ボタンの薄い花弁が春の柔らかな風に心もとなく揺れ、その様が痛々しいほどに見えるのは、
薄い花弁を幾重にも重ねた牡丹の花が、春に目覚めた足元の力強い花と違い、あまりにも大輪でゴージャスなためでしょうか。
この花が咲き出すと、私は、風は吹かぬか、雨は降らぬかと、ちょっと過保護なほど心配してしまいます。
足元の花と言えば、土を盛り上げるほどの勢いで咲いている花たちの鮮やかさも、決してボタンに劣るものではありません。
庭の隅のフリージアが春の陽射しを受けていい香りを運んでくれます。マーガレットも今年も忘れずに花を咲かせ、
金魚草の産毛が初々しい
パステルカラー調の春の花を、白い花たちが引き立て役に
ひと冬咲き通したアリッサムは、なおも力強く咲き続けます。日陰で慎ましく咲くスミレ、
花ミズキは春の陽を透かすように咲き、まるでお日様に話しかけているようなローダンセマム。
どれもみんな白色だけど
なんといっても純白なのは、イベリスの白色! 際立っています。
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