少し前の話ですが、エコツーリズム講習会に参加してきた時のお話です。
今回は、佐渡に生息する「ブナ」が中心のフィールド講義でした。
講師は「佐渡の植物のことならこの人に聞け」的な
歩く佐渡植物学、中川清太郎さん。
佐渡に関する植物の本がまだなかった時代から、
10キロもあるような植物図鑑を片手に様々なフィールドを駆け巡ってきた方です。
最初は、市の文化財にも指定されている「真光寺のブナ」を見に行くところから
始まりました。
でも文化財に指定されつつも、管理が全くされておらず、
立て札も雑草に覆われている状態(笑)で、講師の先生も
「ですから、案内しながら迷わないように気をつけてくださいね」
とのアドバイス付き。
しかし、つっこむトコロはここから。
登山道はめちゃくちゃ危険で、真横が崖な上に、
歩く場所は狭く、さらに足場の土が削れそうな所が多々あり。
さらに、トゲだらけの雑草が顔にささりそうになる状態。
「怖いよ~、痛いよ~、帰りたいよ~」と心の中では叫んでおりました(笑)
到達できた時は大した時間も登ってないのに「やっとついた!」と思うほど
とにかくデンジャラスな登山道でした~。
現地のブナの太さも驚きましたが、もっと驚いたのは、
このブナがはえている場所が元々、林業家の土地だったということ。
個人の林業家(この職業で!)が善意でもって、
少し前まで「無用の木」とされていたブナを残し、文化財として残った、
という事実そのものがすごいな、と思ったんです。
ブナは今でこそ、保水性などの点から残すべき木として位置づけられていますが
かつては、木編に無と書いて「橅」(ぶな)と読むくらいですから、
本当に無用の木とされていたそうです。
せいぜい製紙用のパルプチップくらいしか役立たなかったというほどですから、
先生曰く「どんどん、いらんいらんと切っている間に、いつのまにかどこにも
なくなってしまった」木なのだそうです。(笑えん!)
現在、天野さんという写真家の方の
佐渡の自然の秘地を撮った写真集が非常に売れていて
様々な方がこの「秘地」に訪れたいと、殺到しているそうです。
しかし、そうした「人が入らない秘地のような自然」とは、
人が入ることで、考えられない想像以上のダメージを
自然に与えてしまうことになってしまう(盗掘も考えられる)」
と先生の口から、
悲痛な叫び(愚痴と本人は言っていたが)のように伝えられました。
植物って人にとって絶対不可欠なものなのに、自分も含めあまりに知らないことが
多すぎですねえ。
学校の教科に「理科」とは別に「植物」(その地域ごとの)っていう教科が
必要なんじゃないかしら、と真剣に思いました。
ひとまず、今回の講座でブナの特性が大分わかりました。
いつかの何かに活かせるように頭にしっかり入れておきたいです。
(復習しないと・・・)
今回は、佐渡に生息する「ブナ」が中心のフィールド講義でした。
講師は「佐渡の植物のことならこの人に聞け」的な
歩く佐渡植物学、中川清太郎さん。
佐渡に関する植物の本がまだなかった時代から、
10キロもあるような植物図鑑を片手に様々なフィールドを駆け巡ってきた方です。
最初は、市の文化財にも指定されている「真光寺のブナ」を見に行くところから
始まりました。
でも文化財に指定されつつも、管理が全くされておらず、
立て札も雑草に覆われている状態(笑)で、講師の先生も
「ですから、案内しながら迷わないように気をつけてくださいね」
とのアドバイス付き。
しかし、つっこむトコロはここから。
登山道はめちゃくちゃ危険で、真横が崖な上に、
歩く場所は狭く、さらに足場の土が削れそうな所が多々あり。
さらに、トゲだらけの雑草が顔にささりそうになる状態。
「怖いよ~、痛いよ~、帰りたいよ~」と心の中では叫んでおりました(笑)
到達できた時は大した時間も登ってないのに「やっとついた!」と思うほど
とにかくデンジャラスな登山道でした~。
現地のブナの太さも驚きましたが、もっと驚いたのは、
このブナがはえている場所が元々、林業家の土地だったということ。
個人の林業家(この職業で!)が善意でもって、
少し前まで「無用の木」とされていたブナを残し、文化財として残った、
という事実そのものがすごいな、と思ったんです。
ブナは今でこそ、保水性などの点から残すべき木として位置づけられていますが
かつては、木編に無と書いて「橅」(ぶな)と読むくらいですから、
本当に無用の木とされていたそうです。
せいぜい製紙用のパルプチップくらいしか役立たなかったというほどですから、
先生曰く「どんどん、いらんいらんと切っている間に、いつのまにかどこにも
なくなってしまった」木なのだそうです。(笑えん!)
現在、天野さんという写真家の方の
佐渡の自然の秘地を撮った写真集が非常に売れていて
様々な方がこの「秘地」に訪れたいと、殺到しているそうです。
しかし、そうした「人が入らない秘地のような自然」とは、
人が入ることで、考えられない想像以上のダメージを
自然に与えてしまうことになってしまう(盗掘も考えられる)」
と先生の口から、
悲痛な叫び(愚痴と本人は言っていたが)のように伝えられました。
植物って人にとって絶対不可欠なものなのに、自分も含めあまりに知らないことが
多すぎですねえ。
学校の教科に「理科」とは別に「植物」(その地域ごとの)っていう教科が
必要なんじゃないかしら、と真剣に思いました。
ひとまず、今回の講座でブナの特性が大分わかりました。
いつかの何かに活かせるように頭にしっかり入れておきたいです。
(復習しないと・・・)
今年の4月に恵比寿の美術館で天野さんの写真展があったそうですが、見に行けず残念でした。
佐渡に弁慶といわれるコブダイがいるというのも知らなくて、興味深かったのです。
中村征夫さんという水中カメラマンも弁慶に魅了されて、私は見てないのですが、それがテレビで放映されたようです。
こうやって広まっていくのは嬉しいのですが、
佐渡の生態が壊されずにいつまでも残っていて欲しいとも思ってしまいますね。
「アーティストとして」ただなすがままにまかせるだけでなく、芸術活動だけでない活動でもアプローチしてほしい、と私自身は感じています。
コブダイというのは随分クローズアップされているようですね。佐渡でスキューバが随分盛んなのはそういうのがいるからかな?
ほぼ山の頂上で、見下ろすと70度くらいの森の斜面でした。ホントに佐渡にこんな場所があるのかと驚きました。言われるとおり、写真集の影響でたくさん人が来すぎたそうです。
僕もその一人なんですが・・・。
でも単純に思いました。みんなに見て欲しい、いい観光材料だなって。
僕が行ったときは車で標高800mまで上がってから徒歩だったのですが、来年からその道はは一般には規制されて、別ルートのトレッキングコースを作るそうで。
そうなると、しっかりと体制を組んで慎重に考えていかないと取り返しのつかないことになりかねません。
素晴らしい場所だからこそなおのこと、しっかりとルールを守られる人を、言い方は悪いけれど「選ぶ」くらいの気持ちでいないと、屋久島の二の舞になりそうな気がしました。
見たいのは決してふみ荒らされたり、まわりの植物が盗掘されたりした天然杉ではないでしょうし。
皆たけさんのように「きちんと」したルールのもとに足を踏み入れられたらいいのですけどね。