半地下住宅に住むキム一家は全員失業中で、日々の暮らしに困窮していた。ある日、たまたま長男の
ギウ(チェ・ウシク)が家庭教師の面接のため、IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸を訪ね、兄に続いて
妹のギジョン(パク・ソダム)もその家に足を踏み入れる。
先ず第92回アカデミー賞 作品賞含む4冠おめでとうございます アジア映画初の快挙でしたね・・・
序盤は予告にもあるように、半地下に暮らす家族が金持ちの家に入り込んでいく様をユーモラスにテンポ
よく描いています 物語が進むにつれて思っていた方向とは違ってきました・・・経済格差を感じる
くだりが増えてゆき、地下の臭いで怒りが爆発!ここが一番のポイントなのかな?って思う。
どうしてもとれない体に染みついた臭い・・・金持ちにしか感じない貧乏人の臭い。親子でテーブルの
下に隠れている時に金持ちの父親が話す事を聞いている時のキムの気持ちが良く解る
社会の片隅で生きる生活になってしまった父親の気持ちがたまらない。その父親役のソンガンホが良い
演技しています。金持ちはそんな生活をしている人がいるという事の想像が出来ないのだろう。
社会の底辺で生きる親子、決して悪い人達ではない。むしろ良い人の部類。だけど、洪水に見舞われて
避難生活を送る低所得者が居るのに自分たちは豪華なパーティーを開く(日本でも考えられる事だと思う)
そんな人達が居る事すら知らないのであろうし、家が浸水するという事など、考えられないのだろう・・
周りにそういう人達も居ない訳だし、この格差の見せ方は衝撃だった。ふと「万引き家族」を想いだした
後半は終始ハラハラしながら観ていました。自分の中の何かスイッチが入る瞬間、これは誰にでも起こり
得るんじゃないか?と感じたのと同時に恐ろしいなと・・・
今回のアカデミー賞 作品賞は格差・差別を此処まで現した作品だったからでは無いでしょうか?
韓国の方が日本より一握りの金持ちと
そうじゃない人との格差社会なんですね ☆☆☆