年2~3回ペースで仕事に行くお得意様がいますが、今回相談が
あって、高音部を高めに合わせてきました。
ピアノの音は高音部は高めに、低音部は低めに合わせないと、正しい音階
に聴こえないので、そのように広げるのだけど、その広げ方はピアノの
大きさ、メーカーごとの型式によっても違うし、調律師の好みにも
影響されます。
もちろん、お客さんの要望でということもあるわけですが、そこまで
細かい要求をする方は専門家のなかでも、非常に少ない。
仕事歴25年のなかで、そういった注文をしてこられた方は数人です。
調律師は、仕事を続けて行くうちに高音部をより高めに合わせる傾向が
出てくる例が少なくなくて、友人の調律師も私も自分の調律を見直し
高音の広げ方をやや抑えるように改良したことがあります。
それで低め傾向が続いていたところ、今回久々に高めを要求されたわけ。
ラベルとかドビュッシー、リストなどを得意とする方なので、そういう
曲には向いた調律と思われるけど、合わせ終わった時は気に入っていて
も、他の傾向の曲を弾いた時にどう感ずるか、次回はどう希望を出される
か気になりつつ時期を待つことに。
以前に、私が高め傾向にあった頃、あるピアノの先生に高音を低めに
してと何度も修正をさせられたことがあって、これ以上下げると和音が
汚くなりますよ、とお話したのだけど、なかなか一致点が見出せない時が
ありました。
まだ高い気がする…と言いつつ、私の作業を脇で見ているうちに、
調律師の音の確認の仕方に発見があったようで、それまで絶対的と
思っていたであろう自分の音感を、ちょっと見直してみる気持ちに
なっていただけたよう。
音感って中年になってからも変わるものなんですよね、調律師の合わせ方
にも微妙な変化はあるし、長年ピアノを教えている様な人でも変わります。
1~2年してその先生の選ぶ曲傾向に変化が出たきたのか、私の調律が
しっくり来るようになったようで、最近は一発で気に入ってもらえ
るようになったけど、辛抱強くお互い歩み寄った結果と思う。
お客様の要望にはできるだけ応えたいけれど、好みとか癖という以前の
技術者として譲れない基本線というのはありますから、気難しい方も多い
指導者や演奏家などのご機嫌を伺いながら、双方納得するところに
持って行くというのも、なかなか技の要ることです。
あって、高音部を高めに合わせてきました。
ピアノの音は高音部は高めに、低音部は低めに合わせないと、正しい音階
に聴こえないので、そのように広げるのだけど、その広げ方はピアノの
大きさ、メーカーごとの型式によっても違うし、調律師の好みにも
影響されます。
もちろん、お客さんの要望でということもあるわけですが、そこまで
細かい要求をする方は専門家のなかでも、非常に少ない。
仕事歴25年のなかで、そういった注文をしてこられた方は数人です。
調律師は、仕事を続けて行くうちに高音部をより高めに合わせる傾向が
出てくる例が少なくなくて、友人の調律師も私も自分の調律を見直し
高音の広げ方をやや抑えるように改良したことがあります。
それで低め傾向が続いていたところ、今回久々に高めを要求されたわけ。
ラベルとかドビュッシー、リストなどを得意とする方なので、そういう
曲には向いた調律と思われるけど、合わせ終わった時は気に入っていて
も、他の傾向の曲を弾いた時にどう感ずるか、次回はどう希望を出される
か気になりつつ時期を待つことに。
以前に、私が高め傾向にあった頃、あるピアノの先生に高音を低めに
してと何度も修正をさせられたことがあって、これ以上下げると和音が
汚くなりますよ、とお話したのだけど、なかなか一致点が見出せない時が
ありました。
まだ高い気がする…と言いつつ、私の作業を脇で見ているうちに、
調律師の音の確認の仕方に発見があったようで、それまで絶対的と
思っていたであろう自分の音感を、ちょっと見直してみる気持ちに
なっていただけたよう。
音感って中年になってからも変わるものなんですよね、調律師の合わせ方
にも微妙な変化はあるし、長年ピアノを教えている様な人でも変わります。
1~2年してその先生の選ぶ曲傾向に変化が出たきたのか、私の調律が
しっくり来るようになったようで、最近は一発で気に入ってもらえ
るようになったけど、辛抱強くお互い歩み寄った結果と思う。
お客様の要望にはできるだけ応えたいけれど、好みとか癖という以前の
技術者として譲れない基本線というのはありますから、気難しい方も多い
指導者や演奏家などのご機嫌を伺いながら、双方納得するところに
持って行くというのも、なかなか技の要ることです。