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ピアノのピッチ

2004-09-12 20:42:43 | 調律師の仕事
秋ですね。
美里町の仕事で関越自動車道に乗りましたが、花園インターを
降りたら、トンボが沢山飛んでるし彼岸花が満開で秋を実感しました。
稲刈りも、大分進んでいる様子。

2台持っている(3世代同居で、嫁ぎ先の物と奥さんが持って行った物)
お宅で、今回は久々2台ともで効率が良かったんだけど、片方はほとんど
使ってないので毎回毎年2台ともではないのでありますが。
片方のピアノはなんと5年ぶりなので、2回調律プラス修理になるかも
…かなり手こずるかと覚悟して行ったら、意外にも狂いは調律1回で
収まる範囲だった。
これは、ピッチ上がりと下がりが相殺されたせいだなと思いました。
30年以上経つ古いピアノって、ピッチが上がってしまうケースが
あるのですよ。

これは本には書いてないし、情報としてほとんど知られてないようだけ
ど、何度も経験しています。
長い年月の間に、ボディや響板のゆがみが出るせいなのでしょう。
それで今回は、ピッチ的には相殺されていたわけ。
このケースは上がりと下がりのバランスがたまたま良かったので、
偶然2年ブランク程度の狂いで落ち着いていましたが、家によっては
1年ぶりに行ったら突然3Hzくらい上がってたなんていうケースもある。

さほど古くなくても、エアコン使用頻度の高い密室は、ピッチ上がりが
あります。
温度湿度の急激な変化をくり返すことが、原因かと思う。

高くなった状態を放置するのは、弦が切れたりする原因になりますから、
やはりあまり使ってない場合でも、定期調律でピアノのコンディションは
診ておいた方が良いのですよね。

とりあえず本日は、修理も無く良いペースで仕事が出来てラッキー
でした。

帰り道、6時すぎにはもう暗くて、日が短くなったものだとまたまた
季節を感じ、そして鼻アレルギーのシーズン到来も実感したので
ありました(涙)。
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