10月25日に、新穂で佐渡に住むお母さんたちによる
「育児にやさしい島づくりのための提案」と題する、市長対話会がありました。
私も、息子を連れて参加してきました。
「佐渡市では、子育てにやさしい島づくりに取り組んでいるようですが、
現状はとても子育てにやさしいとはいえない状況であると感じます。
得に、他市から転勤してきた家族が、他市から充実した子育て支援を受け、
佐渡に引越してきてその落差を感じている人は少なくありません」
こんな文章から始まる、お母さんたちの市長への提言は、かなり切実です。
今回の対話会のきっかけは、
佐渡市が運営している健康作りの一環である「しまびと応援団」の集まりのひとつ、
「しまうまごはん」という集まりでの話題だったそうです。
この会では、島内の郷土料理を皆で作って食べる、という以外に、
お母さんたち同士のコミュニケーションの場にもなっていました。
島外からやってきたお母さん達にとって、
この佐渡での育児は想像以上に厳しかったらしく、
「なんとか改善してもらおう、市長に声を届けよう」と
お母さん達同士で話し合いを重ね、今回の「市長対話会」へとつながったそうです。
私は、佐渡で育ち、育児も佐渡で0から始めた人間なので、
育児がキツくても、「こんなもんだろう」という気持ちで実はいました。
しかし、実際にお母さん達の話を聞いてみると、
「なるほど、それは確かに佐渡はおくれているわ~」と感じざるを得ませんでしたし、
これは、島外から人を呼びたいと思っている佐渡市にとっても貴重な意見なのでは、と
感じました。
なによりもそうした思いを、
「改善しよう!」と話し合いを重ね、対話会にまでつなげたお母さんたちの努力には
佐渡人として、心から感服の想いでした。
「島外の方が佐渡をよくするために、動いてくれている」と思え、
中心人物にはなれないけれども、
せめて話し合いにはできるだけ参加しようと思いました。
何回か参加した話しあいの印象は
「お母さんたちの考え方は、とても謙虚で、多くを望んでなど全くいない」ということでした。
それどころか、「お金がかかってはいけないから、こういうアイディアならばどうだろう」と
代価案を幾つも考えたりもしていました。
伝えたいこと、改善してほしいことは山ほどあるけれど、
とりあえず、今はこれだけにしぼろう、とだされた案は、
●未就園児と、お母さんが一緒に過ごせるオープンスペースがほしい
●佐渡汽船の船の中に親子優先スペースをつくってほしい
このたった2つでした。
「未就園児と、お母さんが一緒に過ごせるオープンスペース」
そう、これは島外で暮らしてきたお母さん達にとっては、
切実というよりも、
あって当然なサービスであったんですよね。
0歳から3歳くらいまでの、
いわゆる保育園に行くまでの「子どもとお母さん」というのは、
まさに孤独の淵に立たされ、精神的にかなりきつい状態に陥ることはしょっ中です。
社会から拒絶されたような虚無感や空しさに陥ることだってあります。
それが初めての育児や、周りに知人や親がいない方ならなおさらのこと。
島外から転勤してきた方なら余計にその確立は高いはず。
そんな中で、行政が育児支援室のようなものを用意しているのは、
「どの行政でも(ある程度)はやっていること」だったのだそうです。
しかし、佐渡ではそうした場所はこの広い島内で4ヶ所程度しかなく、
特に転勤族が多く暮らす佐和田地区では皆無でした。
これまで佐和田地区では、市民が個人レベルで育児サークルを作ったりして、
それも結構好評だったのですが
(私も何回か利用していました)
代表をつとめていたお母さんが転勤になってなくなったり、
何よりも自分の子供を世話しながらの、育児サークル運営は、
自分の子供が犠牲になるところも多く、かなりの負担(当然ですよね~)でもあり、
長期継続にはつながらない現実もあったようです。
なんとか、週に1~2回でいいから、保育士(もしくは保健師)さんを一人おいたスペースで
1日子供たちと過ごせたら、
それがお母さんたちの一番切なる望みでした。
これは、全然わがままなお願いごとではないと、私は感じます。
そして、2つ目の「佐渡汽船で赤ちゃんとお母さん優先スペースを」。
これもまた「なるほど」と思える希望です。
集まった未就園児のお母さん達は皆、佐渡汽船の船内でのつらい経験をお持ちでした。
長い乗船時間の最中に、子供が泣きだして、
船内で寝ている人に厳しいことを言われ、甲板でずっと立ちっぱなしになったり、
同じ理由で2時間半もの間、ずっと子供を抱いてトイレにこもっていたり、
船酔いの中、横になることもできずに、子供を相手しなくてはいけなかったりというような
切ない体験談ばかり。
中には、それがわかっているから、島外にでたことはまだない、というお母さんもいました。
一言で言うなら
「乗船だけで、旅行中にかかる体力の全てを奪われるような体験をお母さんはしてきた」わけですね。
そんな中で、せめて、子どもが「そこにいてもいい」と明確にしてくれるスペースがあったら、
せめてトイレの中に、子供をおいて用を足せるベビーチェアがあれば、
「遊具なんていらないから、せめてそれだけでもあれば・・・」
う~ん、これも全然わがままでないお願いですよね。
これらの2つの案を、なんとか聞き届けてもらうべく重ねた話し合いの末に臨んだ対話会。
その顛末やいかに?
