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チェンバロ奏者宅の仕事

2005-10-13 00:44:49 | 調律師の仕事
今週は中一日で2回も、車で調布まで仕事に行きました。
空いていれば片道1時間半だけど、帰りはだいたい混んでいるので、2時間かかる距離。
1件は前からのお得意さまで、もう1件は知人の紹介の新規のお宅。
同じ調布市内で、一日で回れればベストだけど、今回はどちらも若干修理が必要な様子だったので、別々の日に行くことにしたわけ。
電話で話を聞いただけでは、修理やブランク調律をきっぱりと何時間で出来るとは言えないもので、もちろん一日に数台を回るのを日常としている調律師ならこなしちゃうわけですが、最近のんびりペース、腰を痛めない程度にという私は、余裕を持ってやることにしています。
こういう時に限って、どちらも修理には梃子摺らずに済んで、往復の運転時間の方が長いという仕事になったけど、時間に追われて焦ってやるよりは、長く付き合うことになるお客さんとお茶を飲みつつコミュニケーションが取れるやり方が今の私には向いてるみたいです。
新規のお客さんはチェンバロ奏者で、ピアノは東北の実家に置いていたものなのだけど、遠路を運んでくることにしたため、移動や防音耐震のための付属品の相談も受け、手配なども請け負って設置されたもの。
ご実家での管理が完璧だったので、10数年使っていなかったピアノなのにコンディションが非常に良くて、修理は必要なかったし調律もやりやすかった。
ご実家のご両親の楽器への愛情がしみじみと感じられて、うれしいことでした。
チェンバロの話も色々聞けて、面白かった。
チェンバロというのは、演奏者が自分で調律するものなんだけど、415Hzが標準だそうです。
そういう意味でも別の面でも、同じ鍵盤楽器とはいえ別物だから、先生はピアノと平行してやるものじゃないと言うらしいけど、ご本人がピアノへの愛着も捨てがたく、実家に置いてあったピアノを引き取ることにしたそうですが、そんなわけでチェンバロ、デジピ、生ピと3台の鍵盤楽器を家に置くことになって、なかなか場所も取りますですね。
演奏者と話をしていると、自分で調律、チューニングをする楽器のプレイヤーとの方が、ピアノのみの演奏者と話すよりはるかに面白い場合が多いです。
先方のこちらへの興味の持ち方が、圧倒的に違う。
経験知識を共有したいというお互いのバイブレーションが、合うのですね。
日本では、ピアノだけしか知らないプレイヤーは、ピアノの構造への好奇心をあまり持っていない人が多いように思います。
海外のピアニストには、ピアノのハード面への知識もかなり深い人が多いと聞くのだけど…。
音楽の歴史の違いだけでなく、職人に対する意識の違いとかが入り組んでいるかと思う。

そんでもって充実した仕事の帰り道、今日は温泉に寄ったのだ~。
仮住まいマンションの風呂は狭くて居心地がイマイチなので、、ボチボチ寒くなってきたこの頃、のんびり広いお風呂に浸かりたい~と思い、スーパー銭湯を開拓することにし。
出かける前にネットで検索して、戸田の「彩香の湯」というところに、寄ってみたのであります。
ここは入浴料が¥1000で、やや高めなんだけど、天然温泉だからかな。
でも、その分広さもあるし空いていて、なかなかのお風呂でした。
露天も広いし、薬草を焚いたスチーム風呂とか寝湯とか充実していた。
元の住まいでは、仕事帰りにジムでジャグジ~も気軽に寄れたのだけど、ちょっと遠くなっちゃったから、なかなか行けなくて。
たまにこんな感じで気分転換を計るのも良いもので、リフレッシュしました。

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