計算すると、答が4.38だか43.8だか438だか一見わからない。当然それぐらい自分の頭で考えろ!ということなのだ。
それから小数点以下2桁の数値は適当に人間が見て判断するしかない。
こういうのを使って橋や道路、トンネルなどの設計をしていたんだからゆるい。
今は電卓でぱちぱちと計算できてしまうが、道具が優れている分、人間の頭を働かせなくてもよくなった。
科学の進歩は人間にとっていいことがたくさんあるが、そればかりでもないように思う。