長くなっちゃいました。もっと短く書けたらよかったのですが。
討論内容は、次回に持ち越させてください。
「育児にやさしい島づくりのための提案」と題する、市長対話会がありました。
私も、息子を連れて参加してきました。
「佐渡市では、子育てにやさしい島づくりに取り組んでいるようですが、
現状はとても子育てにやさしいとはいえない状況であると感じます。
得に、他市から転勤してきた家族が、他市から充実した子育て支援を受け、
佐渡に引越してきてその落差を感じている人は少なくありません」
こんな文章から始まる、お母さんたちの市長への提言は、かなり切実です。
今回の対話会のきっかけは、
佐渡市が運営している健康作りの一環である「しまびと応援団」の集まりのひとつ、
「しまうまごはん」という集まりでの話題だったそうです。
この会では、島内の郷土料理を皆で作って食べる、という以外に、
お母さんたち同士のコミュニケーションの場にもなっていました。
島外からやってきたお母さん達にとって、
この佐渡での育児は想像以上に厳しかったらしく、
「なんとか改善してもらおう、市長に声を届けよう」と
お母さん達同士で話し合いを重ね、今回の「市長対話会」へとつながったそうです。
私は、佐渡で育ち、育児も佐渡で0から始めた人間なので、
育児がキツくても、「こんなもんだろう」という気持ちで実はいました。
しかし、実際にお母さん達の話を聞いてみると、
「なるほど、それは確かに佐渡はおくれているわ~」と感じざるを得ませんでしたし、
これは、島外から人を呼びたいと思っている佐渡市にとっても貴重な意見なのでは、と
感じました。
なによりもそうした思いを、
「改善しよう!」と話し合いを重ね、対話会にまでつなげたお母さんたちの努力には
佐渡人として、心から感服の想いでした。
「島外の方が佐渡をよくするために、動いてくれている」と思え、
中心人物にはなれないけれども、
せめて話し合いにはできるだけ参加しようと思いました。
何回か参加した話しあいの印象は
「お母さんたちの考え方は、とても謙虚で、多くを望んでなど全くいない」ということでした。
それどころか、「お金がかかってはいけないから、こういうアイディアならばどうだろう」と
代価案を幾つも考えたりもしていました。
伝えたいこと、改善してほしいことは山ほどあるけれど、
とりあえず、今はこれだけにしぼろう、とだされた案は、
●未就園児と、お母さんが一緒に過ごせるオープンスペースがほしい
●佐渡汽船の船の中に親子優先スペースをつくってほしい
このたった2つでした。
「未就園児と、お母さんが一緒に過ごせるオープンスペース」
そう、これは島外で暮らしてきたお母さん達にとっては、
切実というよりも、
あって当然なサービスであったんですよね。
0歳から3歳くらいまでの、
いわゆる保育園に行くまでの「子どもとお母さん」というのは、
まさに孤独の淵に立たされ、精神的にかなりきつい状態に陥ることはしょっ中です。
社会から拒絶されたような虚無感や空しさに陥ることだってあります。
それが初めての育児や、周りに知人や親がいない方ならなおさらのこと。
島外から転勤してきた方なら余計にその確立は高いはず。
そんな中で、行政が育児支援室のようなものを用意しているのは、
「どの行政でも(ある程度)はやっていること」だったのだそうです。
しかし、佐渡ではそうした場所はこの広い島内で4ヶ所程度しかなく、
特に転勤族が多く暮らす佐和田地区では皆無でした。
これまで佐和田地区では、市民が個人レベルで育児サークルを作ったりして、
それも結構好評だったのですが
(私も何回か利用していました)
代表をつとめていたお母さんが転勤になってなくなったり、
何よりも自分の子供を世話しながらの、育児サークル運営は、
自分の子供が犠牲になるところも多く、かなりの負担(当然ですよね~)でもあり、
