佐渡の図書館、こんな図書館であってほしい

佐渡はつくづく大きい島です。

そんな佐渡に散らばる10の図書館（室）の中で、

中央図書館1館のみを大きく建設（もしくは増築）し、

それ以外の図書館、図書室は、
縮小（司書さん削減や実働時間の短縮）、
新刊図書購入なしでは、あまりにも格差が激しいです。



図書館も泣いてしまいます。

あらゆる意味で、これからの佐渡が住みにくくなることが予想されます。
島内の過疎化も加速化することでしょう。



ある日、ある時

「じゃあ、どんな図書館がいいの？」


という旨の内容の質問を投げかけられました。

夢見ることも忘れるくらいに、色々なことがありましたが、
あえて夢見るならば、こんな図書館はいかがでしょうか？


私個人の意見、というよりも、
署名をお願いしていく中で、

こんな図書館ならいいのに、
こんなサービスがあればいいのに、

という声をいろいろ聞き、


それを紡いでいったら、
かなり素敵な島独自の「図書空間」ができるのではないか、と
思われました。


小さなことですが、
例えば「施設への貸出しサービス」



おばあさん図書館さんにご登場いただいております。


高齢者施設で、おばあさんから「本を借りてきてほしい」と
言われて図書室まで借りにいくことがあったから、

「高齢者施設に、
図書室が出張しにきてくれるサービスがあればいいのになあ」


という声を若いお姉さんから聞き、なるほど、と思いました。


私自身出産で、病院の個室に缶詰になっていた時に
まったく同じ想いをしました。
窓からは中央図書館が見えるのに、本を借りれない空しさ（笑）を
痛いほど感じたことが昨日のことのように思い出されます。

自分もやがては高齢者になります。

その時に、施設への貸出しサービスを、図書館が行ってくれたら
司書さんに「こういう本が読みたいんだけど」と言って
その人が持ってきてくれる本を読めたら、
どれだけ心が休まることでしょう。

人は弱い時の親切が一番心に沁みるものです。


他に、市民の方からの提案（つぶやき）に、

「小学校、中学校への司書さんの出張」。
「博物館との協力によるその町にしかない図書館」
「小学生が徒歩圏内でいける場所に、図書館と直通できる本棚設置」
「ポストの数だけ図書室を」

なんていうものが、ありました。



こうしたアイディアのひとつひとつには、
「本を読めない人、
本を読む環境が整えられていない人に、
本を届ける」

想いが、根底にあるように思います。


小学生、高齢者、施設入居者、
乳幼児を抱えたお母さん、妊婦さん、障害を持つ方・・・皆、弱者です。

健康体でも車を持たない方だって、交通「弱者」です。

そう考えれば、弱者じゃない人のほうが少ないのでは？




図書館は、本を読みたい、本を読む環境が十分にある人
（読む意欲にあふれている人、図書室までの足（車）がある人）
のためだけにあるわけではない、と感じます。


だからこそ、図書館には一般書店にはおいていない
点字の本があったり、
大判活字のものがあったり、
多国籍な原語で書かれている本があったりするのではないでしょうか。


「弱者」の立場を念頭においた図書館



それが佐渡には必要だと思います。


市長さんは、タウンミーティングの中で
「各支所に図書室の機能を持ったものを作る」案もおっしゃっていますが、
弱者にとっては、
図書室利用がしんどく、きついものになってしまいそうです。




今の佐渡の図書館は、こういう感じかもしれません。

地方の郷土資料などを、中央図書館に移動することも計画の
中に入れている、
佐渡市が提案する図書館計画とは、真逆かもしれません。




だけど、今、佐渡にはそれが必要で、
そんな図書館があれば、
将来必ず、それを有難いなと思う時が、どんな人にも
大なり小なり、
くるのではないか、と思います。



地方図書館を、中央がバックアップしてくれるような、
そんな図書館。
8億ものお金をかけるならば、そんな図書館を佐渡中に作ってほしいです。







泣いてる図書館を描いていたら、息子が
「これ、はたのとしょしつでしょ？」と聞いてきました。
子どもはしっかり見ていますね。