目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

おこし型ってば奥が深い

2007年12月01日 | 佐渡だいすきネタ
先月号のエスライフで佐渡の郷土菓子「おこし型」のレシピを掲載しました。
その後、エスライフをご覧になってくださった方から
「こんなおこし型の型がウチにあるわよ」と声をかけてくださり、
お家まで借りにうかがいました。

わお!

これまで見た、どのおこし型とも違う型にちょっとトキめいてしまいました。

まず、ひとつの型に二つの模様の彫りがされていること。
そして、模様がこれまで見たものと全然違う込み入った模様なこと。

松の上に巣作りをした(おそらく)鶴、そして幾何学な模様の桔梗、
それからアートスティックにデザイン化された菊に、何故か大根3本!
この菊なんてまるでタルト型のようなデザインです。

これまでおこし型っていうと、豊作を願った鯛ですとか、
ボタンの花とか、もう少し単純なデザインの花に、鶴亀という縁起物
などを見てきたのですが、これは!なんとまあアートスティックなんでしょう!


察するにこれを彫った方は、日常的に見てきた
風景をそのまま木材に表現したんじゃないかな、と思います。

冬に飽きるほど収穫される大根、
佐渡にあふれるほどあった松の上に巣作りをする野鳥(朱鷺だったりもしたことでしょう)
日常的な花鳥風月を木材に表現した先人の手わざにちょっと感動しました。

一番上の型は落雁を作るための型ではないか、と言っていました。
(佐渡ではお祭りなどの時に砂糖で作った花や団子を供えます)
昔の方は落雁まで自分たちで作るんですか、大変だなあ。

ヨーロッパとかだとパイの型などがおばあちゃんから
受け継がれたりするんでしょうね。
佐渡の場合、それがパイ型でなくおこし型なんですね。
いいなあ、と思います。
型の裏には、屋号の焼きゴテが押されていました。
やっぱりコレは次の世代に伝えるつもりのものだったんだろうなあ、と。

語り継がれる「もの」が違うだけで、心は一緒だなあ、と思うわけです。
「もの」と一緒に心も伝えてきたんだろうなあ、と。


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