長期継続にはつながらない現実もあったようです。
なんとか、週に1~2回でいいから、保育士(もしくは保健師)さんを一人おいたスペースで
1日子供たちと過ごせたら、
それがお母さんたちの一番切なる望みでした。
これは、全然わがままなお願いごとではないと、私は感じます。
そして、2つ目の「佐渡汽船で赤ちゃんとお母さん優先スペースを」。
これもまた「なるほど」と思える希望です。
集まった未就園児のお母さん達は皆、佐渡汽船の船内でのつらい経験をお持ちでした。
長い乗船時間の最中に、子供が泣きだして、
船内で寝ている人に厳しいことを言われ、甲板でずっと立ちっぱなしになったり、
同じ理由で2時間半もの間、ずっと子供を抱いてトイレにこもっていたり、
船酔いの中、横になることもできずに、子供を相手しなくてはいけなかったりというような
切ない体験談ばかり。
中には、それがわかっているから、島外にでたことはまだない、というお母さんもいました。
一言で言うなら
「乗船だけで、旅行中にかかる体力の全てを奪われるような体験をお母さんはしてきた」わけですね。
そんな中で、せめて、子どもが「そこにいてもいい」と明確にしてくれるスペースがあったら、
せめてトイレの中に、子供をおいて用を足せるベビーチェアがあれば、
「遊具なんていらないから、せめてそれだけでもあれば・・・」
う~ん、これも全然わがままでないお願いですよね。
これらの2つの案を、なんとか聞き届けてもらうべく重ねた話し合いの末に臨んだ対話会。
その顛末やいかに?
長くなっちゃいました。もっと短く書けたらよかったのですが。
討論内容は、次回に持ち越させてください。
今回はいけませんが、次回にでも(まだ産まれていなければ)行く予定でいますので、
いつかお会いしましょう。
神奈川という育児先進自治体(っぽく感じられる)場所でも、孤立してしまうことがあったのですね。
育児に関する事件なんかを考えると、育児へのサポートは、やってやりすぎるということはなさそうですね。なんとかいい方向に向いたらいいなあ、と思います。
フレ~!フレ~~~!!
私の子育て時期は神奈川での経験が主。
やはり孤立する事が多く悩んだ頃が懐かしいです。
佐渡の若いお母さん方が少しでも良い環境で子育て出来る事を祈ります。
確かに佐渡で、車ない状態で、歩いて通えるような育児環境って、
かなりしんどい状態だと容易に想像できます。
そしてますます孤立するお母さん・・・涙がでてしまいそうです。
育児をしているお母さん以外の人の理解と協力は絶対必要ですし、必須ですよね。(ダンナも育児をして、しみじみそれを実感しているそうです)
私程度の文章でよければ、いくらでもご活用ください。
明日の4日には第四銀行の建物で、話し合いがあるそうです。同じ悩みを抱えているお母さん達は本当に多いことを感じさせます。もしよろしければご紹介させていただきますので、ご連絡ください。これから何かありましたら、紹介しますね。
涙出そうになったよ
私自身も佐渡での子育てしか知らず、知人もいなかったし、情報もなく、車もないし、歩いて通える子育てひろばは月一回で、毎回行けるとは限らずで、天気が悪いと人と会わずの生活した経験あるよ
このブログ記事かなり、観察力&文才感服したよ、印刷してはぐりんに挟まない?
つい2週間位で、飲食店に10冊置いたら、なくなったんだよね。
子育て情報かなり、欲してるんだよ
それに、もっと子育て世代でない方にも読んでもらいたい
フリーペーパーも頼めるかもなので、そのまま載せない
この対話会をきっかけに、お母さんと佐渡汽船さんとの集会が実現しそうです。
もしご興味おありならば、対話集会にご参加くださいませ。
この集会に参加してはじめて知ったのですが、佐渡汽船さん、新しい船を作るのだそうですよ。
私も子育ての頃本当に大変でしたがこんな希望が出せるのであれば大賛成。
一日も早い実現を希望します。